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おいしさのストライクゾーン

人にはそれぞれ「おいしさのストライクゾーン」があると思う。

育った環境や食べてきたものによって、ストライクゾーンはポイントも広さも違う。ストライクゾーンに入ってくる食事に出会うと素直に感動するし、ゾーンが近い人とご飯に行くとすごく楽しい。それがもし異性だとして、その晩食べた食事の中でいちばんおいしかったものが一緒だとすると好きになっちゃったりする(経験あり)。

ストライクゾーンは変化するが、基本の軸はぶれないと思う。そしてストライクゾーンに入ってこない食事を食べるほど、自分のストライクゾーンの輪郭が見えてくる。

私のストライクゾーンは、外食・自炊問わず、素材の味が活きてる料理、素朴でわかりやすいおいしさがある料理だ。

夏であればとうもろこしの甘味をを存分に味わえるとうもろこしご飯、茄子の旨味をぎゅっと閉じ込めた茄子の揚げ浸し。
秋であれば、香ばしく焼いた秋刀魚と新生姜のごはん、きのこを焼いて醤油でいただくなど、そういう料理がストライクゾーン。

わかりやすいという意味では、あまり普段は食べないけれどカツカレーもおいしい。カツもカレーもおいしいのだから、カツカレーはおいしいに決まってる。スキー場で滑りまくった後に食べるカツカレーは、世界で一番うまい食べ物だと思う。

ストライクゾーンを意識すると「おいしい」の感覚はぶれなくなる。情報に惑わされて「好みじゃない味」を「きっとおいしい」に変換してしまうのはもったいない。

「おいしさのストライクゾーン」の輪郭がはっきりすればするほど、外食も楽しくなるし、好きな料理が作れる。

先日読んだ「「美味しい」は社会を変える力になる|レフェルヴェソンス 生江史伸」という記事で、生江シェフが

僕はメッセージやコンセプトがドライブしているお店は、あまり好きじゃなくて。「このコーヒーはオーガニックです」とか「サステナブルな素材で作ってます」とか強く打ち出しているお店って、いまいち信用できない。僕が一番信用したいのは、「美味しい」ということ。このお店でいうと、美味しいパンと美味しいコーヒー、美味しい料理がある、それがすべてです。

と発言しているのを受けて、考えたお話でした。

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