BRAIN EP3.5「友情?恋?愛?」

4.18

脳学の授業が今日も平和に終わった。

アンシー「ほんじゃあ今日の学校はこれでおわりでっす!みんなきおつけてかえるんだぞ!」

ポポ「うっしゃ!授業おわり!!」

ことぴ「ほなえいと。帰ろか。」

クラスの仲間たちが家路につこうとしていた。

その時。。

 ポポ「ぁぁぁあ!!今日めちゃめちゃ大事な日じゃん!!わすれてたやばい。。!!」

 彼女が勢いよく席を立ちそう慌て始めた。

そんな彼女を他所にクラスメイトたちは次々と消えていく。

メルタ「ポポちゃんどうしたんだい?なんかあったのかい?」

ポポ「おお!いいところに!!」

クラスにはメルタとポポだけになっていた。

ポポ「ねえねえ!メルタくんこのあと暇!?」

メルタ「まぁ僕は今日なにもないかな?」

ポポ「よっしゃ!決まり!ちょっと私に付き合ってくれないかな!?行きたいとこがあって!」

突然のポポの誘いに少し戸惑うも。

メルタ「ぁ、ああ!!僕で良かったら何でも付き合うよ!」

メルタ(ポポちゃんは、やっぱり気づいてない。いや、でも僕のこの感情が何なのかわかるかもしれない)

こうして二人の放課後プチデートが始まった。

 渋谷駅にて。

ポポ「ひぇ〜久しぶりに来たけどやっぱすごい人だね!メルタくん人混みとか大丈夫。?」

メルタ「全然大丈夫だよ?それにしてもポポちゃん元気だね(笑)青魔法の授業で相当疲れてたのに(笑)」

ポポ「まぁね〜?いつもだったら即ダウンだよ。。!アンシー先生厳しいからなぁ。。でも今日は特別なの!」

そういうとポポはある場所を指さした。


ポポ「009の5階!!そこに私の好きがあるのだ!!!!」

メルタ「なるほど。。ポポちゃんの好きか。興味深いな。。ぜひご一緒させてもらうよ。」

ポポ「よっしゃ!そうこなくっちゃ!」

そう張り切っていると

ギュルルルルルル

メルタ「???」

ポポが顔を赤くしている。

メルタ「ははっ(笑)ポポちゃんお腹空いてるのかい?」

恥ずかしそうにコクリとうなずく彼女。

メルタ「じゃあちょっと009の中で腹ごしらえしてからポポちゃんのお目当てのとこに行こうか?」

ポポ「ありがと。。///」

ポポは少し恥ずかしそうに。そうつぶやいた。

二人はデパート009に向かった。

009一階フードコートにて。

009のフードコートは色々な食べ物の匂いで立ち込めていた。

ペッパーランチ。ラーメン。たこ焼き。美味しそうなアイスやドーナツ。なんでもある。

ポポ「きゃーーー!!!見てるだけでおなかすいちゃうね!」

メルタ「ほんとだね!(笑)何食べたいんだい?今日は僕がご馳走するよ!」

ポポ「え!いいよいいよ!むしろ付き合ってもらってる私がごちそうする!」

この時メルタは生まれて初めての感情をいだきはじめていた。

なんなんだこの尊い生物は。

すこしぎこちないメルタに

ポポ「メルタくん!ほら!何食べる!!!!」

満面の笑顔で手を差し伸べる彼女。

ズキュウウウウウウン

メルタは完全に動揺してしまっていた。

何なんだ。この尊い生き物。。

結局。二人はたこ焼きをつついていた。

ポポ「んちゃあ!!!!!最高かよ!!中までタコたっぷり!!!!そとはカリカリ。。。中はとろぉ〜り。。そして鰹節がおくちのなかでもおどりだす!!!!」

メルタ「かわいいねポポちゃん(笑)たこ焼きでそんな笑顔になれるなんて最高じゃないか。(笑)」

ポポ「あーー!!ちょっと今バカにした!?もーー。たこ焼きで喜んでる女ですよーーーだ!べーーーー!」

トゥンク

かわいい。。。

 メルタはたこ焼きどころではなくなっていた。

この感情はあの頃とやっぱ変わんない。友情なのか。恋なのか。そんなのわかんないけど。


熱々のたこ焼きを満面の笑みで頬張る彼女。


メルタ(ふふふ。変わらないなぁ。本当に。)

ポポ「メルタくん?どした?食べないなら食べちゃうよ。。?」

 メルタ「あ!え、えっとたべるよ!いただきます!ハグハグホクホクあっつ!!うっま!!!」

ポポ「メルタくん勢い良すぎ!(笑)火傷するぞ?」

 二人はたこ焼きを仲良く頬張った。

009 5階にて。 


 メルタ「ポポちゃんのお目当てのものってなんだい???」

ポポ「ふふふ。メルタくん知らないかな〜最近結構人気なんだよお!?」

二人が話しながら歩いていると

♪もっち〜もっちっち〜きなこもっちっち〜

おしりはプリティもっちもち〜♪

メルタ「なんか聞き覚えがあるなこの曲。。」

そうメルタがつぶやいたときにはもうポポは横にいなかった。

ポポ「きゃぁぁあ!!もっち!!!!もっちいいい!!!!!」

ヴィレッドヴァンガードという雑貨屋の前には人だかりができている。若いこたちがおおい。

客「きゃーー!もっちかわー!!!」

メルタ(あ。。。最近よくティックトックとかYouTubeでみるな。。。)


その愛くるしい見た目から若い子たちに大人気。

きなこもっちというキャラクターの新グッズ発売イベントをやっているのだ。

きなこもっち「みんな僕に会いに来てくれてありがともち!今日もぼく、かわいいもっち??」

ポポ「ぎゃぁぁぁあかわいい!とうとい!しぬううう!!!」

ポポを含めた若い集団はきなこもっちを前にみんな騒ぎまくっている。

メルタ「ははっ、なんか面白いことになってきたなぁ(笑)」

遠くから暖かくみつめるメルタ。

ポポが近づいてくる。

ポポ「メルタ!!!!メルタもみないの!もっちだよ!もっち!もっち!」

えっ。いまメルタって呼び捨てで。。

突然のことにメルタは心臓がバクバクしていた。

なんなんだこの感情。

言われるがままに手を引かれるメルタ。

ポポがグッズを物色し始める。

ポポ「よっしゃ!!!うーんとえーっと、これとー、これも!!あっ!これ新作のもっちっちアクスタ!!くぅ〜!!!おかねがいくらあってもたりなーーーい!!」

メルタ(楽しそうでよかったよ。。(笑))

メルタは色々な感情を抱きながら好きなものに夢中なポポの横顔を見つめていた。

 ポポ「メルタ!ちょーーっとまっててね?」

メルタ「うん!」

ポポがお会計に向かう。

メルタ(僕の勘違いだと思ってたけどやっぱり彼女はあのときの彼女だ。そして分かった。僕は彼女のことを。。)

ポポ「メルタ???」

メルタ「うわぁぁ!?えっ、あっ!あ!買い物終わった??」

メルタ(びっくりしたぁぁあ。。。心の声漏れてないかな。。)

 あせあせとするメルタ。

ポポ「ほい!これ!メルタにあげる!!!」

メルタ「???」

ポポに紙袋を渡されたメルタ。

中を開けて見る。

 なんとも愛らしいきなこもっちのストラップが入っていた。

 メルタ「え!いいの!?」

 ポポ「いいのいいの!今日付き合ってくれたお礼!メルタくんももっちにハマるもっち!!!なんちゃって!えへへへ!」

 メルタ「めちゃくちゃ嬉しいよ。。ありがとうポポちゃん。。」
嬉しすぎて泣きそうになるメルタ。

メルタ(あのときもこうやって僕に。。)

ポポ「ち!な!み!に!ほれ!みてみて!」

ポポが自分の携帯を取り出す。

 ポポ「あたしとお揃い!!!」

 ポポの携帯にはメルタが貰ったのとおんなじきなこもっちのストラップが付いている。

 メルタ「お揃い。。すごい嬉しいよ。。大切にする。ありがとうポポちゃん。早速つけさせてもらうね?」

 メルタは携帯を取り出す。

 ポポ「あ!!!え!!!そのストラップ!!」

メルタの携帯に大声で反応するポポ。

ポポ「それ!私ももってた!!!スターライトムーンのストラップ!!」

メルタ「ぁあ!これかい?これは僕の大切な宝物なのさ。」

ポポ「あ!え、無理して携帯につけなくてもいいよ!あ!なんなら付けなくてもいいし!ま、まぁその?な、なんだ??か、カバンとか。。?どっかにつけてくれたら嬉しいな。。なんて!あはははは(_ _;)」

少し照れながらポポがそう言う。

メルタ「ふふっ。うん。このストラップは大切な宝物さ。だけど、今はこのきなこもっちのストラップがいいんだ。すんごい嬉しい。大切な宝物だよ。」


メルタは暖かい笑顔でポポに呟いた。

ポポ「そ、そっか。ならいいんだけど!」

少しぎこちない空気。メルタはスターライトムーンのストラップを外し大切に胸ポケットにしまうと。きなこもっちのストラップを付ける。

メルタ(ポポちゃん。僕は。。)


 

メルタ「お揃いだね?すごい嬉しい。ポポありがとうね?」

携帯をポポに見せ
そうニコっと話すメルタ。

 ポポ(何その笑顔。。はんそくだっつーの。。!てかなに!いまポポって呼び捨てだったよね!?なに!なに!ええええもううう!!)

お互いがどこか照れくさそうに。ぎこちなく。暖かく。

これは友情なのか。恋なのか?愛なのか?

それはまだ誰にもわからない。

だけど二人っきりの特別な時間であることには間違いなかった。

???「もっちもっちもっちっち!!!!!ぁぁぁいええええい!!!」

二人の幸せな時間を切り裂く野太い男の声で二人はハッとなる。

お店の方から何か男の声がする。

メルタ「な、なんだ!?!?」

ポポ「!?なにごと!?」

二人が急いで声のする方へ駆けつける。

とんでもない光景だった。

アンシー「いえええい!もっちっもっち!もっちっち!!!」

シン「せ、せんせい。。かいすぎだよ。。。って、あ!!メルタくんにポポちゃん!!」

アンシー先生とシンがいた。どうやらアンシー先生はもっちの大ファン。そしてシンは荷物持ちといったところか。。

ポポ&メルタ「あーーーーー。はぁ。。」

こうしてメルタとポポのプチデートは怪しい雲行きのまま終わった。

EP.4に続く。

 




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