最近の出来事と器の小さな話

あいちトリエンナーレ 2019内の「表現の不自由展・その後」が中止に追い込まれた。

(スクリーンショットは記事にリンク、経緯が詳細にまとまっています)
現在の日本には、国際芸術祭を開催するための知性を有した人が少な過ぎると知った。絶望的だ。

上記を受け、作家・川上未映子さんがインスタグラムを更新した。

(スクショは該当インスタグラムにリンク。許しがたい被害と事件の概要が記されています)
彼女の受けた甚大なる被害と闘いに驚くと同時に、複数名いるという犯人に強い怒りを覚えた。

芸術とは何か。一言では言えまいが、人を人たらしめるもの、つまり「知」と「情」を洗練させ、意図を持って編み上げた織物のようなもの、と私は捉えている。また根源はいたってプリミティブだ。人の作るものだから、社会の影響を受けないわけがないけれど、基本的には「呼吸」や「排泄」に近いものだと思う。だから、たとえ現実との齟齬やさまざまな歪みが内包されていたとしても、まったくもって問題はない。だって、人とは主観的で、矛盾を抱えた生き物でしょう?

色々見聞きするたび力が抜けてしまう。
そもそも、川上さんみたいな素晴らしい作家の活動を阻害する権利が誰にあるというのさ。もー。大好きな小説家がこんな目に遭ってただなんて、本当に悔しくて悲しい。でも、素晴らしいか否かはこの際問題ではない。どんな人だってこんな目に遭わせてはだめですよ、当たり前だけど。
でも、川上さんの戦う姿はすごく格好いい。表現者の矜持に心から敬服します。最新作「夏物語」、巻子にまた会えて嬉しかった。巻子が大好きな自分に少し驚いた。

………
芸術論をぶった後に卑小すぎてダサいが、私自身は最近、エゴとの戦いに追われている。比喩ではなく、本気でのたうち回っている。いい歳してええかっこしいな自分が恥ずかしい。でもやるしかないのですよ。生きるって大変だ。
来年の今頃、「あの時きっちり自己対峙しておいてよかった」と思えるように、ふんどしを締めなおして頑張ります。おー。

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