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靄がかかったように向こう側が見えない。私は立ち尽くす。 行き止まりを思考で越えられない。靄の向こうにはまだ続きの景色があるように思われてやまないのに、どうしてもそこに届かない。私のつたない知性はこの靄を突破する術を持たない。何かあるのに。見えない向こうに何かがあるとわかるのに、そこに到ることができない。 毎日、何かにつけてこの靄にさいなまれる。わからないことばかりだ。掻いても掻いても霧を払えない。この靄を突破するために書き続ける。わかっていることを書くのではない。書い