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愛想笑いを覚えた日、私は「私らしさ」を捨てました。

みなさまこんにちは。

さて、今回の記事を始めるために前置きとしてこのお話をさせていただきますね。

以前の記事でもお話したことがあるのですが、私は小学生の頃にいじめに遭っていました。そんなに重たい話にはしたくないのですが、今日のお話をするために必要であると感じたので書かせていただきます。

もしご興味ありましたがこちらでもお話しておりますので宜しければご覧ください。


当時私は幼少期からの幼馴染だった子からいじめを受けていました。子供のすることですから、もの凄く酷いものではありません。強いていうなら先生や親にはバレない程度のズル賢いいじめだったと思います。

決して詳しい内容を書くつもりはありませんが。
しかしそれにより私はいじめられていることを誰にも打ち明けることはできず、塞ぎ込んでばかりで、尚且ついじめたのが家族ぐるみの中だった幼馴染だった事もあり、親にも言えないので帰り道でこっそり泣いてから家に帰った事もあります。

私の両親は共働きで、学校が終わると祖父母がいつも家で待っていてくれます。物心ついた時から大好きな祖父の膝の上が特等席で、祖母の料理はとても美味しくて、いつだって私を褒めてくれる優しい祖母。

帰るたびに祖母が優しい笑顔で「今日はどうだった?」と聞いてくれて、祖父が畑作業をしながら「おかえりー!」と声を掛けてくれるたび、幼いながらにグッと堪えて笑顔で答えるようにしていました。
「勉強するから」と部屋に篭って泣いていた時もあります。

私が人に対して「愛想笑い」をするようになったのはその頃からです。生まれて10年足らずの子供が「私らしさ」というものに蓋をした瞬間でした。

そこからは塞ぎ込んでばかりで友達なんてほとんどできたことはありません。中学生になっても人と深く付き合うことを避けてきました。いじめられている時の陰口や悪口の名残で、自ずとまわりで話している会話にも敏感になり、笑い声やヒソヒソ話がとても苦手で、高校になってからは外でほとんどイヤフォンをしていた気がします。

お友達がほぼいないまま高校に上がったからか、流行に疎くてお洒落とはほど遠く、もさいままJKになったからクラスでも浮く浮く。もっと言うなら高校の中でもヤンキーが半数のクラスだったので更に浮きまくり。

あぁまたいじめられたりするのかな・・・
なんて思っていた時もあります。

それでも幸い大人になった今でも仲良くしている友達が出来たこと、人生の起点となった部活動に出会えたことは、私の人生において本当に奇跡のようなものだと思っています。

高校時代のお話は先ほどの引用記事に載せておりますので、割愛させていただきますが・・・そんなこんなで大人になり今に至ります!!

最後雑すぎてごめんなさい(笑)
やっぱり重たい話になりそうだったので(汗)


ここで現在のお話に戻らせていただきます。
今回お話したいことの7割くらいはここからなのです。

大人になった現在は信頼できる友達数人、彼氏なし、仕事はそれなりに充実、休日はダラダラするか趣味である推し活に勤しむ日々です。

現在の私の仕事はこども写真スタジオのスタッフをしています。カメラマンや編集、事務作業までオールマイティなサービス業です。
驚くべきことなのですが、この仕事において私の学生時代の経験が活かされる部分がたくさんあったのです。

ここで活かされたのは、視野を広く周りを見る力と、お客様やスタッフの顔色でなんとなく感情が読み取れることでした。

これって実はこれ以上いじめられないようにと怯えて過ごしてきた学生時代に身についた事なのです。なるべく目立たないように周りをよく気にしていたし、人の顔色や言動にも敏感だったので、きっとそう言った部分が活かされているのかなと。

おかげさまで接客面ではお客様のお気持ちを汲み取ったり、適切な言葉選びができたり、スタッフへの気配りだったり、そういった部分がとても助かっています。
後輩の指導を任せていただけることも増え、先輩に好かれた自覚はあまりないですが、後輩には慕っていただけた方だと自負しています。


しかしながらプラスに働くこともあればマイナスに働くことあるわけで。
所謂トラウマというやつでしょうか?

それは交友関係や過去お付き合いしてくださった方との関係性で如実に現れました。当時の私には全く自覚がなかったことなのですが。


それは何かというと
「人と深く関わる事を避ける」ということ。

もともとの性格もあるのかもしれませんが、人と衝突をしたくないので、意見することが苦手で、職場でも友人でも恋人でも一定の距離感で接することがあるのです。

「その方が気楽だし」「平和主義なんだ」

頭では単純にそう思っていました。
でも実はそうではなく、心の奥底にある昔のトラウマが原因であることに気づいたのです。

「inner child」というやつでしょうか。

女々しいと思うかもしれませんが、きっと小さい頃にまわりから心無い言葉や行動を受けてきたので、もう傷つきたくないし、まわりも傷つけたくないと言う気持ちが心の底にあるのです。だから大人になっても小さい頃に張り付いた「愛想笑い」はそう簡単には剥がせません。
たとえどれだけ仲良くなったとしても「また嫌われてしまうんじゃないか」という思いが先に立ってしまい、距離を置いてしまうのです。

恋人にだってそうです。
こんな私のことを好きになってくれて、愛情を注いでくれていても、私だってもちろん好きだったけれど、どこか自信がなくて、相手から歩み寄ってくれた一歩に私は後ずさりをしてしまうことばかりでした。
お恥ずかしい話ですが長い交際に至ったことはほとんどないのです。

きっと怖かったのだと思います。
人を信じること、信じた分だけ裏切られた時がどれだけ悲しいかを知っているから。容姿も性格も存在自体も否定をされた幼少期。本当の気持ちに蓋をして周りと関わりすぎずに生きてきた日々でした。

「心から好きになってはいけない」とか「私と関わらずとも他に良い人がいる」だとか、何か少しでも不信感を感じた瞬間にそんな思いが駆け巡りました。

それでも私は「愛想笑い」という鎧に身を包んでこれまで卒なく生きてきました。おかげで私は周りから「良い人」「優しい人」と言っていただくことが多いです。そう言っていただけるのは嬉しいです。何故ならお相手にとって害がない人間であると思ってくれているから出てくる言葉だから。

でもそれって逆を言えば、誰にでも良い顔して中身がないみたいで。
私にとったら本当は辛い言葉でした。

感染症が蔓延した頃からでしょうか?
自己啓発本が世間的に広く広まるようになりましたよね。

「私らしさ」それを肯定しなさいと本は言います。
自粛中に自己啓発本やビジネス書をいくつか読み、自分の中では理解し生活に還元できていたつもりでした。実際にそのお陰で仕事においてとても役に立ちましたし。素敵な部下と仲間に恵まれたということもありますが。

それでも私はどこか自分を俯瞰に見た時、空っぽな人間で面白みがないとずっと思っていたし、なんなら一人で生きていく方が楽だなと思っていました。


そんなとある日、私の年上後輩さんに「〇〇さんって思慮深い人ですよね」と言われたことがありました。

「思慮深い」
深く考えを巡らせた上で判断するさま・よく慮るさま・配慮が行き届いているさま、および、そのような性格(の人)を指す意味で用いられる表現である。

weblio辞書より


私はこの言葉にハッとしました。
これまでトラウマによって作り上げた今の私を肯定的に捉えた言葉だと感じたのです。きっと彼女からしたらサラッと出てきた言葉なのかもしれません。それでも私にとっては救われた一言でした。

「私らしさ」というものは私の中にある前向きな気持ちのことであると思っていましたし、そんなの無いと自分では思っていました。
でもそうではなくて、良いところも駄目なところも全部肯定して受け入れること自体が「私らしさ」なのです。


ここでもう一つ記事を紹介させてください。
(厚かましくてごめんなさい)


私はもう一つ大切な言葉に出会いました。

「日日是好日」

その記事を読んでくださるとご理解いただけるかと思いますが、つまりは日本の四季が当たり前に来るように、悲しい出来事も楽しい出来事も、それこそ私がその環境に産まれたことも、いつか死にゆくことも、来るべくして来る事であると受け入れる事が大切なのです。

そうして受け入れていくことで隠れていた「私らしさ」が見つかるのではないかと私は思います。


これを見てくださっている貴方にも共感してくださる部分がありましたでしょうか?

自分の心に蓋をして過ごしているとお思いの方、そうしなくてはいけない時だってもちろんあると思います。疲れてしまうこともあるでしょうし、悲しい思いをすることだってあるでしょう。

今読んでくださったこの瞬間だけでも、心の余裕がある瞬間でも良いので、ほんの少し向き合ってみてください。自分が駄目だと思うところをもう一度思い返して、前向きに考えられる言葉は見つかりましたか?

今は見つからなくても良いです。この記事を読んでほんの少しでも気持ちが落ち着けるタイミングとなれば、それだけで幸いです。

私だって完璧じゃないです。「私らしく」はいられない部分だってあります。
私の心の奥底にある「愛想笑い」という便利な道具を捨てて、心から笑いあえる恋人や仲間と出会える日々を願いながらこの記事を書きましたから。

一緒に歩いていきましょう。

拙く長い文章にここまでお付き合い頂き本当にありがとうございました。
またどこかでお会いいたしましょう。


由佳

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