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将棋めしとおやつの旅・大阪市福島区(7)串ぼうず

 関西で棋士の集まる店と言えば、串揚げ、串カツ、焼鳥等の店、串ぼうずである。Twitterで棋士の先生方が集っている画像を何度も目にしたことがあり、豊島先生が焼鳥をテイクアウトされたTweetも記憶にあった。

 にもかかわらず、私は綿密に練ったはずのこの旅の計画に、あろうことかこの店を入れ忘れていた。
 夕飯は別のとある店でとあるメニューをと画策していたのだが、串ぼうずを思い出したからにはなんとしても行かねばならない。
 しかし、旅行先での一人飲みはリスクが高い。飲んだら最後、眠くなる習性だからだ。ホテルまでの距離は結構あるうえ、道はGoogleMap任せである。半分寝ながら迷わずに帰れる自信がない。
 よって、テイクアウトに決めた。1人分のつまみ程度の串揚げと焼鳥を買って帰ってホテルでいただこう。そして夕飯は計画通りにとある店に行くのだ。

 さて、豊島先生グッズの入った関西将棋会館売店の紙袋を下げているのは少々照れくさく気が引けるが、私は串ぼうずに入店した。
 注文を済ませ、開店直後でお客様がいないのをいいことに、驚くほどの数の棋士の色紙に埋め尽くされている店内を心のままに楽しんだ。注文の品ができるまで、それらを1枚1枚手に取ったり、画像を撮るなどして堪能する。

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 その数、くらくらするほどだ。色紙についてはもう説明不要であろう。各々画像を拡大して楽しんでいただきたい。

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 店主と少しだけお話ができた。棋士の先生方は皆大好きだと言うと、奥から黒い扇子を出してきてくれた。
 それは久保先生がタイトル防衛戦で使用した扇子で、同じものは2本しか無いらしい。そんな貴重な扇子を見せていただいたり、触らせていただいたり、持って写真を撮っていただいたり、至れり尽くせりの心遣いに、飲んでもいないのにすっかり酔った。

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 心優しい店主は緊急事態宣言による時短要請で店を開けることができない日々が続いた苦労で相当痩せてしまったそうだ。
 店の存続、店主の健康回復のために、今すぐ串ぼうずに行ってほしい。テイクアウトは私のように開店直後の飛び込みでなく、前日くらいに注文しておくと良いかもしれない。

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 なお、ねぎまとささみチーズの焼鳥、レンコンと玉ねぎの串揚げを購入したのだが、ホテルで久保九段と冨田四段のWonder将棋をニヤニヤ観ながら食べていたら画像を撮りそびれた。今すぐ店に行けと勧めておきながら申し訳ない気持ちでいっぱいである。
 ギリギリ撮影に間に合ったのは玉ねぎ。薄い衣がカリカリしてとても美味しい串揚げであった。次は店内でソースをべったり付けて食べてみたい。

 コロナ感染者が減り時短要請解除となる今、お近くの方も遠くの方も、家族友達同僚お誘いあわせの上、串ぼうずに足を運んでほしい。すぐにだ。とにかく急げ。

(つづく)

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