エル・プラネタの白ワイン

先日、エル・プラネタという映画を見てきました。

アマリア・ウルマンという1989年アルゼンチン生まれのアーティストの監督主演作品です。味も素っ気もなく全然美しくないモノクロ(好きです)に差し色の蛍光色が違和感なく馴染むスタイリッシュな一作。

素敵なカレとの食事中に出てきた白ワインが気になって調べたところ

おそらくこれだと特定できたのですが映画の帰り道では入手困難だったので、物語の舞台でもあり同じ生産国スペインの、同じブドウ品種「ヴェルデホ」100%の、こちらを見つけて購入してみました。京王のスーパーに売ってましたよん。

白の方ね。
エチケットが個性的でかわいい。


物語の主人公レオの実家のあるヒホンはスペインの北、大西洋ビスケー湾に面した街です。海に面した街のレストランで、ミステリアスなイケメン中国系男子と飲んだ白ワイン…デート中も合わせてたけどぜったいシーフードですよねこれは…!

そんなわけでお魚コーナーを徘徊し、レンジで作れるアヒージョ的なものも購入!

映画の余韻に浸りながら小雨の夜道をてくてく歩き、家に着いたら即、常温だった白ワインを冷凍庫にぶち込み夫に本日の夕食の内容をお知らせ。
「今日はスペインの映画を見たのでヴェルデホとシーフードです!」
夫「はい」

多分理解してないけどいいのだこれで。飲んだらわかるさ。

そういう私もヴェルデホ単一の白ワインをじっくり飲んだことがなかったのです。映画がきっかけで新しいワインに興味を持てるのって、すごく豊かなことだと思う。
私はよく、映画やアニメに出てくるワインを特定するオタクの遊びを楽しむのですが、これは本当に楽しい。この楽しさの一つは、コスプレ的なのではないかと思っています。


好きな作品の内側に入り込んで楽しむ。
自分が物語の人物に扮して、その人物の視点で世界を見る。

物語の中のワインを飲んで、その人物が味わった空気を吸い込む。

同じ景色が見えるかもしれない。

そういう夢みたいな行為を、ギリギリ現実で再現する。


レンジで5分加熱したらアヒージョが完成して、夫が帰る頃にはキンキンになっていたヴェルデホで乾杯した。

今度はレオの母・マリアの食べていたレトルトのラビオリっぽいのも食べてみたいなと思いました。カラーじゃないから何食べてるのか本当に謎。私はクリームソースのラビオリと見ました。


あなたのおかげで生きているのかもしれません。