連帯責任ってどうなん?
ある大学野球部において、下級生に対してお酒を強要したり、それを断った選手に暴力を振るったりしたということで、
当面の間、野球部の活動停止
という学校側の処分がされたそうです。
まあ、よくある「連帯責任」ということなんでしょうけど、僕はこういうことが起こった時、学校と言う組織としてやらなきゃいけないことは、そういうことではないと思っています。
▼ 事実関係の迅速かつ正確な把握
こういう時に、組織がやらなければならないことは、何よりもまず
事実関係の正確な把握
です。
どういうことが起きて、関係者が何人いて、誰がどういうことをどこまで知っているのか?また逆に、そういう事実を知らないのは誰なのか?
そういう点だと思います。
だからできるだけ素早く、多くの部員から同時に聞き取り調査を始めないといけません。
時間が経てば経つほど、関係した部員は口裏を合わせるし、関係してなくても知っていた部員はいろんなことを考えて防衛線を張ろうという気持ちが働きだします。
だから、素早く同時に、です。
その上で、そこから得られた情報を総合的に考えて
何が起こったのか?
を正確に見極めるのです。
正確な事実関係を把握したら、次にやるべきは、
誰がどのくらい悪いのか?
誰がどのくらい悪くないのか?
誰がどのくらい仕方なかったのか?
など、関係した各人の「悪さ」を認定することです。
そうすることで、
処分
が決まっていきます。
▼ 活動は止めない
そして、この事実関係の正確な把握と同じくらい大事なことは、
組織の活動を止めない
ということだと、僕は思っています。
組織自体が犯罪組織だったというなら速攻で活動停止ですが、今回のように、健全な大学野球部などてあるなら、まずは活動を継続する。
それが大事だと僕は思います。
不祥事が起きると、その組織に対する信用は地に落ちます。
地に落ちた信用を再び回復させるには、その組織に求められる成果を上げていくことしかありません。
今回の場合で言えば、試合に勝って、強いチームになっていくしかないのです。
また、発覚した不祥事に、1ミリも関与してない部員だってたくさんいるはずです。
その部員たちは、いささかも後ろめたい気持ちなどになる必要はなく、これまでどおり、真摯に野球に向き合えば良いのです。
おそらく今後、外野から誹謗中傷めいたことも言われることもあるでしょう。
でもそういう声に、怯むことなく、自分は自分の野球をやれば良い。
組織としてやるべきことは、世間体を気にした
連帯責任で活動停止
ではなく、
何が起きたのか?何がそうさせたのか?
をキッチリと掘り起こして、悪いヤツは決して許さず、悪くない部員にはこれまでどおり環境を与える。
そういうことなんだと思います。
連帯責任
僕は、組織の対処策としては、最悪、だと思います。
以上でーす。
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