BRAINサブエピソード「はいてーの休日」


彼女の朝は早い。

もちろん床につくのも早い。

朝は決まって休日関係なく5時に起床。

夜は決まって21時には寝る。

 彼女は健康だ。

 朝のルーティンとしては庭に出て乾布摩擦。

 歯を磨き家で取れた野菜を使いサラダを作り食す。

そしてその後は決まって白湯を飲む。

 彼女は健康だ。

 午前中は決まって体を鍛える。

 休日であろうが自分を磨くことを怠ることはない。

 彼女は健康だ。

 お昼の時間。

 彼女は鶏ささみに軽く出汁と塩をかけた一品と大根と人参の入った塩分控えめの味噌汁を嗜む。

 彼女は健康だ。

 午後は座学を学ぶ。
 魔法に関して充分の腕前を持っている彼女だが知識も怠ることなく吸収し続ける。
 座学のお供はノンカフェインのコーヒーだ。

 彼女は健康だ。

そして夜。

 休日唯一の彼女の楽しみがある。

 近所の二郎系ラーメンを頂くことだ。

彼女はいつも混雑してる店に並ぶ。

 忍耐力をこの時間に鍛える。

 そして、自分の番。これは戦だ。 
 
 券売機で購入する物はいつもきまっている。

 豚ラーメン大。

 券売機で発券し、席に着く。

 大将「にんにくいれますか?」

 はいてー「ニンニクヤサイアブラマシマシカラメ」

 彼女は呪文を詠唱するように素早く唱える。
 もうそのコールは呪文であるのだ。

 頼んだ物が来るまでまた忍耐力を鍛える。

 彼女は時間を持て余さない。

 大将「はい!お待ち!豚ラーメン大ニンニクヤサイアブラマシマシカラメだよ!」

 待ちに待った。この時を。

 にんにくと醤油が効いた湯気がはいてーの食欲を刺激する。

 焦るな。焦るな。

 はいてーは。割り箸を割った。

準備はOK。 

 はいてー「いただきます。」
 
そして彼女はラーメンを


SUSURUぅうううううう!!

 もうこうなった彼女を止められるものはいない。

 みるみるラーメンが消え去っていく。

 黒烏龍茶で流し込む。

 そしてまた

SUSURUぅう!!!!

 そう。彼女は健康だ。

 スープまで飲み干し。

 大満足。

 はいてー「美味だった。ごちそうさま。」
 
彼女は汗ばむ髪をかきあげる。

 店を出ると温かくなった体に風が当たりなんとも言えない満足感を更に加速させる。

 今日も彼女は健康だった。

 

 BRAINサブエピソード完。


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