官能緊縛の道#2~相手の目を見よう!~
前回の講習後、教えてもらった前手縛り2種類を自宅で練習した。とりあえず型は覚えた。
この前手縛りはテンションキープの練習にもなるらしい。縄が張ってないとそもそも緊縛プレイにはならないから、テンションは常に気を遣いたい。
2回目の講習は足を縛ってみよう!
ということで、M字開脚縛りを教わる事になった。
今回は男性のモデルに協力してもらった。
M字開脚縛りは文字の通り、相手の股を開かせるための縛りだ。M字開脚のまま相手を寝ころばせれば、そのままエッチなプレイも出来る。
股間を開いて動けない相手にイタズラしちゃったりして…
おおおん!
段々実用的になってきた!
やり方としては足首に縄をかけて、ふとももとふくらはぎを巻いていく。やってることは前手縛りの応用っぽい。
しかし手と違って足は面積が大きく、テンションキープが難しかった。
というか、男性がモデルだと縄がすぐたるんでしまう!女の子のモデルの時は多少縄が緩くても脂肪が勝手に縄を食い込みにいってくれたのだが…。
男性の身体は脂肪が無く、棒のように固い。
だから少しでも縄がたるむと一気に崩壊する。
一応形だけ作ってみたが、ヨレヨレで見栄えの悪い縛りになってしまった。受け手に感想を聞くと
『テンションのかかりかたがバラバラで、二週目に巻いた縄は強いのに、他の縄が緩いから1点で支えてる感じがあって痛い。先生の縄はどこの巻きも同じ強さで縛れてるから、面で支えられてる安定感がある。』
と言ってくれた。
こうして具体的に縛り心地を説明してくれるととても助かる。
というか、説明されなかったら縄のテンションのかかりかたが偏ってるなんて分からなかった。
確かに皮膚の縄痕を見ると、二週の縄にはクッキリ縄痕がついてるのに、他の所には縄痕がついてない。おーん…。
人がどう感じてるのか、縄はキツいのか、緩いのか、今どのくらいの圧力がかかってるのか、痛くはないか、不快ではないか…
人の皮膚感覚なんてその人にしか分からないし、それを読み取るってエスパー能力でも無いと無理じゃね!?
『ああっ!足がプルプルしてきた!もうギブ!限界!』
うわぁっ!
縛るのに夢中で、相手の身体の負担に気が回ってなかった。うえぇ、ごめんなさい…。
講習後、『相手がどう感じてるかの感覚が分からない』とまる先生に相談するとこんなアドバイスを頂いた。
『相手がどう感じてるかを知るには、まず相手の目を見て縛る事だね。
相手の目を見れば、相手が何か違和感を持った時に顔が歪んだり、苦しんだ表情見せたり、っていうのが分かるはずだよ。』
ああ、そっか!
確かに、相手の目を見てないのに相手の感じてる事を読み取ろうなんて無理な話だ。
自分の頭の中だけで『もしかして痛いかな?』『キツくないかな?』とぐるぐる考えていて、目の前の相手の事を見てなかった。
これじゃあコミュニケーションも何もないじゃないか!
頭の中では相手を思いやっているつもりでも、それは頭の中にいる空想の人物に思いを馳せてるだけで。実際目の前にいる相手の表情や仕草は何も読みとってなかったのだ。
きっとお節介とかありがた迷惑とかっていうのも、こういう相手を見てるようで見てない、独り善がりから来るんだろうなぁ。
縄って本当、コミュニケーションの原理を学べるツールなんだな。
毎度気付きが多い。
続けてまる先生からこんな事を言われた。
『今回のモデルさんが仮にMだったとして…。
Mの人は多少痛くても我慢する傾向にあるので、Mの人が「痛たたた…」と声を漏らすと言うことは相当下手ってコトだね(笑)。
肉が挟まってたり、変な場所が締まって神経を圧迫してる可能性もあるので、そういう時は早急に縄を解いた方がいいよ。』
反省…。
しかしやっぱり、人に教えてもらうと断然上達する。
縛る感覚とかタイミングとか。今この瞬間どこを配慮すればいいのか、テキストでは抜け落ちる情報を教えてもらえるのは良い。
本をいくら読んだって、結局は人と向き合わないと何も学べないんだね。
でも何回か縛らせてもらって、モデルさんから
『回数こなすごとにどんどん上手くなってるのを肌で感じる。こうやって皮膚で伝わるのが縄のコミュニケーションなんだね。』
と言われ、ちょっと嬉しかった。
拙い私の縄でも、何かが相手に伝わったようで…。
あー、失敗した縄も写真撮れば良かったかも。