妄想話「体育教師結花とある日の事件」(趣味ブログより転載・一部改変)

※男性にはきつい内容かもしれません。

近未来の寺子屋。生きていくのに必要最低限のコミュニケーション方法や知識は必須科目として教わり、あとは任意で好きな分野を学べる。手先を使うことや体を動かすこと、歴史を探求するなど項目は様々だ。体育の授業もある。
これは、札幌の寺子屋にて体育教師を務める結花と生徒の話。この日の体育は子ども限定で、男女別に行われる。結花は、運動神経に自信のない子や大人も楽しくスポーツができるように創意工夫をしていた。そのためか、結花の体育の授業は老若男女から大人気である。

寺子屋に通う少女・ソンヤ。彼女はスポーツ万能で身体能力が高い。知識の習熟スピードはゆっくりだが、そのことをどうこう言われることはない。個々のペースを大事にしているためだ。
ソンヤ:「ふんふんふーん♪」
チャニ:「ソンヤさん、機嫌よさそうね。」
ソンヤ:「まあね。大谷先生の体育の授業、とても楽しいから。」
チャニ:「なるほど。確かに、運動音痴でも楽しめるしね。」

結花:「お嬢さん方、今日は平均台の授業になります。お坊ちゃんたちはロバート先生のもとでマット運動になります。」
この日の授業は、女児が平均台で男児がマット運動であった。ちなみに、平均台は男児にやらせないようにしていた。けがしたリスクを考えてである。と、男児生徒の一人、カズトが意見を述べる。
カズト:「大谷先生、なんで平均台はいつも女子だけなんですか?」
結花:「カズトさん。それはね…平均台で万一事故が起きたとき、男の子は女の子よりも大きなダメージを負う可能性があるからです。まあ、マットでもけがの可能性はあるけれど。」
カズト:「えー、つまんない。平均台やりたい。」
男児生徒からブーイングの声があがる。結花は少し黙っていたが、やがて口を開く。
結花:「…静かに。それでは、お坊ちゃんの代表一人に私の出す課題をクリアできたなら、平均台の使用を許可します。ソンヤさん、手伝っていただけるかしら。」
ソンヤ:「わかりました。何すればいいの?」
結花:「はい。ソンヤさんとお坊ちゃんの代表に、平均台の上に立ってもらい私が3つ数えるので、3で股を開き股間を平均台にぶつけてもらいます。それでお坊ちゃんが耐えられたなら平均台を使用してかまいません。」
カズト:「面白そうですね。僕がやります。」

カズトが男児の代表となり、ソンヤとカズトは平均台に乗った。二人ともヘルメットとひじ・ひざのサポーターをつけた。結花がカウントをする。
結花:「では始めます。1,2…3!」
結花の合図で、二人が股を開き平均台に股間をぶつけた。ソンヤは普段から、体操などで鍛えていたのもあり大したダメージもなく済んだ。が、カズトは悲惨であった。
カズト:「ぎえええええ!痛い、痛い、痛いいいいい!」
思い切り睾丸を打ち付け、苦痛に泣き叫んだ。結花はすぐに救護班に連絡を入れ、カズトは病院に運ばれた。打撲はあったものの、生殖能力などは無事であり医療用ベッドがあるので一日の入院で済んだ。泣き叫ぶカズトを見て、男児たちは顔面蒼白となり静まり返る。
結花:「これで分かったかしら。男の子の睾丸は急所だから、ダメージを負うとあの子のように激しい痛みに苦しむことになるの。一歩間違えば、不妊になったり命を落としたりする可能性もあった。だから、平均台はお嬢さん限定にしていたの。…これでも、平均台やりたいですか?」
男子児童たちは、全員首を横に振った。阿鼻叫喚な光景もあったものの、体育の授業は無事に終わった。

ーーー
体育の授業が終わり、解散した児童たち。教師の一人・桃が女子児童たちから体育の話を聞いた。
桃:「うわあ…それは大変でしたね。生殖能力に異常が出なければいいけど。」
ソンヤ:「まったくです。命は無事だったようですが。」
と、結花が入ってきた。
結花:「失礼します。カズトくん、睾丸打撲と診断されたけれど命に別状はないそうです。生殖能力も無事…ただ、治療のために一日入院が必要と診断されました。」
女児たちは、カズトの無事を知りほっとした様子であった。男女別のリスクを考え、授業内容にも注意を払っている。

ーーー
登場人物
・大谷 結花(ゆいか)…父が人間、母が竜系魔族のハーフの女性。猫目で並外れた身体能力を持ち、知能も優れている。元はアスリートで、現在は主に子ども相手の体育教師を務めている。性格は真面目で好きなことにはストイック。少しいたずらっ子だが根は礼を大切にしている。アセクシャル。年上女性を好きになる傾向がある。

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