全てが「ベスト」でなくても。
5月初旬。2歳の息子を連れて
ディズニーランドに行った。
ディズニーは私が昔から大好きな場所。
独身の時も
主人が彼氏だった時も
夫婦になってからも
頻繁にではなかったけど、年に何回か訪れていた。
そんな大好きな場所も
息子の子育てがスタートしてからは
すっかりご無沙汰になっていたのだが、
そろそろ行っても楽しめるんじゃない?と
夫から提案をもらい
今回のディズニー行きが決定。
夫は、息子と一緒にカレンダーに
1日の終わりにバツをつけ
「あと〇回寝たら、ミッキーさんに会えるよ」と
カウントダウンをしてくれていた。
息子も「ミッキーさんに会いたい」と
楽しみにしていた。
いざ、入園。
息子は、入園前からワクワクが止まらない。
初めてで、どんな場所かもわかっていないはずなのに
すでにディズニーマジックにかかっていて
エントランスに辿り着く前から
踊りながら歩いていた。
荷物チェックを終え、パークに入り
ディズニーミュージックが聞こえると
ぐっとこみあげてくるものがあった。
実は、本当に家族でこの場に来られるか
内心不安だった。
自分は第二子妊娠中の身。
地味につわりも続いていて、決してアクティブには
動けていなかった。
でも、来られた。
自分の大好きな場所に、
夫と息子と3人で今、いる。
そのことが何よりもうれしくて、
目頭がじんわりを熱くなるのを感じた。
全てがベストでなくても。
ディズニーでの時間を過ごしながら、
ひとつ、気づいたことがある。
昔は、1つでも多くのアトラクションに乗ろうと
開園前から並び、
ファストパスを取り、
どう回ったら効率的かを考えながら
閉園時間まで、予定をたっぷり詰めて楽しんだ。
でも、今回はというと
息子の身長的な問題と、私も妊婦ということで
乗れないアトラクションもたくさんあった。
ファストパスもなくなっていたので、
幼い子を連れて並ぶのには30分が限界。
新エリアや新アトラクションもあったけど
通過するのみ。
チケットは自分が学生のころには
信じられないような額になり
ゴールデンウイークで人も多い。
さらに私は唾液づわりという、
マイナーなつわりが続いていて
少々汚い話だが、ペットボトルに
口に溜まった唾を吐き出しながらパーク内を回っていた。
乗ったアトラクション数は片手におさまるし
夕方5時には退園。
これだけ非日常体験をしても
息子がもう少し大きくなった時、
今日のことをどの程度覚えているかはわからない。
一見、こんな状況でそこまでお金をかけて、
いかなくてもよかったのでは?と感じるかもしれない。
(独身時代の私なら、そう感じていただろう。)
せっかくなら
もっと、息子も記憶に残るくらいの年齢で
私も、からだの制限がなく
平日に休みをとって行った方が
より多くのアトラクション、ショーを閉園まで楽しめたかもしれない。
でも、私は今回の状況でも
心から楽しんだし、しあわせだった。
1つでも多くのアトラクション、ショーを見ることに
情熱を燃やしていたあの頃には感じなかったしあわせを
今、感じることができている。
息子自身がどんなアトラクションに乗ったか覚えてなくても
きっと、残るものがあるはずだから。
たとえ全てがベストでなくとも
その時、その時に合わせた「今のベスト」で楽しめたら
それでいい。
たくさんの制限はあったけど、大満足な1日だった。
「家族みんなで一緒にディズニー行く」という
ひとつの夢が叶った。
夢が叶う場所。東京ディズニーランドで。
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