昔書いた文のまとめ

変な文体でいろいろ書いて遊んでいたので、まとめました

1

……ざ……ざザ………ザ、ざっざっザ………

よお!俺だ。
なあなあ、お前なら俺の話聞いてくれるよな?
お願いだ、聞いてくれよ。もう俺にはお前しかいないんだよ。相槌を打ってくれるだけでも良い。なっ?頼むよ。
……よっしゃ!さんきゅな、お前ならそう言ってくれると思ってた!!
それでさ、

悩みっていうのがさ

まー、最近の悩みなんだよね
ほら僕前にお前に さ
話したろ
思い出とかゆーやつを作るところに行ってるって
ふざけてる笑思い出笑
ぶっちゃけいうと何処がだって
今は辛くても十年後には楽しい思い出?
いやいや何言ってるのってオレずぅとおもったしかんがえたんだ
聞いてくれよ、なあ?聞いて、
くれるだろ?
そこのモノはわたしを見ないんだ
笑わない微笑わない嗤わない
他のものみたいに扱ってよ
なんで
貼り付けてるのか?
神聖な場所のはずなのに?欲を満たしてくれるはずなのに?
ボクは非被評価者だって思った
足りないともね
欲張り?そんなことはないだろう
可笑しいオカシイおかしい????
昔からどこか線がおかしいって知ってたよ
もうとっくにね 驚いたかい
青い鳥の住処だってそうよ意外と近くにあるモノでしょう
落とし穴に3回も落ちたんだ
最初は嬉しかったよ
変な趣味とか言わないで
だって好きなんだもん
でも最近はさ心臓もたまにしか捧げなくなったしリサイクル量も他と比べたら少ないの
こわい怖い恐いよね?
俺の何をうつしている?なにが目的で手を取り合った?
始まりはぼくたち共にあった
いつから変わってしまったの?
鈴を鳴らすのをやめてしまったかはわかりませんがとてもとてもこわ〜〜〜いと叫んだけれどどうせアナタには届かないってね
田舎のイヌもそうだろう
血の滲むような四角を渡してもその瞳にうつしてはくれぬだろう
心臓を捧げるのもリサイクルするのも極稀
気にしてられないだろう
それを嘲るように空を飛んで手紙が届く
意味がわからぬよ
目には隈
落ち窪んだ眼窩
二重装着仮面
何故こんなにも固執するんだろうね わからぬよこればかりは
羨望に固執執着そしてしssssiiiizzzztjjjjjmnsmbst??!!umdg《音声が乱れました》
――嗚呼?あゝ?
共感性協調性妄想?
対話能力の欠落?何が問題なのかよくわからない
でもさ
とりあえず、


(  ˙-˙  )



そうだなぁ
今俺たちが考えているこれたちのさ悩み?
根源って

もしかして

しっ――



2

【報告書・スキャ〜リーについての講演】

今日はね。私の病気について話そうと思っている。
もうかれこれ八年くらいの付き合いになるかな。
ははは こう考えると嫌だね

はじめがご飯、次がワカメスープ、その次が妹の風邪同時期、その次がテスト三日目、その次が数学。
全部全部鮮明に覚えている。
嫌な話だよ
富士山の歌は聞けないし
あの時と同じ道を歩むこともできない
臆病?そんなこと言わないでおくれ
私だって悩んで悩んでそれでも解決できなくて 
共生していく道を選んだんだからね

エンピツの先とクーラーボックスと闇の中とか、そう言うよく知られているものと何が違うのか
これは私の考えだと思って欲しいのだけれど
先程挙げたようなものは全て外のことだ
だけど「アレ」は中で起きていること
しかも私達を守る防御方法なんだよね
だから普通の人間は「アレ」に極度の恐怖を抱かないのさ
そうじゃないか?
例え苦しくても長い目で見ればそれは己を救ってくれているんだ
私には到底理解できないがね

以前、というか割と最近だな
今までよりも高いところに行くようになってからの話だから、まだ一年も経ってないかな

人に相談したんだ

相談。これがどのくらいのリスクを負っているか君たちにはわかるか?
もちろん受け入れてもらえるかもらえないかも大きな問題なんだけど
相談するということは自分の考えや感情、そして経験を曝け出さなければいけないということだ
これは私にとって地獄のようなものだったよ
トラウマになっているから経験を語るのはだいぶ苦労した
言葉すらも発したくないからわざわざ遠回しに言ったりもした

結果から言おう。

失敗だ
あの人間にはまるで素質がない
こちらの話を全く聞かないんだ
自分の正当性を押し付けてくるんだね
相談しているのはこちらなのに 信じられるかい?いつもは万必要らしいよ
場所さえわきまえれば良いとその人間は言ったが、そう言う問題じゃあないんだ
怖いんだよ
わかってる。わかっているともさ。
「アレ」が私達を救っていることも音だけでこちらに襲いかからないことも
適切な対応をすれば何も害はないはずなんだ
だけどさ

、どうしようもなく怖いんだ

考えるだけで いや 考えなくても パニックになる
あの時の苦々しい記憶が蘇る
過去と同じことが百パーセント起こることなんてあり得ないのに同じ状況シチュエーションから逃亡する

これからどうするのと新しい長靴を掲げられて言われた時
それを一番知りたいのは私自身であると強く思った
当時は病気のことなんか知らなかったけど自分が「アレ」に尋常でない恐怖心を抱いていることは重々理解していた
どうしたいかなんて決まっている
恐れず怖がらず
ただただ笑って 時に悲しんで でもみんなみたいな「普通」の生活を送りたい
清涼菓子を握りしめてピンク色の本をもって安心する そんな毎日はもう散々だ
大丈夫な気もするし大丈夫じゃない気もする
そんなのに振り回されるのはもう散々だ

なあ 恐怖よ


いい加減私を解放してはくれないか
いつになったら私を認めてくれるのか








違う







認めてないのは




私だ





3


 一昨日の前の日はなんと言うのかいまだにわからないが、その日を思い出していた。
 その日、■■■は七人の人間に会った。
 同じ所属の男のつけたあだ名を借りるのならこうだ。
 遅刻老害ババア、ホルモン説明ドヤ顔野郎、視野バグり野郎、着ている服謎おばさん、check check talk to your neighbors、個人的にこれが好き個人的見解、そして経験豊富野郎の七人だ。
 少しばかり酷いあだ名だとは思うが、特徴を鋭く突いているものだからついつい笑ってしまった。

 視野バグり野郎。

 その男は■■■が憧れている人間だった。
 出会った時から魅力を感じ、惹かれた。
 彼の唇から紡がれ伝承していく葉は■■■を  の世界の虜にした。
 今まで  のことは嫌いだった。
 読むのは好きだ。だが、改めて向き合って深掘りしていくとなると、とてもつまらなく感じてしまっていた。
 以前はスカートコレクターが担当だったせいもあるのかもしれない。あの人は人気があり、皆が慕ってついて行ったが■■■は行かなかった。
 だが、新たな地で出会った彼は  の世界の素晴らしさを教えてくれた。
 つまらなかった時間は彩りの時間になり、それが来るのを待ち侘びるほどになった。週に三回だけのその洗脳の時間。それがたまらなく好きだ。
 年に五回程度行われる大会でも、上位を取りたいがために日頃から努力している。
 今は三回目の準備期間。地区ブロックでは一回目は二位、二回目は一位を取れたがその戦績を元に競われる全国ランクでは一位にはなれなかった。
 だから今回こそは全国ランク一位を狙いたいと思っていた。
 しかし、あるものが邪魔をしていた。
 それは、彼の態度だ。

 彼は自分のことを見てくれているのだろうか。

 それが、■■■の悩みの種だった。
 いくら頑張って地区ブロックを制覇しても、褒めの言葉祝いの言葉何一つもらったことがない。
 それだけではない。
 彼は、■■■など、眼中にないのだ。
 言われなくても態度でわかる。
 彼にとって自分はたくさんいる洗脳対象のうちの一つでしかないのだと。たまたま洗脳がうまくいっただけであって、賞賛の対象にはならない、なれないのだ。
 それが、たまらなく寂しかった。
 彼が明るいモノと話しているだけ身が焼き焦がれそうになる。自分は暗い暗い。どうせ隠れた陰湿な場所で一人寂しく洗脳結果を書き連ねるくらいがお似合いだ。
 この間だって忍びが完璧に洗脳されているのを見て、賞賛の葉を渡していた。
 やはり声を出さなければいけないのか?だが、■■■にはそれは難しい。洗脳されている間、■■■は声が出せなくなってしまうのだ。
 ソレを殺めたくなるし、彼に殺されたくなる。
 自分にはない力。それに、彼は惹かれると言うのか?
 全国で一番彼の与えてくれる葉を一枚残らず受け取り、吸収している自信があると言うのに?
 なにが足りないのか。自信だけでは足りないのか。やはり、全国ランク一位を取れば認めてくれるのだろうか。
 答えを見つけても彼は■■■の望む葉をくれないのかもしれない。お前の力はそんなものではないだろう、という激励の葉かもしれないし、まだ上には上がいるぞという競争心を駆り立てるような葉かもしれない。

 焼けて焼けて灰になりそうな気分だが、それでもいい。彼にたくさんの洗脳対象の中から「自分」と言う存在認知してもらえるから。
 でも、願わくは。


 少し顔を背けて、しかめっつらをして。でも、目には隠しきれない感情が渦巻いている。
そんな素振りでたどたどしく賛美の葉をくれる未来は何処に。
あな心憂。いとわびしかりけり。

4


 昔から、夜が好きだった。
 昼間の太陽や人々の営み。それらが放つ光は縋落には眩しすぎた。目が開けられないし、そこにいるだけで身が滅びそうになる。それほどまでに、昼の明るさは苦手だ。
 正午あたりに目が覚めたところまではよかった。いつも十四時過ぎに目が覚めるのでそこは褒めてもらいたいポイントだ。しかし、そこからが問題だった。
 布団から出ることが、できないのだ。出なくちゃ、出なくちゃとは思うが身体が動かない。何かしなくてはと思ってから既に八時間近くが経ってしまっている。
 それが毎日ずっと続く地獄をこの世のどのくらいの人間が理解してくれるのだろう。少なくとも、周りにはそんな人間がいると縋落には思えなかった。
「たぶん、今日も何もできないね」
 自分のことが嫌いで仕方がない。早く死ねばいいのにと、自身に呟く。それはもはや、縋落の日課になっていた。
 枕に頬を押し付けながら、布団の横に置いてあった大量の薬を見る。いや、正しくは薬の残骸だ。中身が全て空の錠剤の包装が、ゴミ箱に入れられることなく放置されていた。
「また死ねなかった」
 日課となりつつあるオーバードーズも、身体が慣れてきてしまったのか最近では意識を飛ばすことも少なくなってきた。
 昨日は大量に服用して意識が途切れ、ようやく逝けたと思ったが現実は酷である。
 予想していたこととはいえど、また死を逃したと小さな落胆が縋落の胸に落ちた。一体いつになったら社会のゴミでしかない自分はこの世から去れるのか。自分にできる唯一のことは、現世という舞台から早々に姿を消すことしかないと言うのに。
 そんなことすら許されない現世が、憎くて憎くて仕方がなかった。
 どうしようもないので、重い身体をやっとのことで起こし机上のカッターを手に取る。
 ──また、死ねなかった。
 ならば罰を与えねば。この社会、この世に貢献できなかった己に、今自分で課すことのできる最大の罰を。
 腕に巻かれた、わずかに血の滲んだ鬱陶しい包帯を解く。汚らしい白が、シーツの上にはらはらと落ちた。
 まだ完治していない患部に再び刃を当て、そのままカッターを持つ腕を引いた。病的な程に白い腕に鮮やかな朱線が引かれる。少しずつ赤が滲み出て、やがて腕を伝い始めた。
 縋落は、それを食い入るように見つめる。
「……綺麗だ」
 自分の生命の源が、外に漏れ出していく。それを見て、そう認識するだけで縋落の心は快感に満ちた。ドクドクと心臓が拍動するたびに流れ落ちる血液が、好きだった。死に近づいていく心地がするからだ。
 もっと見たくて、二本目、三本目と次々に朱線を作っていく。だらだらと流れるそれは、腕を赤く染め、シャツとシーツに赤の水玉模様を描いた。
「はぁ……」
 耐えきれずに息を漏らす。何年も前からこの行為をほぼ毎日やっているが、全く飽きる気配がない。
 さらに続けていくうちに、ふっと一瞬意識が途切れる。そのまま縋落は血で濡れた布団に倒れ込んだ。
 意識が浮上したあとも、その余韻に浸っていた。この意識が途切れる瞬間が縋落にとっては快楽の他のなんでもなかった。生命の源が枯渇に近づくことで起こる現象。それは縋落にとって最も死に近づけることだ。
 欲しくてたまらない死の感覚を少しだけ味わうことができる。だから、この行為を止めることができなかった。
 最初は罰のつもりで始めたのだが、いつの間にかご褒美のようになっていることに縋落はまだ気付いていない。
「ああ……血でいっぱいだ」
 我に帰ると、服もシーツも血だらけで散々な状況になっていた。だが、それを悪いことだとは思わない。この行為をしたことに後悔など存在しない。
 片手にカッターを握ったまましばらく呆けていたが、やがて頭の中に「片付け」という言葉が浮かんだ。1番面倒臭いのがこれだ。縋落は終わった後の片付けが1番嫌いだった。放置しておきたいものの、そのままにしておくと血が乾いてガビガビになる。それが嫌なので片付けは必ずしなければならない。
 ──縋落がため息をついた時、不意に、ワンルームの狭い部屋の玄関の方、正確には外から微かな音が聞こえた。
 それだけで縋落には、何が起こるかを察した。
「あ〜怒られるかもなぁ」
 来訪者であろう人物を思い浮かべて小さく呟く。この惨状を見て彼はどんな顔をするのだろう。
 呆れた顔?心配した顔?悲しい顔?それとも、怒った顔?どれでも良かった。彼がここに来てくれるのならば。
 ガチャリと音が鳴り、鍵が回る。それだけで、縋落の胸は高鳴った。





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