2人の問題

登場人物
・朝陽(あさひ)
・松井(まつい)
・陽葵(ひまり)

朝陽が周りをキョロキョロしながら1歩進むか迷っている
数分悩んだ挙句、結局帰ろうとしたところに松井が朝陽を見つける

松井「朝陽?何やってんだ?」

朝陽「ま、松井先輩!?」

松井「ずーっとキョロキョロして、どした?便所か?」

朝陽「いや、そうじゃなくて」

松井「なんか落としたのか?」

朝陽「ここに入ろうか迷ってて」

朝日は後ろを指さす

松井「ここ?ただの薬局じゃねぇか」

朝陽「はい、そうなんですけど...」

松井「どっか怪我したか?それか悪いとこでもあんのか??」

朝陽「はい...あのでも、なんというか」

松井「よく分からんけどあれだったら俺買ってこようか?」

朝陽「え!?」

松井「買ってきて欲しいものさえ教えてくれれば買ってきてやるよ、なんか事情あんだろ?」

朝陽「え、でも、いや...」

松井「ん??」

陽葵が駆け込んでくる

陽葵「朝陽!!」

朝陽「陽葵!?」

松井「え?」

陽葵「はぁはぁ」

陽葵は激しく息切れしている

朝陽「走るなって!家で休んでろっていったのに」

陽葵「この置き手紙みてじっとしてられるわけないでしょ!」

松井「置き手紙?」

朝陽「っ......」

陽葵「なんで松井先輩?」

朝陽「たまたま会ったんだ」

陽葵「てか、そんなことはどうでもよくて」

松井「あ、俺どうでもいいのね」

朝陽「どうでもよくないだろ!」

松井「どっちだよ」

陽葵「勝手に行動しないでよ!2人の問題でしょ!?」

朝陽「陽葵に無理させたくなかったんだよ」

陽葵「勝手にこういうことされる方がストレス溜まるから!」

朝陽「だからっ!」

松井「ちょ、ちょとまて!どういうことなんだよ説明してくれ」

朝陽「あ、すいません...」

陽葵「はぁ...」

陽葵ふらつく

朝陽「陽葵!」

松井「ここじゃなんだし、別の場所に行こう」

朝陽「...はい」

暗転

ベンチに陽葵が寝ている
朝陽は自分の上着を陽葵にかける

松井「で?どういうことなんだ?」

朝陽「実は...できちゃったみたいで」

松井「は?」

朝陽「だから、その」

松井「できちゃったって...お前まさか…」

朝陽「...はい」

松井「お前!!」

朝陽「しっ!」

陽葵が唸る

松井「わるい」

朝陽「いえ、」

松井「薬局行ってたのは?」

朝陽「検査薬買いに」

松井「はぁ、」

朝陽「すみません」

松井「俺に謝ったって仕方ないだろ」

朝陽「僕もどうすればいいのか...」

松井「検査薬もするべきだと思うけど、病院にも行くべきじゃないのか?」

朝陽「それは、はい」

松井「お前ら今いくつかわかってんのか?」

朝陽「僕は19で陽葵は18です」

松井「だよな?それでお前ら親って」

朝陽「いや、ちゃんとしたんですよ!」

松井「予防したからって絶対出来ないわけじゃねぇんだよ!」

朝陽「...」

松井「それくらい、お前の歳ならわかるだろ?」

朝陽「はい、」

松井「どうすんだ、これから」

朝陽「陽葵は産みたいって」

松井「お前は?」

朝陽「僕は自信が無いです」

松井「はぁ、だろうな、顔に全部でてるし」

朝陽「え、マジですか」

松井「あぁ」

朝陽「まじか...」

松井「陽葵だけの問題じゃないのは分かってるよな?」

朝陽「はい、それはもちろん」

松井「とりあえず、親御さんには話せよ」

朝陽「はい」

陽葵「んん...」

朝陽「陽葵?大丈夫?」

陽葵「...うん」

朝陽「ごめんな...陽葵」

陽葵「ううん、私もなんか情緒不安定で」

松井「仕方ないさ」

陽葵「あれ、なんで松井先輩がここに?」

朝陽「覚えてないのか?」

陽葵「うん、ごめん」

松井「無理もないよ、」

朝陽「陽葵、今から陽葵の家に行こう。そして、話そうこれからのこと」

陽葵「え?」

朝陽「2人の問題だから、」

陽葵「うん...!」

松井「なんかあったら連絡してこい、いつでもでてやるから」

朝陽「はい!ありがとうございます!」

松井「じゃあまたな」

陽葵「失礼します」

朝陽「いこ、陽葵」

陽葵「うん」

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