シェア
近所に 間違いだらけの 家が建った
青い湖が静かに燃えている
ついに樹々が人を喰らい始め 蝸牛が速度を上げる 夜、出歩くな ムササビの跳躍が倍加する …
その群青色の屋敷には 櫛をなめる女が 独り静かに暮らしていた
ねこ 脇に来て 二の腕 ふみふみ 爪爪爪 冬の痛みに ほくそ笑む
〈 美談 〉多すぎ じたばた、じたばた 境目なし
そのキーリングには、鍵も何もついておらず 完全に単体だった その潔さが、彼女を打ちのめした
人間という病を その背に負った土竜が1匹 今夜も土中を掘り進む