なぜみんな地元が好きなのか。地元愛がないですが、何か?
モヤモヤシリーズ。
地元ってなんとなく美化されがちだと思う。地元の悪口とかいうとちょっと軽蔑される。親のことを悪く言うと軽蔑される感じとちょっと似ている気がする。なぜ美しくあるべきもの、という勝手な社会のイメージをみんなが同じように持たなきゃならないのか、理解できない。
私は地元に対する愛着がない。なんならあの辺一帯が苦手な土地だ。ちなみに東京である。
うちの実家は大きめのマンションにあるが、そこには小学生からの同級生や年が近い人たちがいまだに何人か住んでいる。一人の男の子は同級生で、大学を出てすぐ近所の郵便局に勤め、今は結婚して子どももいるけど、同じ部屋に住んでいる。私からすると意味が分からない。この人ずっとそこに住んでいて、この狭い範囲で一生を終えるのか。
地元を歩いていると、子どもの頃からあるコンビニの店員が今も同じだったり、明らかにこの人見たことあるって人が年月が流れた分だけ歳を取った姿で歩いていたり、時が流れているのを忘れさせられるものが残っていてゾッとすることがある。意外と私の小中の同級生は地元の人と結婚して子どもを産んで家を買って、というのをしてるのにもゾッとした。
地元の友人はもはや一人しか残っていないのだけど、その子と話していて最近気づいたこと。
地元きらいだわ。
あの辺に帰ると何か嫌な気分になるんだよね。なんか、人も物も変わってなくて、でも古くはなっていて、同じ人や物たちが狭い空間でずっと動いてないって気持ち悪い。気が滞って澱んでる感じ。
話せる友人がいて本当に良かった。気づいてたんだろうけど、漠然とした不快感の原因が分かってスッキリした。
しかし、地元が好きで、地元で就職して、地元で地元の人と結婚して子どもを産んで、地元で家を建てて、そのくらい地元ラブ!というのを幸せに思う人だっている。もしかしたらそういう人の方が多いのか。ヤド・カリコな私には分からない。
私はずっと東京が嫌いだと周りに話していたし、そう思っていた。実際に東京の人混みや雑多とした感じが嫌いだとずっと思っていた。でも違った。私が嫌いなのは地元であり、東京ではない。一人暮らしをしていた東京の別の土地は結構好きだった。人が違う。文化が違う。活気がある。ちゃんと馴染めていた土地が東京にもあった。
私は今、別の土地で働いているのだけど、この土地の人もすごく地元信仰が厚い人たちで、だから気持ち悪く感じるのだと思う。そして厄介なことに、地元愛を通り越して変な誇りを持っちゃってる人が多いのも、気持ち悪さを助長しているのだと思う。外の世界を知らない、その狭い範囲の常識がすべてだと思ってる人たちと、ヤド・カリコな私。合うはずがなかった。
地元が好きな人を多少羨ましく思っていたこともあったが、そういうのはもういらん。私は嫌いである。それだけだ。好き嫌いについて他人にとやかく言われる筋合いもないし。
は~スッキリした。
今日も私は歪んでおります。