BRAIN 脳学デスゲーム編「LAST KISS」



はいてー「今、何ていった……………。」

驚愕な事実に一同は固唾を飲んでいた。


くっか「はっはっはっはっ!!!!馬鹿か!?お前!?アホなのか!?いや、両方か!?!?」

刹那「私は後悔してないよ。一切。後悔してない。」

くっか「殺戮兵器に恋するなんて、全く哀れな奴だよ。。」

くっかが構えた。

くっか「まずはそこの人間腐れのガラクタからだ。」

刹那「眼が見えないからって甘く見ないでくれる?」

ロン「刹、な、辞めろ!!!」

ボロボロの機械、いや、ロンの大きな声を全て無視し刹那も構えた。

シン「でも!眼が視えないってことは、今までどうやって………!?」

ことぴ「いや、そんなに驚くことでもないかもしれへんな。」

シン「どうゆうこと……?」

ことぴ「あいつ
魔力の色で人物の把握をしているんやろ。いつもへんちくりんやし、眼が視えないなんて知らなかったが、そんじょそこらの魔法使いではないで。」

くっか「死ね!!!!!」

くっかが走った。

刹那もくっかに向かい駆け出す。

刹那「なんて哀しい色なの。」

 くっか「はっ。五月蝿えな。」

くっかは駆けながら、刹那に向かい右手を前に出す。

くっか「乙式術。炎炎獄獄」

くっかの腕からとてつもない勢いで真っ赤な炎が吹き出し刹那に直撃した。


ロン「刹那ァァァァァァ!!!!!」


ロンは刹那に近づこうとするもボロボロの体が動かない。

一同「!?」

刹那「だから言ったでしょ。あんまりあまく見ないでって。」

くっか「っ!?」

 なんと刹那は燃え盛る炎の中から無傷で歩いて出てくる。

くっか「はっ、化け物め!!!!!」

 刹那「化物は果たしてどっちかな?」

いつもの刹那と表情も話し方も全てが違う。

映画館に居るクラスメイト達は違和感がすごかった。

 刹那「こんなとこで終わるわけにはいかないの。」

刹那がくっかに向かい飛び出した。

刹那「脳力。発動。閃きの覚醒!!」

くっかに触れながら刹那がそう放つ。

!?!?!?

マンマ「おい。あいつなんて言った?」

珍しくマンマが動揺している。

いや、その場にいた全員が次々起こる衝撃の展開にとどめを刺すかのような刹那の一言に開いた口が塞がらなかった。  

そしてその瞬間


くっか「まじかよ……!!!ホントにばけものじゃねえがっがはがぁあまぁぁぁぁあー!!!!!!!!」

!?

一瞬の出来事だった。


瞬間移動でもしたのか……?刹那はくっかの腕を掴んでいた。刹那が触れたくっかの右腕が無くなっている。

くっか「おい、なんだこれ。」

くっか「どういうことだってきいてんだてめえ!!!!ふざけんじゃねえよ!!!!」

くっかが激情しながら刹那に向かい、

くっか「我流乙式術!!!灰灰点がっがはぁぁあ!!」


今度はくっかの左腕が吹き飛んだ。

くっか「あっがはっ!」


くっかがその場に倒れ込んだ。

刹那「だから言ったじゃない。甘く見ないでねって。」

その場の一同何が起きたのかは分からなかった。

刹那はロンに向かい歩き始める。

刹那「ごめんね。ロン。すぐ治してあげるから。」

ジャッジ「お、おっと!?これは勝敗がついたかぁ!?!?」

はいてー。「なにはともあれ。勝ったのか?。」


その時。

くっか「てめぇ、何したんだおい、ふざけんじゃねえよ………こんなとこで、ガハッ、死ぬわけねえだろ、このあたしが!!!」

両腕が無くなり血反吐を吐いているくっかが起き上がる。

くっか「おい!!!マンマ!!!聴こえるか!!!!!使うからな!!!!」


マンマ「うん。いいよ。殺せ。★」

くっか「ァァァァァァァア!!!開け。開眼ダァァァァア!!!」


刹那「しつこいわね!」
刹那が振り返る。

そこにはくっかの姿は無かった。


刹那「…………??何よ………?」

 ザクッッッ!!!!!!

刹那「っがっはっ、な、ん、で……!」

 シン「ねぇ、なんで……なんでだよ………どうゆうことだよ!!!!」

 なんとも悲惨な光景だった。

 振り向いた刹那の腹に鋭利な大きい鎌が突き刺さっている。

 刹那の腹を鎌が横に裂く。

 ロン「嫌だ……嫌だよ………刹那ァァァァァァ!!!!」

刹那が倒れた。

だが、何を隠そう。鎌で切り裂いたのはロンだった。

ロン「か、からだがかってに、からだが!!からだが!!!!!ぁぁぁぁあ刹那ぁぁあぁあ!!!!!!」

くっか「はははははァァァハッハッハッハ!!!!いいざまだぁぁあ!!!」

ロンの体からくっかが現れた。

ロン「刹那!!刹那!!くそくそくそ!!!!!血が止まらない!!!!」


くっか「感謝しろ。ガラクタロボット。お前の体は治してやったよ。その代わりおめえの大切なもんはぶっ壊してやったけどな。お前の手で。」

ポポ「ねぇ……なんでなの。なんでこんなことしないといけないの………なんでなの!!!!」

ポポが泣き叫ぶ。

アンシー「て、めぇ、、ふざけんなよ、、、だび!!!!!!」


マンマ「なんで?★」
マンマはとてつもない笑みで返してくる。

はいてー「くそっ。くそ!!!!」

くっか「何驚いた顔してんだロボット。」

くっか「良かったなぁ?助かって(笑)」

ロン「……ねぇ………」

くっか「あ???なんていった????」

ロン「ユルサネエ」

ズドォオオオオオオオン

ロンがそうつぶやくとロンの体に大きな雷が落ちた。


ロン「刹那ごめんな。俺のせいでこんなことになっちまって。」

刹那「ロ……ン………?」


ロンはアンシー先生と戦ったときの黒い鎧で武装されている。

ロン「こんなクソ見てえな戦い。一瞬で終わらせる。最初からこうしとけばよかったな。待ってろ。」

くっか「ほーーーう????いうねぇ!?かかってこいよガラクタ!!!」



ロン「…………」


ロンは覚悟を決めていた。それと同時に懐かしい記憶に触れていた。



ねえねえ!ロン!

なんだよ。刹那。

 私ね!大きくなったらロンのお嫁さんになるんだ!!!

???なんだ?お嫁さんって。

えーーー!!ロンってばお嫁さん知らないの!?

俺は元々、ロボットだからな?感情ってもんがいまいちわからんし。物事に関しても当たり前に疎いぞ。

ぶーーーー!でも確かにロンっていつも怒った声色だよね?

すまん…怒ってねえんだけどな。

ねえ、ロン笑ってみてよ!!!

んだよ……こうか??


違う!!もっと!笑って見せて!!

んんんん、こうか!?!?


ふふふふふふ!!できてない!!

 ちっ。視えてねえのにわかんねえだろ!おまえ!んなこと言われてもすぐできねえよ。

えーーーー!? でもさ!?

 全部全部。ロンの初めては私のものだね!私、嬉しいよ!
笑った顔も悲しい顔も怒った顔も!!

あ。怒った顔はいつもなの
か!でも全部私が初めてだ!!!

まぁ、そうなのか?

でもお前にいつかみせてやりてえよ。



ロン「はっ。なんでこんな時にこんな事思い出してんだ。」

ロン「わりいな刹那。最後まで。ちゃんと笑えなくて。」

くっか「おーい、てめえこっちが本気でやってやるって言ってんのに何突っ立ってんだ。」

ロン「悪いな。最後まで泣けなくて。」

くっか「てめぇブツブツブツブツ何いってんだこの野郎!!!!」

くっかは腕を瞬時に再生させた。

くっか「さっさとイケや?」

くっか「乙式残刹術 森羅万象」

 ロン「はっ。畜生。なんでこんな時に。」

 ロンは構えた。

ロン「俺、泣けてるか?刹那。」

刹那「ロ………ン…泣いてるの………?」

ロン「終わりだ。クソッタレが。」

二人が飛び出す。

結局最後まで何もみせてやれねえじゃねえか。

 くっか「しねぇえええええええええ!!!!」

ロン「ウォオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」


くっかは殺意を。

ロンは愛を。

ぶつかり合う。ぶつかり合った。とてつもない悲しい叫びをあげて。

凄まじい音とともに。大きな爆風が巻き上がる。


はいてー「どうなった!?!?」

両者全力を出した。

大きな爆音の後、凄まじい爆風が晴れた。

 そこには一人の影が。


 ロンが見るも無惨な姿で立っていた。ボロボロだった。でも立っていた。

そしてその先に。

くっかが倒れていた。


ことぴ「勝った。けど。な。」

静かにことぴが言う。

 ボロボロになったロンがゆっくりゆっくりと刹那に近づいていく。

刹那の側にロンが膝をつく。

 刹那「ロン………」

ロン「はぁはぁ。刹那……。俺のために今までありがとうな……。」

刹那「……?どうした……?」

ロン「俺の為に瞳まで犠牲にして。」

ロン「俺の為に全て、全て全て犠牲にして。」

 ロン「お前のおかげで、色んな感情になれた。心が暖かくなった。」

 ロン「なぁ。俺今幸せなんだぜ。」

 ロンが裂けた刹那のお腹に手を当てる。

 ロン「俺、うまく伝えるの下手だし。でも伝えてえんだ。こんな時に言えるようになるなんて。本当にクソなやつだぜ。」

ロン「刹那。」

ロン「俺が居なくてもお前は元気にやってくれ。前に前に進んで、」

刹那「ロン……?なにしようとしてるの……?」


ロン「っ………ぐっ………」

ロン「最後くらい………見せたかったなぁ」

ロン「刹那、大好きだ」


ロンがそう言い放った瞬間、


とてつもない光がロンの体から放たれる。

刹那「え………?視える、目が視える………」


刹那のお腹の深い傷も治っていた。

刹那「……!?」

刹那の瞳から涙が溢れ出す。

刹那「馬鹿………ボロボロじゃん………」

刹那「泣きながら笑ってんじゃん………大丈夫だよ?ちゃんと視えてるよ?私も大好きだよ」

刹那は動かなくなったロボットに静かにキスをした。


続く。







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