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≪Vol.102≫聞かない美学・・・いや聞けない

明日、お客さんが3人来るから飲み物買っといて!

と言われたときに、
僕が若いときは「わかりました!」と言って、
・・・
さぁ、飲み物何買おう・・・。って悩んでいました。

お水かな、
お茶かな
コーヒーかな
炭酸かな
オレンジかな
ホットかな
アイスかな・・・

果てしなく悩み、
わからないから多めの5~6本買って、
「どれでもどうぞ」という方法を取っていました。

コレは日本っぽい学び方のような気がします。
結果、何が正解だったのかはわからなかったりします。
何でもよかったのかもしれません。

本当は3本でよかったわけですから、
余った3本は別の用途に使うわけですが、
場合によっては「自腹」になったりしました。

それが「経験による学びだよ!」って言う人もかなりいます。

指示した人も正解なんて持っているわけではないが、
まぁ「おーいお茶」3本あればとりあえずはOKだろう。
くらいの感じだと思います。

こんなとき、どうやって指示しますか?
①冷たいお茶3本買っといて
②おーいお茶3本買っといて
③お茶か、お水か適当に3本買っといて
④何か飲み物3本買っといて

コレって、伝え方が重要ですよね。

①の場合は、
スーパー等の格安のお茶(50円とか)を買ってくるかもしれません。
それでいい場合もあるが、場合によっては、
「あ、このお客さんにはそのお茶出したくなかったなぁ!」
「ケチってるって思われるな」となってしまう場合もある。

②の場合は、
指示された側は楽です。決まったものを買うだけです。
失敗もないし、何かあっても責任は指示した側にあります。
こういう時には「おーいお茶なんだ。」という学びも持っているかもしれません。ないかもしれません・・・

③の場合は、
指示された側が少し迷う場面です。
お水1本とお茶2本にするか、お水3本にするか、お茶3本にするか、
予算やどんなお客さんなのか、熱いのか、寒いのかなど、迷う場面ではあります。

④の場合は、
全然、予測が出来ないので、
コーヒー買うかもしれないし、お水かもしれないし、2リットルのお茶を買ってコップで入れるかもしれないし、センスが問われる場面です。
僕も何度も失敗しましたが、調子に乗ってオロナミンCとか買ってしまった日にはどすべりしてしまうわけです。


聞ける間柄なら、
「何買ってきますか?」というやり取りが発生して、
上司が何かしらの決断を下す場合が多いのですが、
この手のお題については、部下の課題になることが多いので、
特にラリーはなく「センスに任せるから」ということになるのですが、
コレって、お互いに意味あるのか、無いのかわからないような気がしています。

外国人とのこの手のやり取りをする場合は、
少なくとも状況整理を求められることになると思います。

・熱くていいのか、冷たくていいのか
・3本だけでいいのか
・男性なのか、女性なのか
・何をする時に飲むドリンクなのか
・お客さんなのか、上司なのか、知り合いなのか、友達なのか


ある程度の情報を提供したうえで、
自由度を持たせることには意味がある
ように思います。
成功した時でも、失敗した時でも考察出来るからです。


僕は指示をする役割のときも多いのですが、
日本人同士に比べたら「共通認識が少ない」関係にある外国人の場合は、
どこまでルール(テーマ)を設定して、どこから自由度を持たせたらよいのか?をしっかり示さないと、失敗するというよりは、進まないことが多くなり、不毛な時間が過ぎていくことになります。

きっと、外国人と接したことがある人は分かると思うのですが、日本人のように「聞かない美学」はないので、
日本人同士より「指示する側の方が逃げられない」ことが、多くなります。

指示の重要性が問われることが多くなりますので、
「センスに任せる」はなしでお願いいたします。

本日も最後までありがとうございました!


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石川雄大 ~外国人と働く~
いただいたサポートは、TOKYO GLOBAL LABという弊社の外国人留学生が日本のインバウンドの課題を解決するための活動に活用させていただき、皆様の役に立つ情報を提供いたします。よろしくお願いします。 https://tokyo-global-lab.com/