Discord,Circle and Twitter
2 月。巷では脱 Twitter の動きが(またしても!)盛んです。何度目なんだ。しょうもない案件であります。
日本青年会議所によるツイートの内容はともかく(ともかくとはここでは話題にしないという意味であって、問題ないという意味では決してないが)、不適切な団体と「情報・メディアリテラシーの確立に向け」「公共の場での会話の健全性・公開性がさらに向上することを期待し」パートナーシップ協定を締結と発表した Twitter Japan に愛想が尽きる人がいるのも、まぁ仕方ないでしょう。
ちゃんとこういうのもやってるよ。
んで以前はマストドンが移住先として候補に挙がっていましたが、今回は Discord が代替として筆頭。色々な方がサーバーを建ててます。
僕はファンコミュニティ的なところに参加するのが苦手で避けてたんですが、そういう要素の少ない個人の Discord サーバーがポコポコと乱立するのは眺めていて楽しいものでした。
んで、幾つかのサーバーに参加して自己紹介したりしなかったり眺めたりしたわけですが、やっぱりねぇ Twitter の代替という感じではないですよね。サーバーごと、トピックごとに会話が展開されるので自分の発言を一覧できない。LINE のオープンチャットもそうですけど。自分の発言を自分のとする感覚はむしろ Twitter より後退している感じがする。
何で Twitter に幻滅するって、自分のものとして発した言葉が「情報・メディアリテラシーの確立に向け」「公共の場での会話の健全性・公開性がさらに向上することを期待し」誹謗中傷を繰り返す団体とパートナーシップ協定を締結する(これは何度でも繰り返したい)組織により管理されることへの忌避感なんだわな。Twitter Japan も日本青年会議所も我々と同じく凡庸であり巨悪ではない。ないが、運用の拙さや狭小さによってゆっくり少しづつ居心地が悪くなっていくんじゃないかって不安がある。
それを抜きにしても Twitter には居心地悪さがある。論陣を張って互いが互いの一番取り上げるべきでないような馬鹿馬鹿しい発言の揚げ足を取り(それ自体はしょうがない部分があるとして)、そういう切り抜きだけが拡散されていく。140 字の制限の中で大ざっぱな言い方をした言葉が数字を伸ばして、ステロタイプが再生産されていく。
数字。広告代理店はイラストレーターやインフルエンサーのフォロワー数や RT 数を指標として判断する。ルールが明らかになれば(そして適切な報酬がそこにあるならば)、それは確実にハックされる。SNS ウケするイラスト(スマホで閲覧され、共有されやすいイラストにはある程度の法則がある)、4 ページでひとまずのオチに行き着く漫画。フォローしている幾人かの文体が変わり、改行と断定が増えていく。
所有。我々が顧客ではなく製品であるとき、しかし Twitter ではなく他の場所に卸す自由はある。note でも良い、note でなくても良い(おおよそ私の認識では note 主催の企画は上手く回っていないが、期待せず関わらなければ良く、思想には好感を覚えるし、機能は十分なもので外部ツールと合わせれば我々はそれをもっと良い使い方をできると思っている)。マストドンでも、Discord でも。言葉は、少なくとも外へ発するまでは我々の所有する資本であり、貴方はそれを信頼できるところに投入すべきだ。究極的には個人サイトだと思う。
つっても乗り換えって面倒というか。Twitter でちまちまフォローして作り上げたタイムラインと同じものは絶対に構築できないって考えるとゆっくり並行してやってくしかないですわな。
同じタイミングで note はサークル機能がリリース。みなさんの中にも検討中の方や運用を始めた方がいらっしゃると思います。色々なところで同時多発的にコミュニティが興っている。
んじゃ自分は?みたいな発想までの距離はめちゃくちゃ近かった。近かったのですが。コミュニティ作るってチョー難しいよね。
単に応援されるようなものは居心地が悪かろう。もとよりお金や数字への怖さがどうしてもあって(必要だと分かっていながら)避けてしまいがちだ。それにものを書く人間なら、書いたもので評価されたい。自分への評価でなく一定の目的へ向けて集金する寄り合いなら良いが、それは企画が難しい。
でも折角の流れだから、せめて Discord サーバーを用意しておくことにした。コミュニティとして機能させていく自信は(今のところ)全くない。マガジンの更新や執筆のための情報や放言なんかを整理していく、開かれた作業場として。IFTTT やなんかで整備していこうと思う。つまりさ、Twitter に出したら変な捉え方をされかねない類のものを捏ねくり回していきたいんだな。バズったり論客になったり。そういうのは別でやればいい。広く読んでほしい記事は、ある。
フォロワーを稼ぐゲーム、広告代理店へ提出できる数字を稼ぐゲームから半分だけ降りること。現実と幻想のあわいに新しい問いを置くこと。二者の対立に別の価値を見出すこと(取るに足りない意見を両論併記して見かけの公平性を保つことでなく、その取るに足らなさを見極めること)。境界を飛び越えて結びつけること。誰かのゲームを、自分のルールでプレイすること。そういうつもりでやっていこうと思います。やっていきます。
Photo by Dasha Yukhymyuk on Unsplash
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