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アケビという曲の話。

ここ数日、散歩などで外出する際にWALKMANに入れた音楽をシャッフル再生で聴いている。中には作りかけを含めた自分の曲と、山出和仁さんのCDしか入っていない。

かなりの曲数が入っているから、出かける度に同じ曲に当たることはそうそうない。その中でもここ数日、異常に出現率が高いのが「アケビ」という書きかけの曲だ。

5月のお蔵入りから、数ヶ月を経て

「アケビ」は妖怪ソングとポップスバラードの中間のような曲で、メロディはあるもののしっくりくる歌詞が入らず展開もわざとらしく感じてお蔵入りしていた。(当時の私には歌モノを仕上げる気力がなかった)ただ、今年の5月頃にその曲を書いたときに見えたある情景は、作りかけの音源を聴けば思い出せる程度にスケッチできている。

そして昨日、曲をつけるために読ませていただいていたとあるシナリオのワンシーンが、「アケビ」を書いたときに見えていた情景とリンクしたのだ。

これだったのか、と思った。
出かける度にWALKMANから「アケビ」が流れるのは、「自分を忘れないで、思い出して、ちゃんと形を与えて」という曲からのメッセージなのかもしれない。

とはいえ、作るのをためらっている

曲からのメッセージに気付いてもなお、その場で作曲を進めようとは思わなかった。まだいくつか足りないものがある。そのうちの一つが体力であることは間違いないのだが、その他に、できればスッキリとした頭とまっさらな感性、シナリオを読んで新しく生み出された純度の高いイメージを揃えておきたい。

それさえあればまるで取り憑かれたように一気に曲が書き上がる予感があるのだが、全てを同時に揃えるのは難しい。であれば、純度の高いイメージが降りてきたときにこの体と精神が耐えうるだけの準備を今から進める他ない。きっと大切な曲になるから、できることならこの機会を逃さずに書き切ってしまいたいのだ。

曲のタイトルは仮のつもりでつけたので、このままいくかもしれないし変わってしまうかもしれない。タイトルが決まらないと曲の輪郭がはっきりしない感覚が昔からある。もう少しだけ寝かせておくことにする。

この曲が発表できたときに、今回の記事に書いた様々の答え合わせができるといいなと思う。親愛なる未来の自分へ、願いを込めて。

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