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ネパールの秘食、パニプリを喰らう

新大久保、と言えばコリアンタウンのイメージを抱いてる人が多いだろう。

だが実際は韓国だけではなく、タイやミャンマー、インドなどのアジア諸国の民族が集う移民の地であったりする。

したがって新大久保には様々な民族料理屋が立ち潜んでいるのだが、今地味にアツいのがネパール料理屋だ。

ネパールという国について簡単に説明しよう。
ネパールはインドと中国(チベット)の間にある国だ。

気候は亜熱帯気候で年間を通して比較的過ごしやすい。  

ネパールはヒンドゥー教徒が多く、インドと同様『牛肉を食べてはいけない』という掟がある。
牛は神様の乗り物で聖なる動物だからだ。

だが、水牛であれば食べることができる。

…なんだその抜け穴ルールは。

先ほど述べた通り、ネパールは中国とインドの中間にある国なので、食べ物も両国の特徴がよく生かされている。

ネパールの国民食『モモ』は、見た目は中国の小籠包であるが、中央に置かれたディップソースはスパイスの効いたインドカレーのそれで、非常にエスニックな味わいだ。

酸っぱさと辛さ、そして鼻を抜けるスパイスの香り。
日本にはないフレーバーで食べていて楽しい。

こちらは『サマエバジ』と呼ばれるプレート料理。

訳すると『朝食の盛り合わせ』という意味らしい。

この盛り合わせ。
皿が葉っぱで出来ていてメチャクチャにエモい。

桜の葉ほどの大きさの葉っぱを乾燥させて繋ぎ合わせ、プレスして紙皿のようにしているっぽい。

ただしエモさと引き換えに耐水性はゼロなので、結局下に受け皿が必要である。

この『サマエバジ』
正直食べるのがかなりキツかった…!

というのも、どの食材も全体的にパサパサしてて、なおかつ固いのだ。

中央にあるのは『チウラ』という米を干したもの。
いわばコーンフレークの米版だ。

こいつがとにかく口の中の水分を奪う。

周囲にあるおかず、マトンの肉も正直繊維質な感じで噛むのに苦労する。
和牛のように脂がノっていれば食べやすかっただろうが、あいにくチベットでは牛は食べられない。

黒豆と黄色豆は節分に撒く時の大豆のよりも固い。
顎が疲れる。

そしてなにより堪えたのが、全ての食材が胃の中で膨張し始めることだ。

水分量がなく繊維質な食材ばかりなので、まるで乾燥ワカメをそのまま食べているかのように体内で膨れ上がる。

食材の量的には“朝食の盛り合わせ”というくらいだからそこまで量は無いはずである。しかし半分食べた時点で胃がはちきれそうだった。

それでは本命の『パニプリ』を食していこう。

女児アニメのキャラクターに出てきそうなこの可愛い名前の食べ物は、小麦粉をボール状に揚げたスナック菓子である。

皿に叩きつけると『コンコン』と甲高い音が鳴るくらい固い。日本のスナック菓子で言ったらじゃがりこくらいの耐久性はある。

上に空いている穴にスパイススープを入れて食べる。

ちなみにスープは冷水だ。

こいつは個人的にめちゃくちゃおいしかった。

例により固さはあるので顎は使うが、中のスープがいい感じに生地を柔らかくしてくれるので食べやすい。

食感も面白かった。

ボリッ、じゅわ、と口の中で急激に変化する食感。
緩急の差が激しすぎる。
まるでジェットコースターに乗っているみたいだぜ。

ただ、調子に乗ってスープを入れすぎると結構辛い。

韓国料理の辛さとはまた違う、鼻を抜けるスパイシーな辛さだ。
おそらくチリパウダーだろう。

酸味もあるので、フレーバーとしてはタコスっぽいかもしれない。

▲『ラルモン』ドーナツをシロップで漬けたもの

デザートには『世界一甘い食べ物』と言われる『ラルモン』という食べ物を食べた。

説明では『甘すぎるのでヨーグルトに入れて中和して食べてね』と書いてあったが、普通に単体で食べれた。

あれ?おかしいな?

日本人向けに味をマイルドにしてくれてるのだろうか。

それか、日本人は甘党なのでラルモンも割とペロリと食べれるのかもしれない。

そんなこんなでネパールの食を堪能した訳だが、食だけでなく、店内の装飾も異国情緒あふれて素晴らしかったので写真を載せておく。

マニ車があったので回して帰った。

徳を積んじゃったな。



▲マニ車、回すだけで経を唱えたのと同じ徳を積むことが出来るチベット仏教のチートアイテム。