いま、ライオンの隠れ家でどういう学校を目指すのか。一人の理事の考え ーその②ー

 私が仲間と共にライオンの隠れ家の立ち上げ構想を考え始めたのは、2020年10月頃です。この年の6月に仲間の一人に別の福祉事業所の立ち上げの保育スタッフに誘われて、いまのライオンの隠れ家の二人の運営理事と知り合いました。当時から語り合う理念や向かいたいビジョンは本当に自分で創りたい世界でしたし、かつ、これまでに私が太刀打ちできないと思った「一介の主婦」から抜けられるチャンスだと思ったのです。それはなにかというと、これから立ち上げる福祉事業所のNPOの理事にしてもらうことでした。この事業というのは「放課後等デイサービス」でれっきとした地方行政に認められる福祉サービスです。それを運営する法人の理事職になれれば、いままでどこに提案を持ち込んでも相手にされなかった私でも、肩書がつけば信用がつき話を聞いてもらえる人物になれる、と考えたのです。そうです。この世は、行政などに話をするときに相手がみるのは私という人物ではなく、私というものが持っている「肩書」だと思ったのです。

 余談ですがいま、ハッとしました。私の大学受験の時の英語の設問に「慣用句を使って英文を作りなさい」というのがあったのです。いまでも覚えている二つの文章は。(文法があっているかどうかは、この際おいておいてくださいね 汗)
①I'm so surprised at that he loves her, not only what she is, but also what she has.
 と
②My father is satisfied with the news that I passed this examination.
文法の成否はちょっと横に置いておいて、私が書きたかった意味は、
①彼が彼女を愛しているのは、彼女が彼女ということでなく、彼女がなにを持っているか、ということであることに私は驚きました。
②父は、私がこの試験に合格したニュースを聞いて満足しています。
という事でした(なので、英文の①は間違っていると思うんですがね・・)
 で、ハッとしたというのは、なんと30年も前に私はいまの自分の活動の根拠となるような思考を持っていたんだなぁということです。きっと当時から18歳の年齢に至る過程で私は知っていたのでしょうし、この思考がいまの私になるように行動させてきたのでしょうし、いまも私を突き動かしているんでしょうね。人の生涯に渡る行動の源泉というのは、10代の頃には確立しているのかもしれません。→ああ、これも、いまの私には大きな気づきです。こうやって書き記すことで、現在私の行っているオルタナティブスクールで何をしないといけないのか、を自分を通して伝えられたような思いです。

 さて、話を戻して。ライオンの隠れ家の前の放課後等デイサービスはその後、力を合わせて立ち上げに至りました。これから運営をしていこうとした時に、軌道修正することがありそれについては私たちの理念との方向性とマッチしないことになったので私たちは別で自分たちの理念を実現する法人を新たに立ち上げることにしたのです。それが2020年秋のことです。

 その構想の中で、私がなによりも手掛けたいとしたことは、「フリースクールを創ること」でした。それは、私が娘を通わせたいと思ったきのくに自由学校のような学校を創ることでした。だから、間違いなくきのくに自由学校にインスパイアされたのは、事実なんです。プロジェクト学習が子ども達の学びの核になっていて、子どもも大人も同じ1票をもつ会議で対話をして物事を決めていく運営の学校を創るという構想でした。


2020.11月の法人設立時に考えていたフリースクール構想。


笑っちゃうのが、この当時から、ヤギやらをちゃんと意識しているってこと。


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