岐阜県加茂郡七宗町 学校創り×地域興しプロジェクト ~その①~

いま、私・井川香苗子と七宗町議員のいっちー(市川裕隆)とで面白いことを計画していて実行に移るところです。このストーリーに共感して一緒に活動してくれる仲間を募集しています。その仲間というのは、巷でひそひそと広がってきている「自給自足の町」や「クニ作り」「お金のいらない国」「共助コミュニティ」「自然農が地球を救う」「日本の食糧自給率をあげる」「循環型社会」というキーワードを実際の自治体で「本気で、この社会に出現させてしまおう!」ということに取り組みたい「ザ・実行マン!」の人です。

まず何をしていこうとしているか、の説明をします。

実行の中でも一番の核となるのは、なんといっても「学校創り」です。それもコミュニティが主導となって作る学校です。私たちは新しい概念「PCA」というものを作りだしました。PCAは PARENT COMMUNITY ASSOCIATION の略です。通常、学校にはPTAがありますよね。それのコミュニティ版と思ってください。私たちは学校はコミュニティが作るということがいまの社会問題になっている不登校児童生徒問題の解決には不可欠だと考えています。(もっといえば、社会システムを基盤から変えてしまうもっともパワフルな社会問題解決手法だと思っています)
本当のことをいえば、いまの公教育においても「地域学校運営協議会」があったり、「コミュニティスクール制度」というのがあるんですよ。文科省でちゃんと考えられています。学校の在り方を考えている上層部からはそれが望ましい学校の姿というのは出来上がっているのです。ただ、そのフレームや制度があっても実際の現場に下りてくる間に誰も理解できないものになっており、まったくの絵に描いた餅状態になっているのです。

なぜできないのか、というとそれを実行としようとしているのが、「コミュニティになっていない」学校が取り組まないといけないからです。学校はそもそもコミュニティでないし、時代の流れでリアルな「学校区という地域」というコミュニティとも分断されてしまっています。そこに、「コミュニティが学校を支えましょう」と題目を唱えられてもそこに所属している人同士が「コミュニティ」じゃないから、何をどう手を付けていいのか分からないですし、ましてやそれら学校を管轄する市町の教育課もコミュニティの人でないし、教育委員会にいたっては、なにがなんだかわからない人が名前を連ねているからコミュニティスクール制度を伝えられる人がいないのです。このことを書いても恐らく何を言われているのか分からないという人が多いと思うので、まあ、そういうことなの・・??くらいに思ってください。

さて、それを本当の設けられた意味の通りに実現しようと私たちが考え出した取り組みのベースとなるのが「PCA」という言葉の概念なのです。現時点では文科省の謳っている「コミュニティ・スクール」」は普通の学校ではやれないと思っています。なので、もはや子ども時代の過ごす場所は1条校にお任せするのではなく、自分たちで創ろう、ということです。「C」はコミュニティなので、どんな大人でも参加できます。(仮に普通の学校であった場合、ティーチャーもこのCに内包してしまいます)
話は前後しますが、私たちは公教育を始め私学もそうですが「普通の学校」(学校教育法の1条校と呼ばれるもの)というものに、そもそも限界を感じています。まず何よりも一斉教育という手法。何かと管理することの優先度が高いという事も。ましてや子どもを大人が教える、という「教育」の概念自体にも、本来の人の成長にあっていないと思っていますし、いま見直しの時がきた、と思っているのです。

前説が長くなりました。私たちは一条校に変わる「オルタナティブ(もう一つの選択肢、や、並行した、というような意味です)スクール」をコミュニティで創ろう!ということがこれからのニューウェーブだと考えます。学校は大きいのではなく、小さい形がいい。寺子屋がいいですね。学習は座学でなく、生活と遊びの中から「知恵」「自然の叡智」を感じ取り、自らの興味探索意欲で自発的に学べる。生きるチカラを学ぶことが学習すべきこと。知識習得は子どもの内面が成熟した年齢になった時、本人が知識を深めたいと自発的な意欲が出た時に自動的に始めるもの。人間関係はこすれ合うことで「いい塩梅を学ぶ」。ケガや病気はあって当たり前。成功など失敗を15くらいして1回おきるかどうかのもの。失敗・やり直しこそ最大の学び、と考え、これらを「総合的に学ぶこと」が子ども達が子ども時代に「やるべきこと」と考えています。

学校創りに一番大切なのは、どういうコミュニティであるか、どういう大人が関わるかです。というか、誰が最初に言い出しっぺになり誰が一緒にやるか、です。公教育や作られた学校に子どもを行かせるためにPCAがあるのではなく、「理念」を共有する大人達がコミュニティを作り学校を創ってしまおうと活動するのです。

このコミュニティの共通理念は、なんだっていいのです。マイノリティというコミュニティでオッケ。要は画一的な学校というものからの脱却をするために、いろんな考え方でまとまるコミュニティが出現していいのです。例えば、まだ現在の学校の思考に近い「点数を取りたい」という「お勉強系」でもいいのです。はたまた、障がいのある方のグループでもいいし、自然農グループでも。アニメ系でもいいし、共助コミュニティという思想でもいい。要は、同じ理想の大人達でコミュニティを作って、その理念の下で過ごしたいという子ども達が通う拠点を作りそれを「学校」と称する、ということです。

七宗町 私塾「じゃーさの学校」予定地

さて、それでいっちーと考えているのは学校をNPOで運営し、それの実質経営は株式会社に委託する、という方法。私は岐阜県関市のコミュニティ「ライオンの隠れ家」でオルタナティブスクール「賢者の学校」を開校しました。非常にのびやかで自由な時間を過ごせる私塾で私の娘を含め子ども達の目はイキイキ輝き、子ども達の内面は充足しているので、子どもたちの社会はとても穏やかで安定しています。安定しているから、お互いにとてもやさしい。安心しているから、創造力が開花してどの子も非常に独創的な感性を伸ばしています。いまの一条校でこんなに個人の個性をそのままに一日過ごせる場所って、ないですよね。

いま、学校の不登校児童生徒たちが増えていて各ご家庭も教育に対する考え方に多様性が生まれてきています。前だったら、不登校対策というのは、学校に戻す、という考え一辺倒だったと思いますが、いまは、敢えて学校(一条校)には行かない、という考えも出てきています。私自身も、今の公教育の考え方は、娘にとってむしろ弊害と感じ始めていたので、「ポジティブに非登校を選んだ」のです。また、私の周りには偶然的に「マスクをして学校生活を送らせたくない」という家庭が集まりました。ライオンの隠れ家というコミュニティが先にできていたのですが、そのコミュニティがその思想だったからです。そのコミュニティに集まる人で学校が必要だよね、ということで始めたのが「賢者の学校」でした。

こちらの動画は、コミュニティと子ども達の共存している姿がもう少し表現できていると思います。

さて、また話がぽーんと飛びますが。この度、私はライオンの隠れ家を出る事になりました。というのは、別でオルタナティブスクールを開校しよう、ということになったからです。オオタ・ヴィン監督の「夢みる小学校」という映画や「みんなの学校」などで、通常の一条校の教育の仕方やあり方に疑問を持つご家庭が増えてきたのでしょうか、「賢者の学校」が非常に人気になってしまい、すでに利用可能人数に達してしまいました。近隣の町でもいま不登校児童生徒の数だけで400人いるとか!(一つの学校ができてしまうくらいの人数ですよね)その400人が大事な子ども時代を無為に過ごしているのです。(もちろん、意欲的に過ごしている子ども・ご家庭もあるでしょうが)その全部に通ってもらうことはできなくても、少しだけでも通えるところ、しかも本当に子ども一人ひとりの魂が喜ぶような学び舎を創りたいと岐阜県加茂郡七宗町に私としては2校目のオルタナティブスクール開校に動き出した、という訳です。

②へ続く


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