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他人のことを願うのはバカ?だろうか…

恭ちゃん
僕は恭ちゃんが歩ける事を知っている

恭ちゃんは
歩こうとはしないけど…


「私も みんなみたいに歩きたい」

「歩けるよ」

「…」

「僕は 恭ちゃんが歩ける事を知ってるから
 動く練習をしてるんだよ
 筋肉や 動き方をちゃんと見てる
 適当に言ってるわけじゃない」

「でも…歩けない」

「それは 筋肉の使い方が間違ってるから」

「だって 子供の時から誰も教えてくれなかった
 どうして 誰も教えてくれなかったんだろう?」


恭ちゃんは
歩く事が怖いんだ
ずっと 車椅子の世界で過ごしていたから

歩ける様になって
この世界から抜け出して
自由に生きればいいのに…と 思う

もし…

自由な世界に飛び出して
恭ちゃんは僕を恨むだろうか?

自由な世界は
辛いことや
悲しいことや
悔しいことが
ついて来る

今の世界は不自由だけど
住む場所と食事は保障される


でもね
歩ける様になって
今の場所を飛び出して
お金を稼ぐことが出来たら

好きな場所に行き
好きな物を食べて
好きな服を着て
全てを自分で決めることが出来る

規則だらけの鳥籠から抜け出すのは怖い?

恭ちゃん
辛いことも 悲しいことも 悔しいことも
必要な 乗り越えるべき出来事なんだよ


人にとって 
きっと
どれがベストなんてないって分かってるけど
どれを選ぼうと 
その人はその人として生きるんだけど
僕は恭ちゃんが自由になる事を望んでる

これは僕のわがままで

恭ちゃんが自分で歩いて
この場所を飛び出して
好きな場所で
好きな事をして生きて
やがて

「サヨナラ」って
僕の前から居なくなるのが
僕の希望なんだ
だってさ
それは本当に恭ちゃんが
自由になったて事だから

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