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事故物件から見る幽霊観

呪いの範囲は?

アパートの一室で自殺や殺人があったら、その部屋は事故物件になります。

そんな部屋に住みたくないですよね?

でも、その隣りの部屋ならどうでしょうか?
隣りも嫌だ?
じゃあ、そのアパートの隣りのアパートは?
それも嫌なら隣りの隣りは?

どこかで「そこなら大丈夫かな?」というラインがあると思います。
さすがに事件があった市区町村には住みたくない、という人はいないと思います。
そんなことを言ってたら、どこにも住む場所が無くなってしまうので。

多くの人は、事故物件の「隣り」や「隣りの隣り」くらいで妥協できると思います。
「隣りの隣りならOK」と言う人はそこがその人が考える「呪いの範囲」なんでしょう。

幽霊がいるなら、呪いの範囲はその幽霊が決めることだと思うのですが、
僕たちは勝手に呪いの範囲を「だいたいこんなもんだろう」と決めつけてしまいます。

そもそも、人が死んだ部屋を事故物件の範囲にすること自体、
生きている人による勝手な定義なんですよね。

まぁ、不動産屋さんにしてみれば、アパート全体を事故物件にされるより、
その部屋だけにしてもらいたいでしょうが。

幽霊の寿命は?

アパートの一室で殺人事件があったとして、
その部屋にすぐ住むのは嫌ですよね?

事件が1年前に遭ったとしても、その部屋には住みたくないと思います。

でも、100年前殺人事件が遭った土地に出来たアパートだったらどうでしょうか?
「100年前なら大昔のことだし、大丈夫かな?」と思う人も多いでしょう。

100年前がダメでも、500年前とか1000年前ならさすがに大丈夫だと思います。

「直近では死者の呪いが充満しているような気がするけど、
何十年何百年たてば、その呪いが薄れて消えてしまう」
僕たちは無意識にそう思い込んでしまいますが、
これも呪いの範囲と同じく、僕たちの勝手な想像なんですよね。

そしてこの「なんとなくこのくらいの期間があれば大丈夫なんじゃないか?」という範囲が、幽霊の寿命になります。

死者の怨念は1000年たっても消えないのかもしれません。
でも、そんなことを考えていたら世界中怨念だらけになってしまうので、
死者の霊は数十年で消えると思い込みたいわけですね。

事故物件は受け取る人次第

事故物件と聞くと、住んだら呪われてしまうような気がします。
でも、一部の宗教では「どんな死に方をしようとも、死んだら魂は空に昇っていく」という考えがあります。
そう言う人にとっては、事故物件はただの格安物件でしかありません。

日本がこれから多くの外国人を受け入れるようになったら、
事故物件に対する考え方も変わってくるのかもしれませんね。

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