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#結婚式

死してなお、ネタに出来るという愛情:映画『くれなずめ』

先日、学生時代の同期の結婚式があった。 その披露宴で私は、私達は、余興をやった。 この、披露宴の余興というイベント、何かしらの不和や諍いや不満がありながらも、最後はなんだかんだ(自己)満足してしまえるものだ、ということを、これまでの余興5回の経験で心得た。 その懸案事項となるのは、内容どうするのか問題、練習のスタジオ代誰が持つのか問題、お礼が出ないじゃないか問題などの下世話で生々しいもので(私という人間の小ささのせいかもしれない)、そのベクトルは無論、新郎新婦に向かってい

期待外れは、期待外れなりのスピーチでいい。のび太にしか紡げない言葉がある。

冠婚葬祭のスピーチは、どんな優れた脚本や感動的な作品にも勝ると言われているそうです。来春、友人の結婚式でのスピーチを頼まれているのですが、ああ、大丈夫かしら。 映画『STAND BY ME ドラえもん2』では、のび太が、あの野比のび太が、自らの結婚式(花嫁はもちろんしずかちゃん!)にて、余りにも感動的なスピーチ披露をやってのけます。のび太のくせに、です。 現在公開中の本作、あらすじは以下の通り。 ある日のび太は、古いくまのぬいぐるみを見つける。それは、優しかったおばあち