心の源泉

小一時間前に目が覚めて眠れない。疲れすぎていると、寝つきはよいものの変な時間に中途覚醒してしまい、無為な時間を過ごしてしまう時がある。寝る体力もないということなのだろう。歳を取るのは楽しいが、こういう時悲しい。

今年は「THE岐路」な年だと何度か書いてきたが、途中、選択肢が二股どころか五叉路くらいになった時期があった。悩みすぎて精神的にも疲弊し、一時は少しおかしくなっていたと思う。人って簡単に鬱になるんだなと身を以て知った。身近に支えてくれる人がいなかったら危なかったかもしれない。感謝しかない。
最近になってようやく様々な流れが落ち着き、次の道に集中して取り組めそうな状況になってきた。というか、既に怒涛の忙しさが押し寄せてきている。スキル不足は否めず歯がゆいが、周りを観察し、時折指導を仰ぎながらやるべき事をコツコツやっているところだ。

今は心身ともに小康を保っているが、実のところメンタルがあれた理由は薄々分かっている。多忙と現実に心を置き過ぎて、芸術をおそろかにしてしまったのだ。
私の軸は芸術で、もっと言えば文学、物を書くことだ。読むのも大好きだが、それだけでは足りない。やはり何か書きたいと思ってしまう。それはジョイフルな趣味ではなく、切実な魂の叫びである。自分が思っている以上に大切なものだ。ある種の人たちは、そういう激しい「心の支え」を持っている。失うと足元からガラガラ崩れ落ちてしまうもの。

もっと古今東西の作品を読み、学び、味わいたい。そして物語を作ってみたい。それは多分、自分にとって生きる事と同義なのだ。つまり、「生」を疎かにしたからおかしくなってしまったのだろう。今後は何とか上手に時間を作って、創作の道もしっかり歩いていきたい。差し当たっては今、出来の半端な初稿が手元にあるので、これを直したいなと思う。それとは別に新作も書きたい。テーマはいくらでもあるしな。

ほんとうの喜びや悲しみは、人から与えられるのではなく、自らの奥底から湧き出すものなのだ。

年輪みたいなミルフィーユ。ビターで美味しかった。
今は又吉直樹「人間」を読み進めているところ。彼の知性と激情に胸打たれている。積ん読も山とあるので消化したい。

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