石巻 再生へ漕ぎ出そう

亀山市長の任期は2021年4月
復興住宅建設費「3億4千万円上乗せ」。新たな展開へ
本年6月3日、仙台地裁民事部で裁判。中島基至裁判長
顧問弁護士が川原真也氏から大橋洋介氏に交代
大橋弁護士、仙台地裁に5月12日準備書面提出
「上乗せは実施要綱違反。増額審査したが不可解説明」
「原告側の現地調査報告書から3億4千万円は不当利得」

新蛇田復興住宅建設費3億4,000万円上乗せ問題
2019年5月から仙台地裁で公金返還裁判始まる
原告・黒須光男市議、川原真也弁護士 
「背任の市長、大和ハウスに返還請求せよ」
市民4,860人が市監査委員会に監査請求
市長は市議会で「運営委員会に諮らず手続き不備だった」
令和元年3月3日、水道企業団、復興事業部、議会事務局、黒須議員4者
疑惑の水道施設を現地調査。水道施設の存在を確認する。
架空水増し工事だったのか・・・
環境省からごみ処理5,200万円は詐取金額。国に返還せよ
亀山市長は市費で計上。2019年、給与6カ月間20%減額

亀山紘石巻市長の任期は2021年4月。新蛇田地区復興住宅182戸の工事費43億8,400万円と契約したが大和ハウス工業に建設変更書面が存在しないのに2014年(平成26年)5月30日、3億4千万円上乗せして47億2,400万円支払っていた。黒須市議は2018年(平成30年)2月、仙台地検に亀山市長を背任で告発、同地検は4月に受理。さらに湊地区101戸の工事費30億6千万円に3億9千万円上乗せして34億5千万円支払っていたことも発覚、仙台地検は9月19日受理した。東日本大震災最大の被災地石巻市では亀山市長の支援者である元青年会議所理事長・藤久建設社長の震災がれきチョロまかし事件が週刊誌報道され、伊藤秀樹社長(1938年生まれ)は1億1,500万円を石巻市から詐取したとして石巻署に逮捕され、懲役4年の実刑判決を受けた。仙台地検は約半額の5,740万円を詐取額とした。石巻市は籐久建設の破産管財人に対して5,427万円の損害賠償請求したが、自己破産した同建設からいくら回収できたのか。618万円配当されたという。管財人にいくら支払ったのか。
 ところが環境省は2018年(平成30年)7月、石巻市に対して被害額の9割近い約4,800万円は国からの補助金であり国に返還する必要であるという命令を出した。宮城県の補助金も含め5,200万円を返還する要請が決まった。石巻市は市費で返還することにして2019年度一般会計に5,200円提案した。亀山市長は責任を取り給与を4月から6カ月間、20%減額することにした。市議18人が賛成、11人が反対した。震災がれき処理詐欺費を石巻市が肩代わりするのはだれの責任なのか。行政トップの責任者・亀山市長の無責任行政がここでも現れた。
伊藤秀樹社長は亀山市長の支援者で斎藤正美県議の親類。チョロマカシが表面化してから市議会でも百条委員会を設置して追及したが亀山市長は告発を渋った。伊藤社長の「がれき処理不正額は3億円に上る」というのが石巻市担当者の見方。当時の宮城県から派遣された北村悦朗副市長は市議会の追及に「告発するべき」と発言している。
石巻署は亀山市長に告発を勧め、同市長は2014年(平成26年)10月に告発、伊藤社長は11月7日詐欺容疑で逮捕された。控訴、上告を繰り返し最高裁の棄却まで決着しなかった。現在の石巻市議会は環境省が2018年に要求した石巻市費5,200万円の返還命令をどのように判断をするのか。亀山市長の給与6カ月20%減額で対応するというのか。市議会は市費で返還することに同意したが、市長に対する市議会与野党は複雑。市民は監視役の市議の動向を注目している。
北村副市長は宮城県から派遣されたが、チョロマカシ事件で亀山市長と冷却化し、2013年(平成25年)9月、1期4年で退任した。総務部長で退職した菅原秀幸氏を副市長に起用、復興住宅建設疑惑を担当させている。2019年3月31日付で佐藤茂宗副市長が出向元の総務省へ転勤した。任期は2年ほどあったが、亀山市長の運営手法に意見を述べることもあった。
 大川小学校74人の児童津波惨事に対する国家賠償請求訴訟(23億円23児童、19家族)の仙台地裁、高裁の判決約14億2,000万円について石巻市、宮城県は最高裁に上告したが、2019年(令和元年)10月、最高裁は上告棄却。県、市は敗訴して震災発生以来1日26万円の延滞遅延金など含めて約20億5千万円の賠償金を遺族側に支払ことが決まった。村井宮城県知事は『最高裁判例』を持ち出して「宮城県には責任はない。賠償金は大川小設置者の石巻市が支払う。県が20億円を立て替え払いする。石巻市は10年間で県に返済する」ことを提案した。石巻市議会は15対14の1票差で承認したが、村井知事の提案は石巻市に20億円の負債を抱えさせたようなもの。今後も問題になっていくとみられる。亀山市長の3期目の任期の2021年4月。亀山市長は月給6カ月50%、菅原副市長と境教育長は30%カットが決まったが今後どうなっていくのか。石巻市は10年間、2億円ずつ宮城県返済することになるが、2021年4月に亀山市長の後任選挙が予定されている。
石巻市には1兆2千億円という巨額の復旧復興費が国から補助されている。亀山市長に対する復興住宅建設費3億4千万円背任告発事件などもあり石巻市は混迷している。浅野亨石巻商工会議所会頭は亀山市長の参謀役。6期目の会頭は昨年11月1日付で退任、青木八洲石巻ガス社長が就任した。浅野氏が設立した石巻有線テレビは開局数年で経営難になり、2002年(平成14年)12月、森山真弓法務大臣の職権命令で解散させられた。資本金9,510万円、株主法人22人、個人49人の71人。浅野亨社長は解散総会も開催せず2013年(平成25年)12月株主に「お詫び状」を出して終わった形にした。
しかし、元三陸河北新報社長の相澤雄一郎、元石巻ガス会長の青木和夫、元石巻市議会議長の内海源助3氏は「石巻テレビ解散の実態を明らかにする会」を2013年(平成25年)9月に発足させて浅野亨氏の責任を問題にしてきた。青木和夫、内海源助両氏は亡くなっているが、浅野氏の経済人としての無責任な言動は消え去ってはいない。
亀山市長は2018年(平成30年)5月、大和ハウス工業に新蛇田地区182戸の復興住宅建設費として約3億4,000万円を上乗せして47億2,400万円を支払ったのは違法だとして同年3月14日、黒須光男市議、川原真也弁護士は仙台地裁に亀山市長が大和ハウスに対して3億4,000万円の返還請求を申し入れる民事訴訟を提起した。石巻市監査委員会は2019年1月31日に市民約4,860人が提出した監査請求に対して地方自治法242条2項に基づく1年以上の期間が過ぎたとして同年2月25日に受理を受け付けなかった。しかし事実を精査していないうえ、建設費の増額、支出は2014年(平成26年)から2015年(平成27年)4月末にかけて行われており、請求人たちが本件違法の実態を知ったのは2018年(平成30年)2月のこと。市議会で以前から建設費上乗せ疑惑が出ており、しかも石巻市が本件違法を認めて関係者を分限懲戒審査会にかけて訓告処分したのは同年4月だ。監査委員会は受理しない理由を最高裁、東京高裁判決などを引用して3年以上過ぎても「情報公開もしており3億4千万円上乗せはもっと前に住民監査請求できたはず」と却下文書に書いている。言い逃れに等しい文書だ。これは訴訟代理人弁護士が書いたのか。亀山市長は2018年(平成30年)3月22日の市議会行政報告で「選定委員会の意見を取り入れた設計変更による増額である。運営委員会に諮らなかったのは公募型買い取り市営住宅制度実施要綱に反する事務手続き不備だった」と弁明している。「設計変更による増額」というが、その内容を示した文書はあるのか。情報公開していたのか。処分され顛末書を提出した課長は「私は印鑑を押しただけ。だれが書いたのか」と言っている。
石巻市監査委員会事務局長は6月市議会一般質問で黒須光男市議の質問に対して「市民4,860人が提出した監査請求内容は現在調査中である」と答弁した。1カ年が過ぎているので却下するという理由は最高裁、東京高裁判例から通用しない。2019年(平成31年)9月9日、「3億4千万円上乗せ問題」について仙台地裁で第1回民事裁判を開催した。非公開だったが、中島基至裁判長との原告、被告双方の審議内容が分かった。
亀山市長、執行部は市議会答弁などで復興住宅建設条例に違反していることを認めてり、亀山市長が大和ハウスに返還を請求せざるを得ない情勢。亀山市長は大和ハウス工業代表取締役の被告側告知人として2名の弁護士を「当事者目録」に載せている。3月9日の第1回裁判で中島基至裁判長は原告、被告双方の争点整理の手続きであり、原告は背任告発内容を書面で提出、被告はそれを踏まえて書面の提出要請。令和元年11月27日に次回裁判を開催することにした。
原告の黒須光男市議は代理人弁護士を同年10月に大橋洋介氏(リベルタス法律事務所)に交代することを仙台地裁に通告した。そのため裁判日程が変更した。
ジャーナリスト相澤雄一郎は「社会福祉祉法人一視同仁会」の疑惑については石巻市に情報公開請求など行い調査してきた。震災後、石巻市議会内部でも石巻市鹿又字八幡前にある社会福祉法人一視同仁会が浅野亨石巻商工会議所会頭建設の「アサノマンション」の2階に入った同仁会花水木デイアケアセンターは国庫補助金を使える社会福祉法人か。平成28年から宮城県保健福祉部社会福祉課管轄となった。浅野会頭が実質的な理事長である。
社会福祉法人一視同仁会の議事録によれば石巻市在住の弁護士・庄司捷彦、松浦健太郎両氏は一視同仁会の顧問弁護士である。この法人は1998年(平成10年)11月、秋田県湯沢市、石巻市と合併前の旧河南町鹿又の関係者で設立した。現在、多額の赤字を抱えているという。平成28年度から社会福祉法人制度は組織のガバナンス強化、事業運営の透明性向上、財務規律の強化など改革を要求される制度に変更された。「アサノマンション」2階に開設したデアケアセンターは石巻市復興交付金2億700万円が使われている。浅野会頭、亀山市長の密接なつながりによって国庫補助金が転用されたと言われている。

※この部分の記事は過去の出来事を加えて書いている。すべて事実である。

新蛇田復興住宅建設費3億4千万円上乗せ問題」に新たな注目する事態が起きた。ジャーナリスト相澤雄一郎は「石巻 再生へ漕ぎ出そう」というブログを6月からスタートする。私は平成29月4月に行われた石巻市長選挙で黒須光男市議の選挙対策本部長を務めた。東日本大震災発生後、石巻は「病める海のまち」・闇」になった。74人の児童が犠牲になった大川小惨事はジャーナリストの私は許せない事件だ。黒須さんのような政治家が市長になるのもよいだろうと応援したが残念だった。亀山市長は市民が選出したのであってそれもいいだろう。
「新蛇田復興住宅建設費3億4千万円上乗せ問題」は黒須議員だから追及できたと思う。
黒須市議は市議会開催のたびに亀山執行部を批判、質問を続けた。令和2年第1回石巻市議会定例会は2月13日から3月17日まで開催された。2月28日、懲罰特別委員会が設置された。黒須市議が2月25日から27日までの本会議で不規則発言や不穏当な発言を繰り返し市議会の品位を汚したなどとして懲罰動議が提出された。同市議は弁明発言したが3月10日から17日までの8日間出席停止の懲罰を受けた。

「3億4千万円上乗せ問題」を質問する予定だったができなくなった。ところが3月3日、黒須市議の要請で新蛇田住復興住宅地の水道施設建設現場に市復興事業部、水道企業団、市議会事務局、黒須市議の4者が集合、市当局が追加工事したという場所を調査した。水道関連施設は昭和57年度に復興住宅建物の足元の市道に150ミリ水道管が布設され、電気も通っている。亀山市長、執行部が追加工事を行ったと市議会で説明してきたことが違っていた。市は区画整理事業で整備される電力の発電機950万円、仮設井戸270万円など1千200万円など水増し工事費であると黒須議員が及してきたことが事実であり、3月3日付の「市道には復興住宅建設前から電気、水道が引かれていた」という視察公文書も出された。市議会議長、副議長、事務局長の印鑑が押されている。

原告ら訴訟代理人大橋洋介弁護士(リベルタス法律事務所)。 5月12日 仙台地裁民事部に準備書面提出。
6月3日に中島基至裁判長の再開裁判。手続きなどで非公開という。

<準備書面の大要>4,860人の市民が新蛇田復興住宅182戸の建設に3億4千万円を上乗せして47億25、129、600円を大和ハウス工業に支払ったことについて亀山市長の背任であるといて市監査委員会に監査要求した。監査委員会は1年以上過ぎたとして却下したが、大橋弁護士の準備書面によると期間制限はない。石巻市が不当利得した大和ハウス工業に3億4千万円を返還請求せよというものであり、監査委員が事実の監査するのは当然である。買い取り価格が何ら理由もなく工事金額が増額及び実態の有無を調べなければ地方自治法42条2項の適用はできない。石巻市の脱法的な随意契約である。競争入札が行われず大和ハウス工業と契約している。プロポーザル方式による随意契約は手続きを厳格に行うことが重要である。石巻市買取市営住宅等供給計画認定申請書の希望価格は43億83,892,000円である。応募者3社の中から大和ハウス工業が最優秀事業者として選定された。その際、大和ハウス工業の希望価格は金43億83,892,000円として決定された。
しかしながら平成26年4月1日、大和ハウス工業からの申請書には47億25,129,600円と書かれ、石巻市は4月14日付で大和ハウスに同金額を通知した。「石巻市買取市営住宅等建設計画認定通知書」には「市長及び認定事業者は協議、協議に次の各号のいずれかに該当する場合に限り前項の規定にかかわらず基本協定時に明示した額を変更し。契約を締結することができることとする。ただし買取市営住宅等の建設に係る買取額は、募集要項に規定する額を上限とする。(以下略)
黒須市議が市議会で「3億4千万円上乗せを」について亀山市長を追及したが、「手続き違反だった」と言い訳した。大橋弁護士は「亀山市長の発言は通用しない。募集要項に規定する金額を超過した場合は、手続きを一からやり直し、事業者の公募を行って供給計画の認定を申請を受け付け選定委員会での審査を受け、運営委員会の承認を得て、供給計画を認定し、基本計画を締結する必要がある。単なる手続き違反ではない。大和ハウス工業と単純な随意契約である。プロポーザル方式に名を借りた談合契約である」と準備書面に書いている。
大橋弁護士は「石巻市は本件契約締結について運営委員会による供給計画変更の承認をしていなかった手続き違反がある。基本協定時に明示した金額を変更するとしても買い取り額は4,383,892,000円を上回ることはできない。プロポーザル方式による契約である以上、実施要綱に違反して契約締結はできない。

一見、新蛇田地区における石巻市公募型買取市営住宅制度に基づく契約のような体裁を取りながら実質的には平成26年5月30日付の仮契約を持って承諾(平成26年5月30日付市議会で議決。本契約の効力発生)。本件のような契約が私法上有効とされればプロポーザル方式による公平性、透明性及び客観性を確保することができず、プロポーザル方式に名を借りた談合契約が跋扈(ばっこ)することになりかねない。
大橋弁護士は「3億4千万円上乗せ問題」の顧問弁護士を引き受けてから経緯と実態を調査した。本件契約は「公序良俗違反」(民法90条として無効であると結論づけた。私は新聞記者60年している。東日本大震災大津波で大川小児童74人が大津波で犠牲になった。教員9人も亡くなった。石巻市には義務教育の小学校が43校ある。自宅に帰って亡くなった児童もいるが、学校管理下で死んだ児童は1人もいない。大川小1校だけで74人が死んだ。なぜだ。無責任でいい加減な教員が校長だった。平成23年3月11日、娘の卒業式を理由に午後から自宅の大崎市に帰って不在だった。
復興住宅建設「3億4千万円上乗せ問題」は市議会で数年間、問題になってきた。国から1兆2千億円の復旧復興費が石巻市に入った。私は現役記者を退職、フリージャーナリストとして活動している。石巻市議会を傍聴し黒須議員の追及質問、大川小惨事国家賠償請求訴訟裁判を取材している。大橋弁護士が亀山市長の「3億4千万円上乗せ問題」は「公序良俗」違反容疑(民法90条)で無効である、と結論づけた。大和ハウス工業に3億4千万円の返還を求める必要があるという。私は「おかしいことはおかしい」と書くことをモットーにしてきた元新聞記者です。





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