2つ目の自分(10)>メンターきっこさんとの出会い
2つ目の自分(9)>から続きます。
復学し大学に通い続けた当時。霧のかかった、過去も未来もない、時空にいた。同級生の中にいても、返事や相槌しかできない。身体はここにあるのに、自分はどこにいるのか。実感がない。何もかもが噛み合わず、なにを掴めばいいのか、わからない。20年間積み上げたアイデンティティの、微かな記憶や、体が覚えた感覚だけが、ふわふわと浮いている。自分の存在が、日に日にぼやけていく怖さ。なにも信じられない。自分を、信じられないんだ。
当時はインターネットを徘徊し