ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期 クリア感想

総評

めちゃめちゃ面白かった。
まだストーリーモードしかクリアしてないけど、キャラクターの個性、学級裁判の混沌、疑心暗鬼を含む緊張感、どん底に突き落としちゃぶ台返しをするような真相、はっきりとしないままの終わり方。そのどれもが非常に”ダンガンロンパ”らしくてよかった。

良かった点

パニック議論、議論スクラムなど新要素がめちゃめちゃよかった。
パニック議論は“学級裁判”って感じがする統率されていない感じと混沌具合が良かった。
議論スクラムは推理が苦手なキャラも自分なりに発言しているし、自分の意見を信じてくれる存在がいるという頼もしさもよかった。
どちらも結果として学級裁判中に影の薄いキャラが存在しなくなったので良かったと思う。
 
基本的に毎章ほぼ全員レベルでフラグを立てるので誰が犯人や被害者になるのかがそうそうわからなくてよかった。
ちなみに自分は2章以降常に王馬のこと犯人じゃないか疑ってました。
 
推理、謎の部分は犯人がわかりそうでわからない、真相に届かなそうで届くギリギリの難易度で面白かった。
1みたいによく確認すれば台詞やその場で犯人に見当がつくのもいいけど、謎を解明していってようやく一人浮かび上がるのもいいね。っていう気持ちです。
 
『学級裁判の流れを変えるために必要な嘘をつく』っていう部分。
白確定なはずの主人公サイドが『ばれたら困る嘘をつく』っていうのがもうたまらないっすね。こっちもばれたらどうしようってドキドキするのでとってもよかった。
 
今まで推理アドバイザーをやっていたキャラがいなくなった点。
「誰もヒントくれねぇ」って気持ちが出た代わりに「そこまでわかってんならてめぇが言えや!!!」という気持ちがわかなくなったので個人的に良かった。別に嫌いなわけじゃないんだけどさ……やってること「後で説明します」っていう推理物の探偵がやるやつなんよ……
 
ギスギスの原因の7割ぐらいが最原になったところ。
特定のキャラに対するヘイトがあまり溜まらなくなった代わりに俺の胃が痛くなるだけで済みましたね…
まあ探偵って真相を明かさずにはいられない性質だもんな……

不満点

全体的に2と比べるとボイスが少なかったイメージ。
裁判後の、モノクマのお仕置き台詞、犯人の最後の言葉、辺りはいつもフルボイスのイメージだったけどなかったのが残念。
最終章もどうせなら最後の方はフルボイスでもよかったやん……
また2であった最後の方の議論で「その矛盾、撃ち抜く!」といった特殊台詞などがなくなったのが残念。
 
全体的に学級裁判時のカットインが不満。
反論、賛成時のキャラの立ち絵をもうちょっとアップするか迫力のあるポーズにしてほしかった。普通の立ち絵まんま感が強くて迫力が半減してる気がする。
閃きアナグラム成功時や選択成功時の最原の立ち絵が比較的通常時立ち絵の流用感が強くて、あんまり迫力がなかった気がする。普通の立ち絵じゃなくて別の立ち絵用意してほしかったなぁ。
 
ほぼすべての章で「これならいっそ謎が解けずに全滅した方が良かったのでは…」となってしまう点。
もちろんおしおきで一人死ぬ以上爽快感を求めてるわけじゃないんだけど毎回やもやするのも考え物だなと思った。

最終章で議論スクラムがなかった点。
正直超盛り上がると思ったのでやりたかった……
生き残った生徒VSモノクマ・モノクマーズ+首謀者 とかでもいいからやりたかったよ………
最終章は真相とか色々心に残るものはあったけど議論スクラム大好き人間としてはこれが一番引っかかりました。

気になった点

これ次回作出たらそれこそ全部茶番にならない?大丈夫?
マジでダンガンロンパ最終作だったりしない?新章開幕なのに。

あと新章開幕って銘打っておきながら1,2,3あたりのネタバレ入れるのはどうなんですかね。ぼかぁいいけどV3からダンガンロンパ始める人も普通にいると思うんですけど。そのあたりダンガンロンパってあんまり新規に優しくないよね……

各生徒へのアレコレ

公式サイトでのキャラクター確認~コロシアイスタートまでの各キャラへの一言

赤松 ネタバレ見ちゃったんですけどいつかは犯人で死ぬらしい。4か5章かなと推理します。
天海 ここまで超高校級の???が二連続生き残りだから今回こそ死にそう。予想は4か5章。被害者
入間 生き残りそう。終里ちゃんとか葉隠みたいなポンコツ枠ですね俺にはわかる。
王馬 狛枝枠じゃん。犯人に一万賭けます。
キーボ 生き残りそう。ていうかロボット殺すのって難しそうじゃない?
獄原 デカいはいい奴の精神を受け継ぐのか。生存はなさそう。犯人か被害者か。
最原 わか☆らん。生き残りそうと見せかけて死ぬのか…?死ぬなら被害者なのか意外性をついて探偵が犯人になるのか。
白銀 生き残りそうと見せかけて被害者枠かなぁ…
真宮寺 かき乱すだけかき乱して被害者になりそう。
茶柱 これは朝比奈さん、終里ちゃん枠。生き残りますね。
東条 被害者かなぁ…
春川 謎過ぎる。犯人枠にベットします。
星 犯人枠。手ごわそうな気配がします。
百田 葉隠枠なのか被害者枠なのか。僕は葉隠枠にかけます。
夢野 西園寺枠だこれ。被害者
夜長 神様見える系って3章の犯人じゃない?この子。

クリア後の各キャラへの一言

赤松 正直意識してたんでモノローグで察したところはある。でもまさか1章で死ぬとは思わんかった。
天海 退場速すぎんか。でも思い出すと昔なん図書のニコ百で見たわ。
入間 マジで死ぬと思わなかった。有能過ぎただけに結構辛い。でも思い返すと下ネタキャラって大体退場してたね…
王馬 好感度が下がってちょっと上がってめちゃくちゃ下がって地の底まで落ちて急に90度の角度で上昇してそのまま天元突破するのやめて。
キーボ ちょくちょく有能だし信じてくれるし、結構議論スクラムで味方になってくれるし、キーボまじ良心…ロ差してすまんな。
獄原 犯人枠で意外性ついてくるかな~とかのんきに思ってた自分殴りたい。こんなに救いないとか思わなかったんだが。
最原 第三の選択肢として否定を出してくるところあまりにも”納得”できちゃってぐうの音もでねぇ。お前が真の探偵だよ。
白銀 反論とかはなかったけど結構証言ポジでいたよね。なんなんお前。
真宮寺 誰がマジで狂ってる枠で来いって言ったんや。3章の犯人碌な奴いねぇな。
茶柱 フラグ立ってるなとは思ったけど死ぬなら夢野だと思ってた。
東条 えっ、マジで?ってなったわ。犯人枠とか一番予想してなかった。
春川 疑ってすみませんでした。ほんとにすみませんでした。
星 2章退場は速すぎない!?って思ったけど色々納得できるのがまた悲しい。
百田 七海枠じゃねーか!!!!!最後の最後まで抗い続けたのしんどすぎる
夢野 正直成長したキャラって死ぬイメージだったので生き残ったのはほんとにうれしい。
夜長 ミストの女宗教者並でヘイトやべぇなとは思ったけどまさかただの口封じで殺されるとは思わなかったっす。

最終的に好きになった子達

ぶっちゃけほんとは全員書きたいんだけど一生終わらなさそうな気がするので4人ピックアップしました。

茶柱転子
 最初は男嫌いで割と武力に訴えてちょっとアホの子入ってて終里ちゃんみたいだな~アハハぐらいしか思ってなかった。でも2章から友達思いなところが判明するし、男嫌いといってもなんでもかんでも邪険にするわけではないちゃんと尊重とかもしてめちゃめちゃいい子だなって思い始めてきた。そしたら3章で実は即死じゃなかったはずなのに、ただ「夢野にアンジーと会話させたい」っていう一心だけで死ぬまで黙り続けたところがあまりにも辛すぎて悲しくて優しすぎて、大好きになった。

最原終一
 言ってしまえば最後の辺りって1,2,3の結末を否定するものなのかもしれないけど、なんというか辛い思いをしてもなお諦めず一歩ずつ成長していった最原だからこそ、ああいう「切り捨てる」選択をできたのかなと思います。
 全章通してただひたすらに成長したキャラだなと思ってる。

王馬小吉
 こいつis何?
 最後まで理解できたのかどうかわからないまま死んでいって何も聞けないままなの普通につらいんですけど。責任取ってくれ。

入間美兎
 尊大+下ネタ+アホの子というあまりにも好みがわかれるキャラクターだったので終始「はははこいつめ~」みたいなノリで乗り切ろうと思ってたんですけど、なんだかんだで頼まれたら大体作ってあげてるところ、自分なりに裁判で使える証拠を手に入れようとしているところ、辺りが健気で好きになりました。あと他人の下ネタに弱いの面白くてすき。

最原終一と王馬小吉についてのあれこれ

本編クリアして色々考察してみたいなと思うとやはりこの二人になったのでとりあえず自分なりに考えてみた。

最原終一

今までのダンガンロンパだとトラウマを抱えたキャラクターって主人公にいなかったし、いたとしても主人公との会話の流れで出てくるかな?ぐらいだし、ストーリーに関わる場合は乗り越える前に死ぬのが大半だったので、トラウマを乗り越えたうえでさらに成長していったキャラというのが例外中の例外みたいな存在だなと思った。

あくまで暴く、明らかにするといった点がトラウマなだけで一貫して「真実」を求めること自体には躊躇がなかった印象がある。
そのために尋問まがいのこととか嘘をつくとか平気でするし。一周回ってメンタルがよくわからないかもしれない。ただやっぱり裁判後に落ち込むことが多いから、やっぱり恐れているのは「真実を暴いた後」なんだろうなとは思う。

モノローグ見る感じ結構無神経だったり微妙に他人の気持ちに鈍感だったりする部分が見られるから、だからこそ相手のむき出しの感情にあてられるのかなと思ったりする。それこそ赤松ちゃんの「想い」を継ぐことができたのは、そういうところがあったからなのかなと。

あと二週目やって両親の存在知ったけどどう考えてもコナン君だよね元ネタ。

王馬小吉

まだツウシンボとか会話とか見切ってるわけじゃないので完全に断定はできないけど、ダンガンロンパやってきて一番「わからない」って思ったキャラ。
終始何がしたいのか、何が言いたいのか、何を目的としているのかがわからないし、5章の裁判時点ですでに退場してるからどうあがいても真意を聞くことができない。狛枝みたいにビデオメッセージ残すとかなかったからね。

ちょっと狛枝と比較してみるんですけど。
狛枝は割と1章裁判から一貫して行動原理は「希望が輝くところをみたい」なため、まあ犯人の手伝いをするのは当然な感じだとプレイヤーは納得はできなくても速い段階で理解できる。だからこそ4章の変わり身や5章の展開が「なんで?」ってある意味作中最大の謎になり得るんですよね。

一方で王馬はコロシアイを楽しんでるようにも、邪魔しようとしているようにも、破壊しようとしているようにも見える。これに関してはプレイヤーも5章というか最終章に入るぐらいまでよくわからないんですよね。というか結局ただコロシアイを妨害しようとした理由も、「自分が気に食わないから」なのかそれ以外なのかわからないし。ただ自分が勝ちたいというよりは、自分のむかつくやつに一矢報いたいなのか、それとももっと違う何かがあるのか。人数分のエレクトハンマーを作ったり、わざわざこれからモノクマと戦うぞっていう直前で妨害に来たりと、どちらかと言えばほかの生徒のためにも行動しているようにも見える。

行動原理がわかるからこそ、ぱっと見ではわからない様々な行動にも一貫性があることが判明する狛枝と、残された様々な行動の結果から、行動原理は想像することでしかわからない王馬って感じですかね。

同じトリックスター的存在でも、こうして比べてみるとかなり違いがあるなと思いました。
というか個人的にはどっちも場をひっかきまわしきるという点ではかなりやり切った方だと思うで、マジで狛枝のあとに王馬っていう存在作り出したのとんでもねぇなと思います。
自分の考え含めてほとんど本心でしゃべり続けた狛枝と、自分の考えの提示以前に常に発言に嘘を含ませ続けた王馬で、まさに対極的な存在だと(勝手に)思っております。
魅力がありすぎる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?