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注意に日内変動のある方へのリハビリ

脳外臨床研究会会長 作業療法士 山本秀一朗
セミナーレポート作成 言語聴覚士 yucco

フルリカバリーを目指し、全国のセラピストと共に成長し続ける脳外臨床大学校で活動するyuccoです。

脳外臨床大学校オンラインサロンでは、日々たくさんのセミナーが展開されており、オンラインサロン内だけで留めておくのはもったいない!!
全国の悩んでいるセラピストや困っている患者さんの力になる学びを届けたいと思い、セミナーレポートとともにお届けしています♪

《はじめに》

注意における日内変動があることに対して、どう評価し治療していきますか?
良い時:持っている能力の最大値
 ⇅
悪い時:できない
できる時とできない時の差があるのはどんなことが原因だと考えますか?
自分自身を考えたときに注意という能力に差がないのでしょうか?

《注意とは?》

注意とは情報を処理する能力のことを言います。
キョロキョロするとか集中力みたいなイメージがあると思いますが、実は集中力と注意とは=イコールではありません。

集中力とは、行為とか行動にあらわれてきます。
ボーッと見えるかどうかの見た目です。
患者さんがキョロキョロしているとか、同じものから離れらないなど、注意の4つの要素(選択性・持続性・転導性・分配性)の話をよくすると思います。

脳の中の情報処理の過程は連合野でします。
脳の中には感覚情報が入ってきます。
2つ以上の情報を統合することによって、認知活動(高次脳:学習したり判断したり)をします。
どの情報をどのように選択し処理させるか?そこに必要なものが注意となります。スポットライトを当ててこの情報が欲しいよと選択します。これにおいて変動が起こっています。

《私たちの注意の変動》

高次脳(認知活動)に差が起きるのはどんな時か理解していますか?今から勉強しよう、本を読もうと思った時に、読めた日と読めなかった日があると思います。
睡眠不足。。。夜遅くまで勉強していたために、朝早く起きた時に眠くなって集中できないことありますよね。
午前がいいタイプの人もいるし、午後が良いタイプの人もいます。

●身体的状況(体調悪い、熱が出ている、睡眠不足だ、怪我をしている時)
●精神的状況(今から大事な人に会わないといけない、今から怒られるかもしれない、今から200人の前でしゃべるかもしれないってなった時にゆっくり本は読んでいられない)

神経心理学ピラミッドの底辺は意識、そこから注意があり、その上に高次脳と言われる遂行機能や記憶機能があり、最後自己認識があります。
ベースとして支えているのは脳幹機能(生存脳)と言われている部分です。
生存脳があり、情動脳があり、社会脳(高次脳)があります。

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私たちも、朝早く勉強するタイプ、夜中に活動するタイプなど、それぞれタイプがありますが、患者さんのことをしっかり評価していますか?

《注意の評価のポイント》

注意が障害されます。
そもそも注意とは情報を処理することです。
どんな情報を処理した結果で、何をしようとしているのかをみていきます。

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