ライオンの隠れ家物語 誕生編③

 肥田瀬の古民家を紹介されたというのは、代表と副代表の活動の積み重ねであり、それは誰もまねのできない「胆力」のある活動だったに違いないのです。(私はその活動の時点では二人に出会っていない)自殺防止相談員や生活困窮者支援の中でも想像を絶するのは、ゴミ屋敷で生活していた子ども達の保護、その後両親をも保護し1年間生活を共にして生活再建へ繋げた支援活動。実際に自分に置き換えてみたら、どうでしょう?「私だったらその活動ができるのか?」その一点において彼らの信条と信念に疑う余地なし、と私は思ったのです。信条というのは、杉山代表がいう「目の前に倒れている人がいたら助けるのが人間だろう?」という「人間の生きざま」であり、信念というのは平井副代表がいう「目の前に起きていることは自分の投影。乗り越えられないことは自分には起きない」という量子力学的物事の捉え方です。
ちょっと余談ですが、私には「頭に浮かんでしまった以上は行動する」という信条があります。それというのは、自分の臨終のその時、人生を振り返る段において、「ああ、あの時思ったのに、どうしてやらなかったんだろう」という思いは絶対にあるはずで、その後悔は何よりも大きいに違いないという思いがあるのです。なので、「思ったことは実行してなんぼ」(笑)
 それはさておき、二人の代表は、そういった社会的な活動と並行して「古民家再生」「あるものを生かす」「和の文化を愛でる」といったことも取り組んできたそうです。コンセプトにあった映画の上映会も頻繁に行ってきたとのことで、その一つに吉岡敏朗監督の映画「つ・む・ぐ」がありました。
この映画の上映会に参加された方が感動し、ご自身で上映会をされました。2020年秋のことです。それを今度は私が観に行き、心を打たれました。映画を観た私は、自分が作りたいコミュニティ、社会のカタチがこの映画に表現されている、と感じたのです。そして、二人の代表に「ライオンの隠れ家のオープニング内覧会で、この映画を一週間上映したい」と提案しました。それを二人は喜んで同意してくれ、2020年12月に「つ・む・ぐ」と「麻てらす」という映画の2本立て上映会でライオンの隠れ家をお披露目することになったのです。


「つ・む・ぐ」予告編 QRコード

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