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ホームスクーリングについて

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我が家の子どもたちが選択した「ホームスクーリング」という学び方について綴っています
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#育児

ホームスクールの始め方②子どもの気持ち

ホームスクールを始めてみたいけど、何から手を付ければいいかわからない。 そんな方に向けて、ホームスクール6年目となる立場から考えをまとめていきます。今回は、子どもの気持ち編。 まずはゆっくり休みたい前回のおさらいになりますが、大切なことなのでもう一度。 不登校とは、子どもが学校で受けたストレスが腹痛などの身体症状、不眠や不安感といった形で現れ、登校できなくなるという現象です。 子どもは、不登校になるまでの過程で過度なストレスにさらされ続け、やっとの思いで「学校に行きたく

ホームスクールのやり方 開始から6年目の日常(長男・高学年編)

長男が小1でホームスクールという学び方を選択し5年経過しました。 今回は、小4から今までの過ごし方などを振り返ります。 ことばの教室(通級指導教室)前回(小学校1年生~3年生)では文字数の兼ね合いで割愛しましたが、長男は小学校3年生から「ことばの教室」に通い始めました。 ことばの教室とは私が住んでいる自治体で行っている通級指導教室の通称です。 上記引用のとおり、多様な支援ニーズに応えるために設置された場所なので、各自治体ごとに様々な名称・目的の教室があります。 長男が利

ホームスクールのやり方 開始から6年目の日常(長男・低学年編)

長男が小1でホームスクールという学び方を選択し5年経過しました。 今回は、これまでの5年間を低学年編・高学年編の2回に分けて振り返ってみます。 ホームスクールになったきっかけ小1の9月のある朝、玄関でランドセルを背負った長男が突然、「もう学校に行くのは無理だ」と大泣きしました。 そこで私はすぐに「学校には無理に行かなくていい、ゆっくり休もう」と声を掛け、学校にもその旨伝えました。 すると少し安心した表情になった長男が、数日間にかけてポツリぽつりと学校で感じていたことを話し

お手伝いとお小遣いってどうしてる?

お手伝いとお小遣について、試行錯誤している我が家の現在地と考え方をお届けします。 小さな家事を「お手伝いメニュー」にする長男が小1のとき、日々ちょこちょこと手伝ってもらっている家事を彼の「お仕事」にして、月額報酬を支払おうと思いました。 とはいえ、一度に大きな仕事を振ると子どもにとって負担ですし、達成できないと親もストレスを感じます。 そこで家事を出来るだけ細かく切り分けました。 掃除機をかけるという作業は、キッチンの掃除機、洗面所の掃除機、玄関の掃除機など範囲をしぼる

家事をしていたら、娘が拍手をくれた

子育てしていると、どうしたって家事が発生します。 毎日毎日繰り返している家事に対して、娘から拍手をもらったとき「ありがとう」と言われるのとは違った感情が生まれたので、書くことで整理してみます。 終わることのない家事我が家の家族構成は、夫と、長男(12歳)、長女(9歳)、次男(6歳)です。 夫は家事や子育てに主体的に取り組む人なので、お互いが好きな家事を分業して日々を回しています。 とはいえ育ち盛りの子どもたちを育てていると、掃除、洗濯、料理など、家族の生活を維持するための

ホームスクーラーの息子が語った「仕事の極意」

今回は、小学1年生からホームスクーリングを選択し、現在6年生となった長男のエピソードをご紹介します。 精神年齢高めの12歳長男は、12歳という実年齢よりも大人びた考え方をする子どもです。 たとえば、私が感情的に怒ってしまい、あとから息子に謝ったとき「いいよいいよ、怒りたい気分だったんでしょ」と何でもないことのように許してくれました。 そのとき私は、ああ、本当に気を付けて接しないと、息子の寛大さに甘えすぎてしまうなと感じるのです。 もちろん失敗だってするそんな息子ですが、子

不登校激増のニュースに思う、不登校「問題」の根幹は何なのか

10月28日に文部科学省が「令和3年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の結果を公表。 小中学生の不登校が激増して過去最多だということで、各種ニュースをにぎわせています。 詳細は、不登校新聞さんがまとめている記事をご参照ください ↓こちら↓ 小学生の1.3%、中学生の5%が不登校2021年度における不登校の人数は、小中学生合わせて24万4940人。 前年度から4万8813人増え、増加率も24.9%と大幅増でした。 児童生徒1000人あたりの不登

不登校「問題」を解決するために必要なこと

前回、不登校問題の根幹は、子どもと保護者に学校以外の選択肢が与えられていないことだ。と書きました。 今回は、その現状を変えていくために誰が何をすればよいのかについて、考えていきます。 ↓前回↓ 法律を確認してみるまず、不登校に対する法的な位置づけを確認しましょう。 2017年、義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律、(略称 教育機会確保法)が施行されました。 正式名称が長い、略しても7文字熟語…でおなじみの法律です。 その内容はこちら。

フルタイム勤務でも、子どもとの時間を作る「寝る前だっこ屋さん」

働きながらの子育ては毎日忙しく、子どもたちとゆっくり過ごす時間を取れません。 そんなときでも、子どもたちと密な愛情交換をするために行っている「寝る前だっこ屋さん」という習慣と、そこから得られるプラスの効果についてお伝えします。 忙しい自分とホームスクーラーの子どもたち私は毎朝子どもたちより早く家を出て、帰宅してからも就寝までバタバタします。 そんな忙しい日々を送っていると、私が家事をしている横でゆったり過ごしている(ようにみえる)子どもたちにイライラしてしまうことも多く、そ

ホームスクールの新学期~我が家のホームスクーラーの選択~

子どもがホームスクーリングを選択していると、日常生活において「新学期」的なイベントはありません。 ですが、学校の部分利用もしている我が家では、担任の先生とのご挨拶や、教材費をどうするかという事務的な確認など、年度替わり特有のやりとりがあります。 今回は、この新年度にどんなことしたかについて振り返ってみます。 長男(小6)の場合新年度が始まりあっという間にひと月経とうとしています。 我が家には小6の長男、小4の長女、小1の次男がおりまして、この4月からは次のような生活を送って

ホームスクーリングとは何か?ー学校外での「多様な学び」を考えるーのご紹介

長崎大学 岡田佳子准教授が講師を務められているオンライン公開講座を受講しました。 これが、すごい。これから長文で「なにがすごかったか」をお伝えしていきますが、要約すると「最高だった」です。 私の感想(岡田さんへのラブレター)を読まずとも、タイトルだけで気になった方は、とりあえず受講申し込みをしてご視聴ください。 申込期限は2022年2月21日(月)、受講料は1000円、申し込みは下記リンクからどうぞ。 日本の公教育の歴史まずもってこちらの講座、2時間半あります。 ざっく

不登校で夫婦の意見が割れた①一番つらかった時期

こんにちは、結(ゆい)です。 このnoteでは、長男の不登校をきっかけに、ホームスクーリングという育ち方を選択した我が家のアレコレをお伝えしています。 今回は、私と夫が初めて「わが子の不登校」に向き合ったとき、どのように話し合っていったかをお伝えします。 学校に行かなくてもいいと言った私現在小5の長男が、小1の9月に「もう学校は無理だ…」と大泣きしたとき、私はすぐに「学校には行かなくていいからまずはゆっくり休もう、大丈夫だよ」と伝えました。 ここだけ切り取ると、世間の常

ホームスクール家庭と学校の連携②辛かった欠席連絡とその解決策

こんにちは、結(ゆい)です。 このnoteでは、長男の不登校をきっかけに、ホームスクーリングという育ち方を選択した我が家のアレコレをお伝えしています。 今回は、不登校を経てホームスクーリングをしている我が家が、学校との連絡をどうしているかについてお伝えします。 ホームスクーリングをすることになったきっかけなどは、 【不登校からのホームスクーリング① 長男の不登校に揺れる親心】をお読みください。 電話での欠席連絡が精神的な負担に長男が小1の9月に「もう学校に行くのは無理

ホームスクール家庭と学校の連携① 家庭の方針の伝え方~紙で渡すのがオススメ~

こんにちは、結(ゆい)です。 このnoteでは、長男の不登校をきっかけに、ホームスクーリングという育ち方を選択した我が家のアレコレをお伝えしています。 今回は、不登校を経てホームスクーリングを選択したとき、その考えを学校にどう伝えたかをお届けします。 ホームスクーリングをすることになったきっかけなどは、 【不登校からのホームスクーリング① 長男の不登校に揺れる親心】をお読みいただけると嬉しいです。 面談を重ねても噛み合わないやりとり 当時小1の長男がある日「もう学校に