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姉妹の仁義なき戦い

次女:火曜夜、発熱→水曜夜、解熱
長女:水曜夜、発熱→金曜朝、解熱

と、順番に体調を崩したうちの姉妹。
基本的に健康なので、体調を崩すとメンタルも崩れるみたいで、
シクシク泣いてみたり、祈ってみたり、怒ってみたり
まーあお祭り騒ぎのようだった。

そして、赤ちゃんの頃から何回か発熱しているはずなのに、
娘たちの熱い体を触ると、
母は今も変わらずにソワソワとしてしまう。

明日には下がるよね?
寝たら下がるよね?
食欲あるから大丈夫だよね?
水飲めてるから大丈夫だよね?

と、希望なのか事実なのかわからない
根拠のないことを何回も何回も確認したりして。

そんなこんなで。
幸いにも今回は、1日半くらいで下がったのだけど、
念の為検査に行くことに。

2人とも、受診を断固拒否!
注射と検査が本当に嫌らしい。
でも仕方ない、頑張ろう。
終わったらお菓子でも買っていいから。
と、なんとか説得して病院に連れて行った…ら。

サバサバとしたクールめの女の先生が、優しくいった。

じゃあ、検査は2人のうちのどちらかでいいよ。


え?
excuse me?

どちらかでいい?ということは、1人検査して、1人やらなくていい。

地獄の覚悟を持ってきた2人の顔が、一瞬パッと輝く。
そして次の瞬間、すごい勢いでなすりつけあいを始めた。

あー(死)
もう…先生…いっそ2人仲良く検査してくれよ…

とも言えず、とりあえず姉に説得を試みる。
するとスパッと断られる。
「嫌だ」と。

妹はもう口を押さえて、ストライキ状態。

看護師さんは無情にも、
「決まったら呼んでください」
と奥に消えていった。

妹:ぜったいにむり!長女ちゃんやって!
姉:お姉ちゃんだからってやるのは不愉快!
母:白目

おもちゃでもお菓子でも、釣れない。
丁寧にお願いしても、怒っても無理。
うちの娘たちは、誰に似たのか(多分両方)
めちゃくちゃに頑固なのだ。

よしわかった。

じゃんけんしなさい。


苦肉の策で、もうじゃんけんしかない。
5歳だって9歳だって、鼻に入れるのは痛いんだから!
小さいから可哀想に見えるけど、
理不尽に我慢させるのもなんかが違う。


3回勝負して、2−1で妹が負けた。


すまん。
母を許してくれ。
むしろ何かのウィルスが悪い。


看護師さんを呼び、「妹で」と告げると、
看護師さんはええぇぇぇぇぇ?!そっち!?!?!
と驚いていた(ですよね)。


全員で泣き叫ぶ妹を取り押さえて、無事に検査は終了。
結果も陰性だった。

本当にこれでよかったのかなぁ、、、
次女可哀想だったかも。長女!今年10歳なんだからやってくれよ!
と1ミリくらい思ったところで、
帰り道に長女から手を繋いできた。

その瞬間に、これでよかったかも、と思った。
理不尽に力技で押し付けていたら、
多分ずっとギスギスしていた。
そんな彼女を、私は冷酷な女だと腹を立ててたかもしれない。

次女には痛い思いをさせて申し訳なかったけど、
3人で手を繋いで帰れたから、
これが正解だったのかな、なんて思った。

子育ては、本当に何が正解なのか全くわからない。

途中で、約束通りスーパーに寄った。
頑張った次女だけにご褒美、というのもなんか変だったので、
みんな頑張ったし打ち上げをしよう!
と、カゴにそれぞれが食べたいものをどんどん入れた。


そしたら、長女が次女に
「頑張ったね!」
とか言って労っていた。

うん。やっぱりこれでよかったのかも。

家に帰ると、長女がいった。
「あのさあ、ママもかかってれば、ママが検査すればよかったよね?」
次女もいう。
「そうじゃん!ママが検査したら、次女は痛くなかったのに。」

え。いやだよ。
36歳でも鼻の中に棒を入れるのは痛いんだ。

結局3人かかったとしても、じゃんけんをしてたかもしれない。

わたしのへっぽこ子育てはまだまだつづくのであった。

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