唯一無二
女心というものは、欲深くでいながら繊細。
輝いているあの子への嫉妬は【嫌い】ではなく【憧れ】のサイン。
あの子になりたい、ではなく、あの子を纏っている世界に対する憧れ。
あの子の纏っている世界は、愛とゆるしの世界。
どんなメイクやファッションをしても、どんな振舞いをしても、どんな発言をしても
すべて受け入れられる、無条件の愛とゆるしの世界。
私は気付いている。あの子に対する感情は、嫌いではないことを。
私は気付いている。私が私を一番嫌っていたということを。
私は気付いている。私が私の心に泥を流し込んでいたことを。
輝いているあの子が私にくれた言葉がある。
「あなたがいて、いつでも私の話を聞いてくれいるから、私の毎日が幸せなんだよ」
泥の中から、一輪の花がぱっと咲いた。
泥に混ざっていた、嫉妬や執着、罪悪感や自己否定という様々な感情。
それらの感情でいっぱいだった心の中の泥は、愛とゆるしを混ぜた慈愛の水できれいさっぱりに洗い流される。
そして「私も無条件の愛とゆるしの世界にいたんだ」という気づきのような小さな悟りが、心の内に宿り、心が安らぎや穏やかな色のベールに包まれる。
心の泥掃除が終わり、スペースが生まれるとまるで私が気づくのを待っていたかのように、心からさまざまな言葉が堰を切ったように溢れ出す。
好きなものを選びたいのに選べなかった。
好きなものを選べているあの子や自分の周りと比較して生まれた感情を誰かのせいにして治めることしか知らなかった。
もう傷つきたくないから、心が感じないように守りたかった。
誰かのせいにしてしまう私、他人を羨む私、なかなか心を開けない私。それらも私自身の一部ということを他の誰でもない「私」に一番受け入れてほしかった。
一つひとつ言葉を受けとめるごとに、複雑に絡み合っていた紐が解けていく感覚を感じ、安心にゆだねている私がいる。
女心は欲深くも繊細ながらも、複雑で波もある。
なかなか扱いずらいこともある。
けれどもかわいくて、素直で憎めないところもある。
あの子が唯一無二であるように、あなたも私も唯一無二の存在。
どんな風にも彩ることはできる。
どんな意識も纏うことができる。
私が私にOKを出すだけ。
それだけで世界は見違えるように変わるのだ。
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