男の下ネタはコロコロコミック、女の下ネタは週刊文春
ハプニングバーは下半身をギラギラさせた男性が集まるものかと思いきや、意外と女性だけだったという日も多い。
そんな日は“女祭り”と呼ばれたりする。
しかし『ハーレム状態だ!』と素直に喜べるかというと、必ずしもそうではないようだ。
というのも、女性客同士で固まると話題が“男の愚痴”に偏ってしまうのだ。
『この間のクソ単男がしつこくて~』
『彼氏がこんな酷い事してきて~』
この手の話題になってしまうと男性としては居心地が悪い。
私としてもあまり積極的に混ざりたいものではなかった。
仮想敵を作って仲間意識を高める対人関係テクニック…それは学童期からクラスのカースト上位女子がよく使う原始的な手法である。
だが、クラスの端っこで細々と生きてきた陰者の私には耐えかねる。
それに男とか女とか関係なく、人をマイナスにジャッジしたり、ジャッジされたりというコミュニティーに入るのが耐えられない。
『アイツはダメだ』『アイツは及第点だな』とか、いちいち人を品評したくないし。みんな仲良しでいたしい、みんな違ってみんないい、で良いじゃないか。
一方で男性の下ネタにはあまり嫌みがなく、カラッとしているから話に混ざりやすかった。
1日最高何回オナニーしたとか、ソープ嬢の潮吹きを一滴残らず飲み干したら何故かキモがられて出禁になったとか。話題がバカであるほど盛り上がる。
コロココミックの『ちんこ!』のギャグから何ら進化していないのが良い。
こう見ると男性の下ネタは“ギャグや一発芸”がメイン。女性はあくまでも色恋の延長の話というか、“シモ話に絡んだ恋の悩みや愚痴”がメインのように思える。
『女性の下ネタって苦手なんだよね』という人は、もしかすると下ネタが苦手なのではなく、単に愚痴話や人間品評会に疲れを抱いているのかもしれない。
つまりまとめると、男の下ネタはコロココミック、女の下ネタは週刊文春と言えよう。
思い返せば私は小さい頃から少女漫画雑誌は読まず、コロコロコミック派だった。意中の相手に気に入られるか否かばかり考える少女マンガの主人公を見ていても気が滅入るだけだ。
それよりも自分の夢に向かって一直線な少年マンガ主人公を見ている方がよっぽどワクワクした。
…そうなると相性的に人付き合いが男友達ばかりになってしまう。
ネットではよく“女友達が少ない子は性格が悪い”とか言われがちだ。だが女友達の輪に入るために“人の愚痴を言う”という罪を犯すなら、現世で処刑されてもいいからぼっちでいた方が死後の世界で安らかに暮らせそうな気がするのだ。