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ゆきの
2023年3月27日 20:56
ふんふんふん。 鼻歌を歌いながら、コンビニから出てきたトバリ。軽い足取りのトバリの前に、黒い蝶が飛んできた。「僕に御用?」 蝶に訊くと、蝶は答えずにゆっくりと飛び始めた。その後ろをトバリがついて行くと、小さな公園にたどり着いた。「あぁ、あの人が僕に用があるのか」 ベンチに腰を下ろしている男性に、トバリが声をかけた。「人違いでしたら、すみません。僕にご依頼ですか?」 男性
2023年3月27日 20:55
「っ、はぁ……はぁ……」 茶髪の女性が飛び起きる。首に手を当てて、自分が生きていることを確認しているようだ。部屋の時計は午前5時を示している。「夢、だよね」「うんうん。上手くいってるね」 四角い水晶のような板を見ながら、トバリが言った。呪いの効果や、自分と関わった人がどうなるのかを見ているのだ。「この人は僕の呪いを解くことができるのかな?」 トバリが安価で呪いを売るのは、比較
2023年3月27日 20:53
この街には、呪いを代行してくれる『呪い屋』というものがあるらしい。その中でも、有名で1番効果のある呪いを扱う人物がいるのだとか。「んー、美味い」 もぐもぐと頬を動かしながら、満足気に笑う少年。学生服を着ているが、青年にも見える。「ここもメモに追加しておこう。良い店を見つけてしまった」 鼻歌を歌いながら手帳にペンを走らせる男性に、茶髪の女性が近づいてきた。「あの、すみません」