![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123643608/rectangle_large_type_2_03f2221a756e4b3f93bfcf2e415df97f.jpeg?width=800)
街角から冷蔵庫まで生活を覗き込むリサーチ
プロダクトデザイナーのtokairinです。
この記事では、実際に現場に足を運び事実を観察することで得られたものについてお話しています。
この内容は2023/12/2-3に開催された「Spectrum Tokyo Festival 2023」で話したことを再編集したものです。
🔍生活を覗き込むリサーチ?
![](https://assets.st-note.com/img/1701576796480-gnK6QJBDzY.jpg?width=800)
「生活を覗き込むリサーチ?」というと皆さんどんな想像をしますか?
ユーザーインタビュー、アンケート調査、データ分析など手法は色々ありますね。
![](https://assets.st-note.com/img/1701576789601-0eAit9x2T4.jpg?width=800)
ところで「生活」とはオフラインの体験がベースにあることがほとんどです。
したがって私達が作っているwebやアプリのサービスは、オンラインとオフラインの両方にまたがるものになります。
ところで皆さん、オンラインインタビューでこう思ったことはありませんか?「PCの前に座って話しているインタビューと実際の利用シーンに差がありすぎて検証が難しい…」「思い出しながら話してもらったけど、記憶が怪しそう…」
![](https://assets.st-note.com/img/1701577150535-Lah9KB2BsB.jpg?width=800)
オンラインリサーチ難しい問題
オンラインのインタビューやユーザビリティテストでは、実際の生活やサービス利用の様子を観察することができません。そのため、話す内容はユーザーの記憶に頼るしかありませんが、彼らは全てを言語化できるわけではありません。その結果話していることと事実が異なったり、重要な事実の見落としが発生したりします。
![](https://assets.st-note.com/img/1701577889461-70vscpnUN5.jpg?width=800)
とくにtoCサービスでは、ユーザーの価値観や普段利用している環境、サービスを利用する動機やきっかけは様々で多様なユーザーが存在します。
だからこそユーザーの発言をそのまま受け入れてしまうと、その背景にある事実を見落とし、ズレた課題の設定や解決策につながることになりかねません。
![](https://assets.st-note.com/img/1701577850522-vt9fQFxz75.jpg?width=800)
なので私は実際に現場に足を運び、事実を観察することを大切にしています。
🏃♀️なにをやった?
![](https://assets.st-note.com/img/1701578081240-ElfNAOFPvM.jpg?width=800)
では、実際に何をやったのか事例を交えてお話します。
![](https://assets.st-note.com/img/1701578176511-G26i8LwoRB.jpg?width=800)
今回は「訪問調査」と「街角インタビュー」をご紹介します。
🏠訪問調査
![](https://assets.st-note.com/img/1701578252648-zoKqQ6MaAM.jpg?width=800)
たとえば「お弁当づくりに悩むユーザーにとって便利な機能」を作ろうとしていたとします。
事前のアンケートからお弁当づくりに悩むユーザーの多くが「お弁当のマンネリ化」に悩んでいることが分かりました。なのでアンケートデータを元に価値仮説とプロトタイプを作りオンラインインタビューを行ったところ、いまいち反応はよくありません。
![](https://assets.st-note.com/img/1701578252629-dp90cuPGll.jpg?width=800)
👨「こういうのを便利に感じる人もいると思う(自分は使わないけれど)」
何名かインタビューしてもなぜ刺さっていないのか、ピンとくる情報は得られません。
![](https://assets.st-note.com/img/1701578487180-xm6MNoxtxE.jpg?width=800)
そこでPMと相談し、ユーザーさんの生活環境や実際にサービスを使っている様を見て、より課題を深掘りするため実際にお弁当を作っているユーザーさんのお宅へお邪魔させていただくことにしました。
お宅に訪れ、キッチンや冷蔵庫を観察させていただいたところ新たな発見が出てきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1701578487221-ZBC4ADHrL1.jpg?width=800)
👨「料理が好きで家族の健康や子供の食育のために、色んな食材を使いたい」と仰っていたわりに、冷蔵庫の中の食材のバリエーションが比較的少ないように感じます。
気になって聞いてみたら、
👨「子供が偏食家で好き嫌いが多い。食べてくれるとわかっている食材しか買えない」とのことでした。 他にも何人かのユーザーさんのお宅にお邪魔したところ「近所のスーパーの充実具合」や「お弁当箱の形」など各家庭で様々なパターンの制約条件があることに気が付くことができました。
リサーチ後、得た気付きをもとに改めて課題設定と価値仮説を作り直しました。実際の現場を見て、ユーザーさんの発言と事実の違いから気づきを得た例です。
🎤街角インタビュー
![](https://assets.st-note.com/img/1701744122602-PKA8Ue3jYt.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1701744178144-4jjxDSD93o.jpg?width=800)
インタビューを募集するとどうしてもロイヤリティの高いユーザーが集まりがちで、初めて使うユーザーや、あまり使い慣れていないユーザーの声を聞くことが難しいという課題があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1701753728788-R8oJ9BYV4O.jpg?width=800)
そこで、街に置いてあるポート(=電動アシスト自転車や電動キックボードの置き場)に出向き、チラシを配りながら興味を持っていそうなユーザーにお声がけして実際のアプリインストール→出発までを観察しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1701753746879-0CLARUE6ze.jpg?width=800)
すると、QRコードの位置が分からず戸惑っています。
LUUPを使用する際には、車両のハンドルの近くにあるQRコードをアプリでスキャンする必要があります。しかし、初めての利用者はそのQRコードの位置がわからず、車両の前で不安そうにキョロキョロと探してしまうようでした。
QRコードの位置は一度覚えてしまえば、次回以降は問題なく使えます。
しかしだからこそ、ロイヤリティの高いユーザーの話を聞いても意外と出てこない、初めて使うユーザーに実際の現場で使ってもらったからこそわかったことだと思います。
✌️ユーザーのオタクになる
![](https://assets.st-note.com/img/1701744303977-g8WZixq8R8.jpg?width=800)
「この人はいつ使ったんだろう?」「普段はどんな生活をしているのだろう?」「どんな場所で使っているのだろう?」
見えない部分に興味を持ち、積極的に探っていきましょう!
![](https://assets.st-note.com/img/1701744295097-WbC98hOfVL.jpg?width=800)
✅最後に
Spectrum Tokyo Festival 2023では、たくさんLUUPユーザーの方に話しかけていただいて、いいサービス作っていかねば…とさらに引き締まりました🔥
Luupは全方面で採用してるので、ちょっとでも興味を持ってた方はぜひ@to__kairinや採用情報かたお気軽にご連絡ください🖐️
今年はスピーカーになったおかげでたくさん初めましての方とお話できて嬉しかった!
主催のさんぺいさん(@3mp)、のじまさん(@nojimaarisa)、スタッフの皆様、アツくて真剣で楽しいお祭りをありがとうございました!
#spectrumfest2023 色々なデザイナーさんと話せてよかった✌️明日もこのシャツ着て会場にいるので対戦よろしくお願いします🛴🚲 pic.twitter.com/2isTsiCCRh
— トーカイリン (@to__kairin) December 2, 2023
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?