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ずっと引きずってたこと

※最初に
「どうせ、いつか死ぬんだから」と頭でわかってても、自分のことならまぁいいかと思ってても、大好きな人のことになると、まだまだぐずぐずしてしまうので文字にして吐き出すことにしました。
ただ、もうそろそろ一旦は、踏ん切りをつけなくちゃいけないこともわかってるつもりです。今年のことは今年に納められるように、これを書いてどうにか前に進めたらなと思っています。

▽▽▽
今年、大好きな大好きなアーティストがこの世を去った。
ヒトリエのVo.&Gt.のwowakaさん。
Twitterで「令和きれいだー。」と言っていたのに、令和の世界にいない。

なんで死ななくちゃいけなかったんだろうと今でも頭をぐるぐるさせる。
もっと言ってしまうと、だいぶ話を遠くに飛ばしてしまうと、
「なんで死刑が決まっている人は案外何年も生きたりしてるのに、なんも悪いことをしてないwowakaさんが死んだんだ」と、はたから聞けば「なんだよそれ。意味わからん」と言われそうな、もう行き場のない感情も生まれた。
ひとりじゃどうしようもなかったので、友達に話したりもした。
友達は受け止めてくれたけど、絶対困ってたと今は思う。ごめん。

ポラリスという曲で「ひとりきりでも続く生」と歌ってたのになぁ。
でも、センスレス・ワンダーで「そちらの世界を知りたいんだ」って歌ってたよなぁ。
wowakaさんがいるはずの、そちらの世界はどうなんでしょう。
やっぱり今でも書いて、弾いて、歌ってるのかな。

と、思いをぐるぐるぐるぐるさせる。前に進んでいない。
悲しいのを言い訳にいろいろ止めてた気がしてる。というか、そこから抜け出さないで、ぐずぐずと受け入れない方がある意味ラクなのかもしれない、とも思う。

そんなぐずぐずしてる、ひとりのファンを力強く追い抜くように、引っ張り上げるように、ヒトリエは9月にツアーを始めた。
私は9月25日の神戸VARIT.と11月11日(ベースの日)の心斎橋 Music Club JANUSのライブに行った。

そこにはヒトリエがいた。
4人の並びだったステージの真ん中は空いていたけど、ヒトリエのライブだった。
6月の追悼会ではやってなかった曲も増えていて、さらにパワーアップしてる。やっぱりカッコいいし、「アンノウン・マザーグーズ」は数を重ねるたびに、観客との一体感が増していて、気を抜くと涙が出てきそうになる。

wowakaさんを継いで、Vo.&Gt.になったシノダさんは「ヒトリエは名曲しかやらない」と言う。
たしかにセットリストは最高だし(というか、何を演奏しても最高なんだけど)、名曲として演奏できるのは、wowakaさんと一緒にいたシノダさん、イガラシさん、ゆーまおさんだからこそ。
wowakaさんのことが大好きな3人だからこそ、だと思う。
きっと来年もライブやフェスで名曲をやって、ファンを増やしていくんだろう。
そして、ファンになった人たちはwowakaさんがいた頃のヒトリエを知っちゃったりして、なんとも言えない気持ちになったりもするんだろう。
あぁ、そうか。たぶん、そうやってwowakaさんは生きていくのかもしれない。こういうのあんまり好きじゃないけど。ふと頭に浮かんで、すとんと腹落ちしたので、残しとく。

最初に「もうそろそろぐずぐずしない」宣言をしたけど、たぶん、なんだかんだで来年もぐずぐずする気が、する。
フジファブリックが大好きな知り合いは、Vo.&Gt.の志村さんが亡くなったことに対して「いろんな気持ちを消化するのに10年かかった」と言う。
今から10年なんて、先のことのような気がして1ミリも想像ができなかった。
ただ、ヒトリエが好きなことはきっと変わらないと思うから、ここはゆるりと構えておくしかないのかもしれない。

wowakaさんが歌ってた「そちらの世界」の事情も気になるけど、もうしばらくはこっちの世界でヒトリエを聴くことにします。


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