マガジンのカバー画像

不登校について

67
小4から不登校で公務員になった私の体験談のほか、徒然に考えたことをまとめています
運営しているクリエイター

#文部科学省

小4から不登校で公務員になった話①「いい子」のエネルギー切れ

こんにちは、結(ゆい)です。 このnoteでは、長男の不登校をきっかけに、ホームスクーリングという育ち方を選択した我が家のアレコレをお伝えしている…のですが今回は、私自身が不登校だった時のことを振り返って綴っていきたいと思います。 私が不登校になったのは20年以上も前の話ですが、当時の私が感じた孤独感や将来への不安感は、いま学校との距離感に悩んでいる人たちとそう変わらないのではないかと考えています。 少しでも多くの人に届いてほしいので、やや検索を意識したタイトルになって

3.7%の子どもが不登校 過去最多34万6千人を考える‐令和5年度文科省調査-

文部科学省が毎年秋に発表している「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果概要」が今年も公開されました。 ↓公式ページはこちら 前回に引き続いて不登校数が増加し過去最多この調査は、令和5年4月1日から令和6年3月31日までの実態について、文部科学省が各学校からの回答を取りまとめたものです。 マーカーを引いている箇所の通り、不登校児童生徒数は346,482人、1000人当たりの不登校児童生徒数が37.2人です。 人数・割合共に11年連続で増加

不登校の子どもの親が年度替わりに備えておくこと

子どもの進級・進学が近づく3月は、ちょっとソワソワしますよね。 その子が不登校の場合「次年度は通えるだろうか、担任の先生はどんな人だろう」という気持ちになるかもしれません。 そんな時におすすめな「学校への依頼文フォーマット」をご紹介します。 担任が変わると最初から説明し直し?子どもが不登校になる背景には、その子の特性、学校の環境、人間関係など様々な要因が絡み合っています。 もちろん先生間での引継ぎもされているはずですが、35人分の情報をニュアンス含めて完璧に伝えることは難し

【不登校理解の決定版】不登校新聞 石井志昂さんのお話し

不登校当事者の声を大切に発信し続けている、不登校新聞社の石井志昂さん。先日公開されたの動画のお話しがものすごくわかりやすかったので、ダイジェストでご紹介します。 要約はいい、本編が見たい。という方はこちらからどうぞ。 ↓動画本編↓ 人には不登校が必要なときもある何百人もの不登校当事者へ取材してきたた石井さんの結論です。 『人には不登校が必要なときもある。』 これは、私自身の経験や、子どもたちの経過を見ていても納得の論。 学校で消耗したエネルギーを回復するために、不登校と

不登校当事者と文部科学省職員が向き合ったシンポジウム 一般公開です

シンポジウムの概要先日、パネルディスカッションに参加させていただいたこちらのイベント。 当日の様子がYouTubeで一般公開されました。 ↓こちらをタップすると動画が再生されます↓ ◆プログラム◆ 第1部 調査報告及び基調講演 第2部 先進的な自治体事例の紹介 第3部 パネルディスカッション ここからは、当日シンポジウム会場で感じたことを振り返ります。 第1部 調査報告これは、昨年末まで行われた「不登校の子どもと保護者実態ニーズ調査」についてです。 調査を担った、N

不登校当事者だからできる事があります~アンケートのお願い~

多様な学びプロジェクトさんが「当事者実態ニーズ全国調査」を実施中です。 対象は、不登校の子ども、その保護者、元不登校経験者。 ↓アンケート回答ページ↓ 当事者が求める支援策を実現するために前回の記事でご紹介したとおり、文部科学省は不登校急増に対して支援を広げていく方針です。 ↓前回記事 ただ、せっかくの支援が的外れなら、もったいないですよね。 子どもが休養すべきフェーズなのに学習支援をしてしまい、逆効果になるという恐れすらあります。 ではどうすればいいのか、当事者の声を

不登校29万9千人 10年連続増加で過去最多を読み解くー令和4年度文部科学省調査ー

文部科学省が毎年実施している「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」が今年も発表されました。 ↓公式ページはこちら 前回に引き続いて増加この調査は、令和4年4月1日から令和5年3月31日までの実態について、文部科学省が各学校からの回答を取りまとめたものです。 左側が不登校児童生徒数 小学校 105,112人 中学校 193,936人 合計299,048人 右側が1000人当たりの不登校児童生徒数 小学校17.0人 中学校 59.8人 グラフで

不登校支援 文部科学省が教育委員会に向けて「わかりやすい情報提供」を促す背景

7月28日、永岡文部科学省が「不登校児童生徒の保護者へ有益な情報提供できる仕組みを整え、教育委員会へ周知する」と発言しました。 今回は、この背景を見ていきます。 永岡文部科学省大臣の発言主旨2023年7月25日の文部科学省大臣記者会見で記者から、「教育確保法の趣旨に沿った情報提供について、今後のアクションを考えていますか」という意味合いの質問がありました。 これに対し、永岡文部科学省大臣は次のように回答しています。 (ちょっと長いので、ザっと読み飛ばしても大丈夫) 話し

文部科学省の発表した不登校対策プランがわかりやすい上に画期的だった①

2023年3月31日に文部科学省が「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」を発表しました。 これまでとは一線を画す内容だと感じたので、今日明日に分けてご紹介します。 ↓文科省ページへのリンク↓ まずもって圧倒的にわかりやすいデザインこれはソーシャルベンチャーのビジョン紹介スライドですか? いいえ違います、文部科学省が発表した不登校対策についての資料です。 …すみません、あまりの衝撃に英会話の文例のような紹介になりました。 (補足:ソーシ

文部科学省の発表した不登校対策プランがわかりやすい上に画期的だった②

文部科学省が発表した「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」についてのご紹介、前回からの続きです。 ↓前回はこちら↓ ↓文部科学省の資料はこちら↓ 多様な学びの場、居場所の確保を明記このスライド、一番最初に「学校は様々な学びを得られる場所ですが、不登校は誰にでも起こり得ることです」とあります。 この「不登校は誰にでも起こり得る」という考え方、文部科学省は平成4年(なんと30年以上前!)から打ち出しており、それを改めて明示した形です。

文科省が教育委員会に出した「不登校児童生徒への支援の在り方について」という通知を読み解いてみる①

前回は、文部科学省による最新の不登校対策(COCOLOプラン)をご紹介しました。 ↓こちら↓ 個人的にとても興味深い経験だったので、今回は令和元年度に文部科学省が教育委員会などに向けて出している通知を見ていきます。 ↓公式ページはこちら↓ まずもって読みづらい今回読み解くのは、令和元年10月25日に文部科学省の初等中等教育局長が教育長、都道府県知事などに宛てて出した「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」です。 …うーん、文字がいっぱい。もうちょい改行してほし

文科省が教育委員会に出した「不登校児童生徒への支援の在り方について」という通知を読み解いてみる②

前回に引き続き、令和元年度に文部科学省が教育委員会などに向けて出している通知を見ていきます。 ↓前回はこちら↓ 学校等の取組の充実せっかくなので全文見ていきます、文字がとっても多いですが、文部科学省の方針を知る意義は大きいので、しばしお付き合いください。 学校での取り組みについて触れた文章です。 まずは、上の部分 ・不登校の子どもに対する支援には、とにかく関係機関と情報を共有し、連携しながら当たるのが大切(担任の先生だけで抱え込まないでー!) ・子どもが楽しく通えるよ

文科省が教育委員会に出した「不登校児童生徒への支援の在り方について」という通知を読み解いてみる③

引き続き、令和元年度に文部科学省が学校や教育委員会などに向けて出している通知を見ていきます。 ↓初回はこちら↓ 教育委員会の取組の充実前回までは、学校における取り組みについて示されていました。 今回は、文部科学省から教育委員会対し「こうしていってくださいね」と出された内容です。 上記を私なりにかみ砕くとこんな感じ ・とにかく学校だけで抱え込まず、家庭や関係機関と連携できるようにしましょう ・教員が、不登校に関する知識や理解を身に着ける機会を作りましょう ・教員が一人で抱