「不便」と騒ぐJにつき合ってみる

 日本人が外国語を勉強するのが大変なように、欧米の人たちが日本語を学ぶのはとっても大変。特に漢字なんて……私たち自身も、何年かけて勉強したか、と考えればわかるけれども、とても読めない。(アジア系で中国文化の影響を受けている人たちなら、ある程度わかるかもしれないけれど)

 エアコンのリモコンから、各種案内パンフレットまで、英語版がないと、いちいちメモ書きや説明用の紙が必要になる。

 口頭でも、英語対応ができる人が限られているので、その場で対応してもらえず、別の人を呼んで、となかなか手間がかかっている印象もある。私に「日本語だいじょうぶですか?」と訊いてくる不思議な人たちもいる。外国人といっしょにいたら、日本語が話せない日本人もいるだろうか。

 そういえば、Jではないけれども、ある写真家の方が以前、某企業のカメラの日本で販売されている機種には、英語表記がなくて使えないのだ、と言っていたことがある。

 言葉だけじゃない。各種契約も不便な様子だ。

 Jは銀行の口座もつくっていないし、在留カードの期限が1年以内、あるいはクレジットが海外発行のものだと、望んでいる携帯の契約さえできないらしい。
「ノーダータ(no date)」と言って、検索がいかに遅いかを見せてくれる。(SIMがないわけではなく、契約できる企業もある。ただ、旅行者用のものは長期使用には高額、一般的なものは海外に出たときにずっと課金され続けるなど、それぞれに気に入らない点があるようだ)
 ちょっと強引な手法で急場を凌いではいるけれど、結構、困っている様子がうかがえる。

「以前はできた」と語った受付の人の話によると、韓国や中国発行のクレジットで、「繋がらず、引き落とせない」事例が発生していたのだとか。それもまた、ある意味「お国柄」なので、こういう国はこういう国、と切り分ければいいと思うんだけれども。
「原則」と言っていたので、例外もあるかもしれないが。
 Jは、私が代わりに払うなら、1年分の最高額を前払いすると言っている。私としても、混ざるのは不便なので、この件はちょっと悩んだ。とはいえ、それだけ前払いする余裕のある人が信頼されないというのも、なかなか気の毒ではある。
 在留カードの期限が長く必要なのは、国外に飛ばれれば追跡が難しい、という相手側の事情もあると理解はできる。Jも長期のカードを申請したいようではあるが、調べてみる限り、いろいろと条件がありそうな様子。通常は1年カードしか発行されない。学生や一般就労者のほうが、簡単そうだ。

 

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