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2401_パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展—美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ

 昨年2023年8月に実際のポンピドゥーセンターに行った際は、作者の想いや再構築素材の圧でぐったりしてしまった。
 現代美術品の印象の強い場所から変わって、上野の国立西洋美術館で同センターの名前が付いた「キュビズム展」が開催されているので行ってきました!

 複数の博物館、美術館、オシャレなスタバ、上野動物園。予定の無い日に訪れても満足度の高い上野恩賜公園。
 その中の、世界遺産である「国立西洋美術館」が今回の展示会場。
 
 「ピカソ展」なるものは割と開催されがちで、常設展示をしている美術館も複数ある。
 今回の展示テーマは、表現手法である「キュビズム」。
 公式サイトから引用させていただくと、

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20世紀初頭、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックという2人の芸術家によって生み出されたキュビスムは、西洋美術の歴史にかつてないほど大きな変革をもたらしました。
その名称は、1908年にブラックの風景画が「キューブ(立方体)」と評されたことに由来します。
伝統的な遠近法や陰影法による空間表現から脱却し、幾何学的な形によって画面を構成する試みは、絵画を現実の再現とみなすルネサンス以来の常識から画家たちを解放しました。
キュビスムが開いた視覚表現の新たな可能性は、パリに集う若い芸術家たちに衝撃を与え、瞬く間に世界中に広まり、それ以後の芸術の多様な展開に決定的な影響を及ぼしています。
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 写実が絶対的な表現だった時代から、他の手法で同じものを表現しようとしたり、意図や主題を他の表現で感じさせようとしたり、人の試行錯誤の歴史が感じられて尊敬の念が生まれていく。 

 ピカソは写実的な技法がめちゃくちゃ上手で、まるで写真のような作品を沢山生み出している。にも拘わらず、敢えて被写体をシンプル化し、○△□等の組み合わせで表現しようとした発想が常人を超えている、なんという思考回路。

 会場は14章に分かれ、キュビズム以前からピカソ、ブラックの作品を中心にどのように作品や時代が生まれていったのかがなぞれる展示方法になっている。
 解説もとても丁寧に分かりやすかったので、気軽な気持ちで観覧できる展示だった。
 ややこしく考えがちな情報過多の現代からでも、シンプルを目指した作品群は魅力に溢れるものばかりだった。

 見る側の私たちは最初はコンテンツで好むかの判断をしたくて、舞台裏とか制作秘話は最後で充分だ。
 芸術の在り方を変えた「キュビズム」はこうやって裏側を晒されて、歴史をなぞるように私たちに伝えられていく。
 ちゃんとコンテンツが確立されて、体系的に見られるのは現在の特権だ。

 自分から生み出すものも、残してくれた過去の偉人たちを取り込んで新しいものになっていけばいいと思えた。

■開催概要
会期:
2023年10月3日[火]~2024年1月28日[日]
開館時間:
9:30 ~ 17:30(毎週金・土曜日は20:00まで)
休館日:
月曜日(ただし、10月9日[月・祝]、1月8日[月・祝]は開館)、10月10日[火]、12月28日[木]~2024年1月1日[月・祝]、1月9日[火]
会場:
国立西洋美術館(上野)
公式WEBサイト:
https://cubisme.exhn.jp/

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