物語りの構造とは何だろうか

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マガジン「物語を考えたい」のお品書き(マガジンの目次)
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先に、予防線を張ることをお許しください。

私は人気作家のような職業作家ではないし、どこかの機関で研究しているわけではありません。
基本的には独学で、こういう感想を持っていることを書いているだけですので、目くじらを立てずに、こういう感想もあるんだねと、読んでいただけたら幸いです。


そもそもですが、物語りの構造とは何?

さて、予防線も貼り終えたこととして。
学校で学んだ国語以上に文章を学んだ記憶がないので、私見になってしまうのですが、
「物語りの構造」と文字にしてしまうと、なにやら難しく見えてしまうもので、ちょっと引き気味になるかもしれません。ですが、私としては、物語りがどのようにできているのかと考えています。
ただ意味を噛み砕いただけでは?というツッコミが聞こえそうです。

料理とか、工作のような感覚で、どんな材料が必要で、どんな方法で、どんな部品を作ったり、形を整えて、どういう組み合わせで組み立てていくのか、そんな感覚で、物語りがどのようにできているのかを探っていきたいと思っています。

また、データ化してみたいという下心を携えて、気持ちが乗って物語りを書くというのも良いかもしれません。

話を戻しましょう。
物語りに必要なものを挙げてみようと思い、浮かんだものを書き出してみました。

物語りの構造の中身で思い浮かぶ物

・物語りの舞台となる世界観
・登場する主要人物とその人間関係
・世界観で成り立つ特筆する出来事
・出来事の解決方法(解決しないのも方法の一つ)
・物語りの流れや運び方

取りあえず、大まかに考えて5つ。
どうやってデータ化するかは、また別の話として、まずは必要に感じるものを挙げてみました。
基本的なグループ分けとしましては、
・設定
・出来事とか事件の内容
・物語りの流れや運び方
というもっと大きな3つの枠組みの中に、先程の5つの項目がくるのではないかと、箇条書きしたものを眺めながら感じています。

ただ、取りあえずで箇条書きとして挙げましたが、それぞれを個別に見直しする必要があるかもしれません。ですが、データを収集しながら改善しても良いのではないかと考えています。

簡単にではありますが、それぞれに触れてみましょう。

・物語りの舞台となる世界観〈設定〉
物語りの舞台が、いつの時代なのか、はたまたここではない異世界なのか、地元なのか、遠い星なのか、いつ、どこで、どんな場所で、というのを主にした設定。

・登場する主要人物とその人間関係〈設定〉
物語りに主に登場するキャラクター達の性格や関係性を主とした設定。

・世界観で成り立つ特筆する出来事〈出来事とか事件の内容〉
その世界ならではの恒例行事や物語りに登場させたい出来事とか事件の内容を主とした設定。

・出来事の解決方法(解決しないのも方法の一つ)〈出来事とか事件の内容〉
色々な出来事の解決方法だったり、解決に至るまでの方法や伝え方を考えたりと、出来事による物語りの流れを設定。

・物語りの流れや運び方〈物語りの流れや運び方〉
物語りのジャンルや、物語りの大まかな流れ、また、その流れの運び方、出来事の関連性などを、どのように進めるかの設定。

まだ足りないかもしれませんが、こんな感じでしょうか。

物語りといっても種類・ジャンルは多いと思っています。
日常会話もまた、物を語るという意味で、物語りと言えないわけではありません。
商業的になると、小説のみならず、マンガ、アニメ、ドラマ、ゲーム、お芝居、落語等など。物語りの語る方法は異なったとしても、そこかしこに物語りは存在し、
ジャンルですと、推理、恋愛、戦闘・戦争、政治、ビジネス、哲学、教訓、偉人・英雄譚等々と、また多岐にわたり、その上で、時代や場所、関わる人物という設定も加わり、更に多岐に拡がる。
世界観と状況という設定と、状況の変化という流れの中で、物語りが成り立っていると感じています。
また、観ていただく方々に想像をしてもらうのにも、物語りの中の感覚を感じてもらうためにも、今回挙げた5つの大まかな材料といものを、ある程度、準備すると良いのではないかと考えています。

既存の物語りを調べることについて

既存の物語りを調べることについて、
データ化の話を少し触れましたが、すべての設定等を組み立てるのは大変だなと感じています。
実際、私は過去に何度か、趣味として書こうとして、設定を考えたりしたこともありましたが、設定を考えるだけで疲れ果てて、物語りを書くことを断念しています。
その時は、世界観とキャラクターの設定のみで、思いつくまま書いた感じでしたが、長くは書けませんでした。
小さな事件の小さな結末くらいの感覚の物語りです。
小さな流れぐらいは思い浮かんでいましたが、小説になるような、ある程度の大きな流れと、それに関連付く小さな流れをイメージ出来ず、次の展開が思い浮かばない。話が逸れて本筋に戻れない。脇役が活躍する場面ばかりが思い浮かぶ等、思いつくままゆえの散らかった物語りになり、まとめることが出来ず、データを消したと思います。

今回、物語りの構造を調べようと思い、その時に思い出した動画の話を記事にしましたが、(こちらを参照というリンク)
その動画の岡田斗司夫さんのアイデアの作り方を自己流で考える中で、ジャンルやキャラクターの性別などを変更させながら、既存の物語りから新しい物語りを生み出す。
盗用と呼ばれるような、キャラクターも道具も出来事も同じというのではなく、
男性化したらこの物語りはどのように変化するのか、
この道具は、この時代にはないから、それの代用になりそうなものはとか等、
設定等を変えることにより、新しい物語りに変わっていく。ただの二番煎じでは、盗用の批判を受けることになるだろうと予想できます。

物語りの構造を調べることで、新しい物語りを作るきっかけになれば良いとも考えています。
ただ、今まで、そして今も、物語りを愉しんでいますが、目線を変えて、構造を観察するという感覚では物語りは観てきていません。
ですから、これを機会として、そういう目線でも物語りを愉しみたいと思う今日このごろです。

ここまで読んでいただけたとしたら、お疲れ様でした。ありがとうございます。
愉しんでいただけたとしたら幸いです。

2024年1月23日(火)
指の歩み 池田修一

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