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夕暮れ・スロー・モーション

「ミネルヴァのふくろうは夕暮れに到りて飛ぶ」と言う諺があります。<ミネルヴァ>は知性を表す女神、<ふくろう>はその従者。つまり、「人間の知性や経験は晩年に花開く」とでも解釈すれば良いでしょうか。
「夕暮れ・スロー・モーション」― <晩年>と言う時期を、より肯定的に捉え、「自分が成熟して来たな」と思える瞬間・契機を拾い集めて、描いて行けたらなと思い、付けました。
<タイトル>と言うより<ライフ・スタイル>=<生活信条>に近いですかね。
僕は絶えず、「自分が成長して来たな」と思える瞬間を確かめ得たくて、日々、過ごしています。
<夕暮れ>を人生に於ける<晩年>=<成熟>として考える、様々な角度から、ビッグ・ピクチュアで状況を把握するように。
あちこちに回り道すると思いますが、焦らず、ゆっくり、<夕暮れ>を楽しみながら歩いて行く ― どうか、お付き合いください。

「自分を成熟させる要素」って、例えばどんなモノですかね? 僕の場合、取り敢えず具体的に考えられるのは、
①本を読む事
②音楽を聴く事
③映画を観る事
になりますかね。この三つの要素の中でも、圧倒的に重要なのは、①の本を読む事。
知性とは、究極的には、他者に気を配ったり、優しく接してあげる事だとすると、日々の様々の状況を処理する事、様々な事柄を経験して行く事を通しても磨いて行けるとは思います。だけどその状況処理・経験を、根底から支えているのは、極論すると読書量ではないかと、僕は考えています。「知性は読書量に比例する」と、言い換えてもイイかもしれませんね。
ただ、どれだけ読書量が増えたとしても、他者に、その得たモノの核心の部分、凝縮した部分を伝える事が出来なかったり、多くの他者の中で、得たモノの効果を発揮出来なければ、それ程意味はないんじゃないかと思いますので、①を筆頭としたこの三つの要素を、(多くの他者に得たモノを伝える事によって、初めて意味を為す)― 「自らを成熟させる為の三大要素」と、より正確に捕捉しておきますね。
この三大原則を、図にしてみました。

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「他者に何かを伝える」と言う絶対命題の大枠の中で、この三大原則が成立していると、僕は考えています。この三つの要素がそれぞれ重なっている部分は「本を読み」「音楽を聴き」「映画を観た」後に、感じた事、発見した事、疑問に思った事、触発された事等を、文章にすると言う事です。他者に<何か>を伝える前に、僕はまず、文章にまとめます。「文章にまとめる」と言っても、そんなに肩肘を張ったモノではない。パスポート大のメモ用紙に、思い付くままに書き付けて、そのメモ用紙を、ただひたすら大学ノートに貼り付けて行く。貼り付けたメモをめくると、注釈のような形で、ノートに書き足りなかった事や、新たに発見した事を書き込んで行く。
この方法のイイ所は、いきなりノートに書くのではなく、まずはメモ用紙に下書きの感覚で書くのだから、より気軽に書ける。最初は構成とかを考えないで貼り付けていても、貼る順序を変えたりする事で、立体的に、自分の思い描いた事が、浮かび上がって来る。そして、ノートがある冊数に達し、それらを通読してみると、単純に驚きますよ。何の手間も掛けないで頭の中だけで整理するのとは違い、格段と、他者に伝え易くなっている。
この三大原則が、言ってみれば、メイン・ストリームだとしたら、ブラインド・サイドというか、この三大原則を側面支援してくれる要素が幾つもあります。
例えば、「掃除をする」「洗たくをする」「調理する」「裁縫をする」「買い物をする」「ガーデニングをする」「地域行事に従事する」― 等々。
側面支援には、家庭科的な要素が多いですね。
つまり ― 三大原則が、イメージを鍛えてくれるのだとしたら、側面支援の要素は、それらを、「生活して行く」と言うより大きな枠組として支えてくれている事になりますかね。
相互補完的な、車の両輪とも言うべき、<理想と現実>ですね。
図にしてみました。

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大枠は、まぁ、生活して行く、と言う事ですね。
側面支援の要素は、直接、他者に伝えられるモノ達ではないかもしれないけれど、殊更に伝えようとしなくても、共に生活して行く上で、共感出来るモノなんじゃないですかね。この、側面支援の部分を、鍛えて行けば、逆証明の形で、<自分の理想や理念>が浮かび上がって来る、そんな構図になっていると思いますよ。
取り敢えず、まぁ、こんな感じで。


*何年か前に別のサイトに投稿された方の短編小説とタイトルが被っているのではないかと言うご指摘を受けましたので、改題致しました。
今後は、10日毎を目標に、無料で全文が読める作品と、100円で全文が読める作品とを公開して、進めて行きたいと思っております。
よろしくお願い致します。

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