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「供養」のあり方とやり方

僕は「供養」をとても大切だと思ってる。

大切な方へお供え物をし、香を手向ける。
そして、お経を読み、我々日蓮宗ではお題目をお唱えし、その場に集った人たちと積む「功徳」という贈り物を、気持ちを込めて、大切な人に届ける場。

もちろん亡くなった大切なひとのために営むものである。

しかしながら、同時に今生きている私たちのために営むものでもある。

それは大切な方の「いのち」と改めて向かい合い、自分自身の「いのち」を問い直す場でもあるからだ。

今、会ったらどんな言葉を書けようか?
○○が好きだったよな~。
○○のおかげで、今の自分がいるな。

亡き人から頂いたものをあらためて問い直す。そして、亡き人の人柄、大切にしていたもの、楽しみを見いだしていたものを想い返す。

そして、今度は自分自身に意識を向け、今の自分の状況・環境で、自分は何を大切にしたらよいか、何を大切にしたいと感じているのかを問い直す。

1度だけ、供養すればいいものではない。私たちの心も諸行無常。
気づかぬうちに、うつろい変化している。

だからこそ、折に触れ、時に触れ、変化している私たちが改めて、大切な方と「出会い直す場」がご供養の場。

感じることはその時、その時、違う。

だって、私が変化しているのだから。

供養のやり方

私たちは、法事というと1周忌とか3回忌とか、7回忌とか、ある程度の型があるのが一般的だ。そして、家族親族を呼ぶ。

そしてご供養をした後は、お斎という食事をしながら、亡き人思い出や近況を話す。

大切な人の思い出を他者と共有したり、自分自身の心境を言葉に出して話すことは、とても大切なことであり、グリーフワークの一つでもあると思う。

けどちょっと考えてみよう。

供養ってやる時期決まってるんだっけ?
呼ぶ人決まってるんだっけ?

誤解のないように、あらかじめ言っておくが、今までのやり方を否定しているのではない。

もっと他のやり方もあるよねというプラスアルファの提案である。

時代は「家」→「個」になった。

そして「個」→「群」になっている。

通常の法事を「家」で勤める供養だとすると。

「個人」で勤める供養があってもいいし

「群(グループ)」で勤める供養があってもいい

大切なのは「やり方」ではなく「あり方」。


個人で勤める供養・グループで勤める供養


個人で勤める供養に関しては
現在「大切な人とゆっくり向き合う夜供養」というもの企画している。

もうじき発表できそうなので、しばしお待ちを

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そして「群(グループ)」で勤める供養については、先日実際に行った。

というのも今年、僕自身も大変に印象に残る葬儀を務めた。生前に大慶寺にお越しになり、自分自身で最後のあり方を考え、自分自身の意思を表明していた。
しかしながら、自分の最後を考えてはいるものの、生きることを諦めていなかったのだ。

余命を宣告をされても、その期間を乗り越え、仲間が打ち上げるKISEKIの花火を見て、息を引き取っていった。それは本人の生きたいという気持ちの強さに加えて、家族や友人の支えがあったからなのだと思う。

このように我々は、生きていく上で、家族親族だけでなく、色んな方と縁を結びながら生きてく。

とするのならば亡くなった後も家族・親族が供養するのはもちろんのこと、縁を結んだ仲間たちとも「大切な人と出会い直す場」を作ることはとても大切なことだと思った。

大切な人のいのちを通して、自分自身の命を問い直す

この関係性こそが、姿形はないけれども、直接言葉を介してお話しすることは出来ないけれども、今でもともに生きているということになると思うから。

そこで「群(グループ)」で勤める供養のやり方を考えた。

大慶寺は今年DKGP(大慶寺パーク)を整備した。

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生前、終活中に大慶寺に来た時、当寺はまだ整備が終わっていなかったが、大慶寺パーク(DKGP)を指さし、ここ完成したらBBQやりましょう!約束をしていたのだ。

そして大慶寺には以前SACLABOが蓮華寺池公園でやっていたバーベキューテラスの備品がある。そしてDKGP(大慶寺パーク)その隣には三光堂というお堂があるのだ。

そこで今回DKGP(大慶寺パーク)で仲間が集い、三光堂で供養をしながら、BBQをするという企画を行った。

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「BBQで供養」というと「?」と思うかもしれないが、法事の後の「お斎」の席を「BBQ」に転用した徒考えれば理解しやすいだろうか?

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生前集まっていた時のように、みんなで集まり

肩の力を抜いて、大切な人と対話する時間。

こういうやり方があってもいいよね?



「精進料理じゃないのかよ」という突っ込みには
「だって今現在、一般的に行う料理屋でやるお斎でも、普通に肉・魚でてくるでしょ?」と答えるようにします。


そして、僕がこのようなことを考え、実施できるのも、恵まれた環境があるからこそ。
だから、僕は最大限この環境を生かしきることにする。
#それが僕の勤め

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