いじめ〜意見を述べる大切さ〜

私は生まれつきの障害者だ。
私が持っている障害は、軽度の脳性麻痺と気管支軟化症だ。
脳性麻痺によって手足の麻痺があり、気管支軟化症によって緊張すると吃音が出てしまう。

そして、生後6ヶ月の未熟児で生まれたため、出産時は呼吸が安定していなかった。
そのため、出産直後に緊急手術をして、そのまま半年間病院に入院した。
退院後も緊急手術時の気管切開のケアなどが必要だった。
それでも、家族が沢山支えてくれたおかげで私は無事に成長し、普通の小学校に入学することができた。

だが、小3の時からクラスメイトに障害を理由にされ、いじめられ始めた。
最初はからかわれる程度だったが、徐々に陰口を言われたり私をいじめる人数が増えたり、エスカレートしていった。
小学生の時の私は、大人しかったため「止めて」と言う事ができなかった。
そのせいで、このいじめは小6まで続いた。
小6の時はバイ菌扱いされたり机を離されたりするのがもはや日常になっていた。
一番ひどかったいじめは、掃除中にベランダに閉め出された事だ。
最終的に私は助かったが、あれは本当にトラウマだ。

そして、小6の2学期のある日。
学活の時間にクラスメイトが学級会を開いた。
「クラスが高まっていくためには、このまま(私がいじめられている)ではダメなのではないか。私との接し方をクラス全員で考えたい。」と言った。
私は本当にビックリした。
学級会では普段いじめの様子を見ていたクラスメイト達が案を積極的に出してくれた。
私はそのクラスメイト達と学級会を開いてくれたクラスメイト達にとても感謝した。
そんな学級会を聞いていた中で、私の中である考えが浮かんだ。
「やっぱり皆と少しでも良い思い出を作って卒業したい!」
私は強くそう想った。
その後、私は担任の先生に話しかけられた。
先生は「〇〇も自分の想いを皆に伝えてみれば?朝の会で時間取ってあげるから。」と言った。
その日の夜、私は自分の想いを整理してノートに書いた。

そして、翌日。
私は緊張しながらも自分の想いを話した。
クラスメイト達は私の話を静かに聞いてくれた。

その後、私の学校生活は少しずつ好転していった。
自分の意見をしっかり言いながら明るく過ごしていると、徐々にいじめが減った。
3学期が始まる頃にはいじめは全く無くなった。
給食の時間にクラスメイトとゲームの話をしたり、週末にはオンラインゲームを一緒に遊んだりしたのは、今でもよく覚えている。
そして、卒業式の日。
私は校庭の花道を通っている時に、皆と離れたくなくて泣いてしまった。
それほど、最後の数ヶ月間がとても楽しかったからだ。
「あの時勇気を出して自分の想いを言えて良かった」と心からそう思った。

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