残酷

天才ほど生きづらさを感じるこの世は残酷で、ある意味私にとっては幸福をもたらしているのかもしれない。

凡人の私から見れば、天才にも致命傷はあるのだ、それが凡人が唯一天才と並び、上手くやれば勝ることができるところなのだと救われた気分になるのである。

しかし救われた気分になったあと、とてつもなく自己嫌悪に陥ってしまうのだ。天才はどこまでいっても自身の問題に直面しているのに対し、私は自身の問題を他人と比べて解決しようとしている。他人を卑下し、妬むことでしか自分の価値を見出せないのだ。

やっぱりこの世は結果として残酷だ、誰も救いはしない。

かと言って死ぬ勇気などない。

そんな気持ちすら起きず、結果までの過程の中で不規則に起こる一瞬の幸福を味わうことに希望を見ている。

努力が才能に勝るかもしれないという低い可能性にかけて今日も生きていようと思う。


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