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民衆の人心を得る心得

皆さまこんばんは、弓削彼方です。
今回は民衆の人心を得るための心得を解説したいと思います。
動画での説明はこちらをご覧ください。

今回は説明した部分の原文を載せると致しましょう。
この話では、三略と言う兵法書から一文を抜き出して説明しました。

原文
「軍国の要は、衆心を察して百務を施す」

原文はたった一行ですが、念のために現代語訳もしておきます。

現代語訳
「軍事と国政において一番大事なことは、民衆が望む様々な事を察して、それに応じた政策を行うことである」

民衆の人心を得るには、何よりも民衆が生活に満足して「何も不満がない」と言う状態にすることが大事です。
その為には、民衆が必要だと思っていることを少し先回りてやると良いと言うことが述べられています。
これが原文における「衆心を察して」の部分です。
本文ではそれがもう少し具体的に書かれていて、民衆同士でのトラブルを解決するための法律の裁判の整備、病気や怪我で止むを得ず働けない者に対する生活保障の制度など、こう言う事を先回りしてやることが必要だと述べられています。
また、そう言う要望をしっかり聞く事も大事だと言っています。


民衆の要望は時々に応じて変化していきますが、この事を原文では「百務」と言い表しています。
これは具体的に百個と言う意味ではなく、それほど多様なと言う意味です。君主の立場ある者が民衆の人心を得るためには、民衆の要望に先回りして政策を行うのが一番の近道なので、それを心得るべきだと言うお話です。


今回の解説はここまでとしましょう。
それではまた、次回の講義でお会い致しましょう。

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