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妄想デートのはなし

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憧れデートの妄想をものすごい熱量で語っています
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#妄想デート

夜のって枕をつけて背伸びしたデートを君と

「夜の」という言葉はどんなに大人になっても私を魅了する。 夜の動物園 夜の美術館 夜の水族館 夜の散歩 夜のおやつ 夜の逃避行 幼い頃はサンタクロースを一目盗み見ようと夜更かしを試みたけれど、何度やってもいつの間にか眠ってしまっていた。 朝起きると、サンタさんとトナカイさんに用意したお菓子が減っていて、お手紙がなくなって代わりに両親の筆跡とは異なる返事が残っていた。サンタクロースの実存の片鱗に触れられた気がして、嬉しく、でも自分の目で確かめられなかったことに悔しい思いを抱

レインボーブリッジを歩こう

梅雨って七月に入ったらすぐに明けるものだと27歳になっても相変わらず思ってしまう。今年の夏は冷夏になるのだろうか。 蒸し暑くなる少し前の季節がいい。夜風がまだほんの僅かに冷たく感じるくらいの。 日が沈む前、田町で待ち合わせをしてレインボーブリッジを歩いて渡るのだ。コンビニで飲めないお酒を買っちゃう。空きっ腹にお酒は良くないか。でもまぁいいや。スミノフ片手に芝浦を目指していく。 風が強く吹いていて、車もごうごう音を立てて駆け抜けていくから君の言葉を何度も聞き返す。諦めたよう

土曜は昼過ぎまでベッドにいたい

mosoシリーズです。いざ。 付き合って1年半。毎週末というわけではなく、月に1回~2回は互いの家に泊まるようになって3ヶ月。 君はたいてい金曜日は誰かと飲んでくるから、私はひとり金曜ロードショーを見ながら、スーパーで値下げシールが張られたポテトサラダとから揚げをつまみぼんやり夜を過ごす。時計の針は11時半を指すか、指さないかのところだ。画面を下に向けていた携帯電話をひっくり返し、ロック画面を確認するけれど変化なし。 ほんの少しだけいじけて、お風呂の支度をし、念入りに髪と

あの滝みたいな花火を見にいきたいの

「あのさ、前話したナイアガラの滝みたいな名前のすっごい花火が見られる花火大会どこだっけ?」 「うーん、色々あるけど、ゆちゃんが言ってるのはたぶん新潟の長岡花火じゃない?行く?」 こういう私の些細な言葉やワガママなお願いにちゃんと向き合って欲しい。フットワークが軽くて、思い立ったが吉日!でわくわくすることにスッと飛び込んでいける人。 何の気なしに言い出したことを覚えていてくれて、調べてくれて、行くよ!ほら!忘れ物あったら向こうで買えばいいよって、くしゃっと笑うの。 最高の