ショートヘッド・ロングテール

実店舗での売り上げは、店舗にある約2割の売れ筋商品がお店の売り上げの8割にのぼると言われます。
これは、パレートの法則と呼ばれています。

しかし、amazonなどインターネット通サイト販の売り上げを見てみたら、
2割の売れ筋商品よりも、あまり売れていない無数の商品群の方が圧倒的に多かったのです。

これはアメリカのWired誌編集長クリス・アンダーソンが提唱した現象です。
彼は、インターネットでの商品の売り上げを下のようなグラフにしてみました。

ロングテール

これは商品を売上げ順にならべたグラフです。
縦軸が売上げ。横軸は商品群ですね。

ショートヘッド

このグラフを見ると、やはり売れ筋商品は他の商品と比べてはるかに売上げが高いことがわかります。
この売れ筋商品群をショートヘッドと呼びます。
この図の形、大きな恐竜(首長竜)みたいじゃないですか?
その恐竜の頭に当たる部分(左側)が、売れ筋商品群にあたるのでショートヘッドと言われています。
ショートというのは商品群の少なさからきています。

ショートヘッドは、映画で言うとスターウォーズやスパイダーマンなど超メジャーな作品ですね。
映画館やレンタルショップなどでは、こういったメジャーな作品が売り上げを支えています。

ロングテール

一方ロングテールは、図の右側の売れていないが数が多い商品群ですね。
首長竜のしっぽの部分にあたります。
ショートヘッドとは違い、長く、低い位置をキープしています。

この部分にある商品は、人気がないニッチな分野で実店舗ではまったく手に取ってもらえない品です。
映画で言えば、「宇宙人王さんとの遭遇」←知らないでしょ?

ロングテール戦略

ロングテール戦略とは、主にショートヘッド商品よりも、
ロングテール商品をとんでもなくたくさん販売して売り上げを積み上げていこうという戦略ですね。
amazonなどはこうした無数の売れない商品を取り扱うことで、
今まで取り逃がしていたロングテール収入を得ることができたのです。
ロングテールを長くすることで、いつしかショートヘッドの売上げよりも、
ロングテールの売り上げの方が大きくなったというわけですね。
(実店舗でロングテール戦略が難しいのは、倉庫など物理的制限があるからですね)

恐竜のしっぽの頭を目指せ

恐竜のしっぽ、つまりロングテールをより細かく分析するとある発見がありました。
その発見とは、ロングテールの中にもショートヘッドがあったことです。
ロングテール商品群の中にもそれぞれジャンルがあります。
そのニッチなジャンルをけん引する商品がロングテール内のショートヘッド商品なのです。

さらにそのショートヘッドにはさらにロングテールが続いています。
そして、その中を詳しく見るとまたショートヘッドが現れる。
この繰り返しがロングテール内には無数見られるんですね。
(ちなみにこういう現象をフラクタル現象と言います)

一般的な個人がもしビジネスをしようと思った時、
目指すべきはロングテール内のショートヘッドになることだと言われています。
ニッチな分野であっても、コアなファンとのコミュニティが築ければ割と豊かな暮らしができると思います。

参考
Tacical Media
ferret
残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法 橘玲


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